日本料理と言えば、多くの人がまず「寿司」と答えるだろう。お酢を加えたご飯を台にして、新鮮な魚や海産物、野菜、卵などを載せ、軽食にしてもいいし、正式な食事や宴会料理にすることもできる。日本は四方を海に囲まれ、海産物資源が豊富だ。それに加えて日本料理は食材本来の味を追究するので、本場の寿司はみな大変美味しく、日本の代表的な美食であるだけでなく、世界中で人気を集めている。寿司は海産物の新鮮度に対する要求が非常に高いので、輸送、冷凍、切り方などにも特別な専門技術があり、他の国では日本の寿司の正統で本物の味や食感を学ぶのは難しい。
日本の漢字は基本的に中国から学んだものだが、日本で作られた漢字もある。中でも、海産物と関係がある和製漢字が相当大きな比率を占めている。日本周辺に出没する魚介類の多くが中国ではあまり捕れないからだ。例えば「鯏」はアサリであり、「鯵」はアジであり、「鰰」はハタハタである(いずれも中国にはない漢字)。寿司店に入ると、これらの文字を我々は読めないし、中国語で「竹筴魚」(アジ)、「叉牙魚」(ハタハタ)、などと書いても多くの人は意味がわからない。だが店の人にとっても魚の漢字は難しすぎるようで、多くの寿司店では平仮名でメニューを書いている。寿司は一個数百円もする。日本に来たばかりの外国人は、どうしたら最も経済的な方法で多くの種類の寿司を食べられるだろうか?
東京の上野のアメ横に、安くて美味しい寿司店が出現した。「寿司倶楽部」という名のこの店では、1050円払えばメニューに載っているすべての寿司が食べ放題になり、時間制限もない。もちろん、一般の寿司店に比べて寿司倶楽部の寿司はサイズがやや小さく、ご飯の占める割合が相対的に大きい。味も上級とは言えない。だが、豊富なメニューがあり、できるだけたくさんの種類を食べたい人にとってはとても便利なのだ。普通の寿司の他、この店では手巻き寿司と軍艦巻きもあり、これらも1050円に含まれている。ただ、この店で食べる時は、絶対残さないように気をつけなければならない。一般のビュッフェタイプの店では500グラム単位で残した食事に罰金が加算されるが、寿司倶楽部では残した個数でお金を取られるからである。(凱特執筆)