ストレス社会を生き抜く為の3つのサイト

ストレス社会と言われる昨今、様々な場所に癒しを求める人々がいる。ひとつ間違えればストレスの元凶ともなりかねないインターネットだが、つかの間の癒しになるような面白いサイトもいくつかあるので紹介しよう。

ひとつ目は「頭痛のタネ」を食べてくれる癒し系リスがいる、解熱鎮痛剤バファリンスペシャルサイトである。夢が「世界中の頭痛のタネを食べつくすこと」 というリス「バファリス」に、ユーザーが仕事や恋愛などの悩みを打ち明ける。すると「バファリス」が悩みのタイプを分析しアドバイスをくれるのだ。彼は最後にそれをポリポリと食べて、「ふーぅ、おなかいっぱい！」 と愛らしい仕草を見せてくれる。そんな彼を見ているだけでも十分に癒される。

ふたつ目は、何か物事に決断を下さないといけないとき、その背中を押してくれる「決断.com」だ。悩み事と二択の答えを投稿すると、別のユーザーがコメントつきでどちらか一方を選び決断を下してくれる。「今日のお昼は和食か洋食か？」 などの軽いものから、「この人と結婚すべき？」など人生に関わるようなことまで、様々な悩みがこのサイトに委ねられている。簡単な迷い事なら、ここで打ち明けてさっさと解決してしまうのもいいだろう。

最後は、「ほめられサロン」というサイトだ。自分の名前を入力し、「ほめられたいですか？」という質問に「はい」をクリック。すると、画面の四方八方から、「今日もカッコいいですね〜」といった見た目から「仕事がはやいね」、「気が利くね」など内面に関することまで、約50種類ものほめ言葉が飛び交う。ちょっと落ち込んだとき、自分に自信をつけたいときなどにこのサイトを訪れて少しいい気分になってみよう。

どれもふと訪れた人にささやかではあるが力を貸してくれるサイトなので、一度ご覧いただきたい。（亜遊民執筆）

ハーレーという名の引力

世界で最も愛されているバイクの１つといえば「ハーレーダビッドソン（HD)」だろう。その重厚なフォルムと体に直接響くエンジン音は、昔からライダー達を魅了し続け、今なお憧れの存在である。そんなユーザー達のコミュニティは世界131ヵ国、110万人以上の規模を誇り、それこそHD社も公式に認める世界最大のバイククラブ、H.O.G (ハーレーオーナーズグループ）である。バイククラブにも様々あるが、H.O.Gがここまで成長した理由は何だろうか。

まず会員に対するサービスの充実があげられる。購入から3年間はメーカー保障が受けられる他、正規販売網なら全国どこでも良質のメンテナンスを受けられる。また、盗難された場合にも高い保障のついた車両購入券を発行してもらうことができるし、急な故障でもコールセンターに連絡すれば、一部サービスを除いて無償でサポートを受けることができるのだ。

整備面以外にも特典はたくさんある。H.O.Gではツーリングやパーティー、新車等の購入イベントなどを全国で開催しており、ユーザー同士が交流を持つ場として一役かっている。他にもハーレーで走るとたまるマイレージがあり、そのポイント数によってオリジナルグッズが貰えたり、走行距離10万マイルを達成すると殿堂入りとして、ハーレーダビッドソンジャパン本社玄関にプレートが掲げられるなど、ユーザー心理くすぐる制度もある。

時代の変化とともにユーザーの求めるハーレーの姿も変化している。最近では特に女性ライダーの増加が目覚しく、HD社もそれにあわせて女性向けモデルを積極的に開発している。そうやって新しいユーザーを積極的に取り込んで広がるハーレーを中心とした輪は、国も世代も越えて人々を繋ぎ、これからも成長し続けるだろう。（洛人執筆）

美しい押し花スイーツ

島根県東部の山あいにある奥出雲町から、たいへん珍しいチョコレート菓子が誕生した。「美楽」と名づけられたこのお菓子は、地元の人々が贈り物として利用するだけでなく、日本各地からインターネットからの注文が殺到している。その味が多くの人に認められていることは言うまでもないが、最も心動かされるのは一つ一つの菓子に地元で自家栽培した食用花が加えられていることである。

温室の中で大事に育てられた花は専門技術者の手で丁寧に選別され、色も形もそれぞれ異なっている。摘まれた花は花びらの色が変わらないように加工される。お菓子の生地は奥出雲の農家が栽培した野菜や果物を原料にしており、にんじんの黄色、紫芋のピンク、ほうれん草の緑、りんごの白など、すべて天然の色素である。処理された押し花は傷がつかないように丁寧に菓子の上にのせられる。最初から最後まで完全に手作業で作られているのだ。

美しく心のこもったお菓子は、蓋を開けた瞬間に奥出雲の新鮮な空気が流れ出すように感じる。まるで小さな芸術品だと言っても過言ではないだろう。女性にプレゼントすれば、たいへん喜ばれるに違いない。母の日に感謝の気持ちを伝えるために贈る人も多く、バレンタインデーに贈られた男性たちにも好評だそうだ。押し花のお菓子には三種類あるが、一番人気があるのは一枚から買えるチョコレートサンド（１つ240円）である。他、チョコレートタルトは6個入りで1470円、生菓子の「和（なごみ）」は一つ400円だ。

驚かされるのは、この「世界にひとつだけの花」という名のお菓子で有名になったエヌ・イー・ワークスがもともと電子部品製造会社であることだ。不景気のために経営が苦しくなったとき、彼らは新たな道を探り、「花のお菓子」を作ることに挑戦し、ついに大成功を収めたのである。（劉詩音執筆）

結婚に対する意識の変化

バブル経済の頃、日本女性の憧れは「三高（高学歴、高収入、高身長）」の男性であった。だが、百年に一度の経済危機の影響で、将来の生活に不安を抱いた女性たちの考え方は徐々に変化し、収入は高くても生活のリスクがある人より、現実的で安定した職業を持つ人と暮らしたほうがいいと考えるようになってきた。その結果、「三低（低リスク、低姿勢、低依存）」の男性こそが、現代女性にとって「理想の伴侶」となったのである。

「専業主婦」を選ぶ人はしだいに減少し、女性も社会に参加するのが主流となった。以前の「亭主関白」は居場所がなくなり、共稼ぎの女性を平等な気持ちで見る男性がますます人気を得ている。心理学者の小倉千加子さんは、この現象を「3C」と名づけた。すなわち、Comfortable（快適な＝年収700万円以上で結婚後も生活水準を落とさずにすむ）、Communicative（通じ合える＝価値観とライフスタイルが似ている）、Cooperative（協力的＝家事と育児を分担できる）である。

だが先ごろ、ある若者向けの雑誌が携帯サイトで20歳から34歳の女性3359名、男性2123名に調査した結果、現在すぐに結婚したい男性は44.2％、女性は48.1％で、どちらも、しばらく結婚したくない男性（55.8％）や女性（51.9％）より少なかった。結婚したくない理由としては、「今は結婚の必要がない」（男性30.8％、女性34.6％）、「ぴったりの結婚相手がいない」（男性17.3％、女性20.1％）、「今の独身生活を楽しんでいる」（男性15.7％、女性11.8％）、他、「経済的に不安だから」、「仕事を優先したい」などがあがった。

総務省の国勢調査によれば、ここ25年間の25歳から34歳の女性の結婚率の低下は一目瞭然だ。1985年は79.5％、1990年は72.9％、1995年は66.1％、2000年は59.7％、2005年には54.5％である。この勢いで行くと、来年（2010年）には50％を切ってしまう計算になる。つまり、結婚適齢期である女性の半分が、結婚したくない、あるいは結婚できないという状態になるわけだ。「高齢化」「少子化」も心配だが、「晩婚化」も深刻な社会問題になるのではないだろうか？

一石二鳥の新型マウス

デザイナーの川崎和男さんに会った人は、「日本で最も多くの賞を得たデザイナー」で、グッドデザイン賞の審査委員長でもある彼が障害者であることに、きっと驚かれるだろう。28歳の時、乗っていたタクシーが酔っ払い運転の車に突っ込まれ、命は取り留めたものの、脊髄損傷によって車椅子生活となった。しかし彼はこの運命に負けることなく、体内に埋めこまれた人工臓器に不満を感じて医学の道に挑戦し、医学博士の学位を取得、人工器官の設計と開発に力を尽くしている。彼が自分のために設計した車椅子は、ニューヨーク近代美術館に永久保存されている。

UFOのように平たく、ドーナツのように魅力的な外観。手に握ったときの落ち着いた感触にほっとさせられる。川崎さんが心をこめてデザインしたこの不思議な家電は、「C@T−one（キャット・ワン）」というすてきな名前の、三つのボタンを備えた無線光学マウスである。本体にはセンサーが内蔵され、受信器をUSBポートに差し込めば、ドライバーなしですぐに使用することができる。左右のクリックボタンがスクロールホイールを取り囲んでいるのは普通のマウスとさほど変わらないが、半径10メートルの範囲で自在に使用することができる。

川崎さんの「アートブログ」で、生き生きとしたドラえもんやハロー・キティの写真を眺めていると、命に対する強い情熱と愛、そして好奇心に満ち溢れる笑顔が感じられ、これを障害のある60過ぎの男性が書いているとはなかなか信じられないだろう。だが何も説明されなくても、「C@T−one」を握ったときにすでにひそかに感じていた。これがただのマウスではなく、きっと思いがけない機能が備わっているに違いないということを。

果たして、「C@T−one」にはテレビのリモコン機能もついていたのだ！円盤を裏返しにすると、電源、チャンネル切換、モード変換、放送変換、音量調節、ミュートなどの機能が操作でき、シャープ、パナソニック、ソニー、東芝、日立、三菱、マクセル、パイオニアなどの多数の有名ブランドのテレビ、ディスプレイ、DVD機などに対して、半径27メートル以内なら、内蔵された赤外線発生器によって操作が可能である。マウス機能の側から見て、一定の傾斜度を超えて傾けるとマウス機能が自動的にオフになるので、リモコン機能を使用しているときにパソコンの誤操作が発生することがない。こうした細かい点にも、デザイナーの力が発揮されている。

「C@T−one」は一石二鳥のすぐれた製品である。また、我々の日常の家電生活に便利さをもたらしてくれるだけでなく、そこにこめられた命を燃やすエネルギーは、我々が人生で出会う困難や挫折にどのように立ち向かったらいいかを教えてくれるのだ。（姚遠執筆）