2012年6月1日 第20号(通巻第314号)

永遠に咲き続ける花

音楽が全人類共通の言語であるならば、咲き誇る花は人類共通の「美」の象徴である。踊り絵師であり、パフォーミングアーティストでもある神田サオリさんは、この人類共通の言語と「美」の象徴を思う存分に発揮している。踊り絵師とは、音楽に合わせて踊りながら絵を描くアーティストである。踊り手と呼んだら美術的な成果の意味が欠けてしまうし、絵師と呼べば絵を描く過程の身体の優雅な律動がもたらすビジュアルのすばらしさが見過ごされてしまう。両者を完璧に結合し、美術と舞踊の芸術的エネルギーを共振させ、両者を単に合わせたものを超越した高みに到達させたのが、踊り絵師なのである。

踊り絵師神田サオリさんが最も得意とするイメージは花である。色も形も様々な、咲いた花だ。サオリさんが音楽に合わせて繊細に身体を動かし始めると、筆先から自然に流れ出すものの多くは、精緻ではかない、あるいは生き生きとして美と力が一体となった花たちである。大自然の賜物である花、人の心をゆさぶる音楽、命の情熱を表現する踊り、具象と抽象の結晶である絵画、これらの中には切り離すことのできない共通点や関連性があるのかもしれない。そのために、それらを結合した時に渾然一体となり、すばらしい一つの芸術作品になるのだろう。

5月末、神田サオリさんは絵筆を携えて香港を訪れ、ある高級和食レストランで壁画の製作を行った。日本料理で最も趣向が凝らされるのは盛り付けである。色彩についても造型についても、どの皿の料理も精巧で細緻に作られて、心血が注ぎ込まれたインスタレーションのようである。料理をこのように丁寧に盛り付けるので、店内装飾も当然優雅なものでなければならない。仕事中のサオリさんはイヤホンをつけて製作に集中した。いつものすばらしいパフォーマンスと同じように、彼女の独特の色彩とラインが音楽に合わせて徐々に流れ出し、次第に花開いていく。何枚かの絵が、高い場所、あるいは低い場所にとバランスを取って真っ白な壁面に掛けられていく。さらに、蔓や霞のような曲線が絵と絵の間をつないで描かれ、壁画の統一性を増し、生命の流れるリズムを際立たせる。心のままに、インスピレーションで描かれた「神田流」の美しい花々は、こうして香港の和食レストランの壁に咲き誇り、時間が止まったように、永遠に枯れることはない。

7月5日は神田サオリさんの誕生日である。そして、7月15日、サオリさんはこれまで彼女を応援してきてくれた人々に感謝を捧げるために、渋谷で盛大な「活動十周年記念パーティー」(SAORI’An 10th Anniversary party [再 会 宇 宙])を行う予定だ。彼女はよくブログの最後に「描幸」と書く。これは「絵を描くことの幸福」という意味だろう。彼女は応援してくれる人々に対して感謝しているが、踊り絵師の描く絵画の美しさと幸せをみんなに伝えてきた彼女自身もまた、周囲から感謝の気持ちを伝えられることだろう。心からの感謝の気持ちを込めて、神田サオリさんの誕生日を心待ちにしている。(李薊執筆)

写真提供:神田サオリ

神田サオリ公式サイト http://www.saorian.com/
  SAORI'An [LIFE ALIVE] @ ROPPONGI ART NIGHT 2012最新動画 http://youtu.be/e5ENMj38p50


「東京ソラマチ(R)」のRilakkuma store

全身茶色の身体と白いおなか。一日中座っているか寝ているかのダラダラした生活をしているのは?そう、彼は近年日本中で大人気の、あらゆる年齢層が夢中になっているRilakkumaである!5月22日、世界で最も高い634メートルの電波塔、東京スカイツリーが開業したのに伴って、「東京スカイツリータウン(R)」内の超大型商業施設「東京ソラマチ」も営業を開始した。312の店舗や、プラネタリウム、水族館、映画館などが集まる「東京ソラマチ」に、人気キャラクターのRilakkumaの専門ショップも開店した。

Rilakkumaは、25歳のOL、Kaoruさんの家に突然やってきた着ぐるみのクマである。怠け者で食いしん坊で、立っているのも動き回るのも好きではない。自分のリズムで悠然と生活しており、口癖は「できるならず〜っとダラダラしていたい」である。彼と正反対なのが、Kaoruさんが飼っているKiiroitoriである。Kiiroitoriは大きなくちばしを持ち、掃除と貯金が大好きで、いつもRilakkumaの怠けた態度を叱り、家の中を取り仕切っている。この他、色の白いKorilakkumaは、胸に赤いボタンがついている。幼いKorilakkumaはいつもRilakkumaの言葉のまねをし、他の人が寝ている間にいたずらをしたりもする。

これらの可愛いキャラクターたちがいるので、訪れた多くの記者たちも「東京ソラマチ」のRilakkuma storeについて「可愛い、可愛い」と叫んでいた。店の前でまず目に入るのは、2メートルを超えるRilakkuma、Korilakkuma、Kiiroitori、スカイツリーの巨大模型である。ここで記念撮影をすることができる。店内には様々なRilakkuma商品が並んでいるが、中でも最も話題なのが33cmの数量限定の「Rilakkuma store 東京スカイツリータウン・ソラマチ店」オープン記念ぬいぐるみ(4095円・※販売終了)。Rilakkuma、Korilakkuma、Kiiroitori、スカイツリーが一緒になっていて、Rilakkumaはスカイツリーのそばで横になっている。いつもの彼らの姿そのままで、とても可愛らしい。もちろん、それぞれのキャラクターのぬいぐるみもあり、それぞれ1995円(発売中)である。

この他、実用性のあるRilakkuma関連商品もたいへん人気がある。例えば、609円の携帯クリーナーや、399円のRilakkumaソックスなどは、どれも可愛くて買って帰りたくなる。「Rilakkuma store 東京スカイツリータウン・ソラマチ店」ではスカイツリー開業に合わせて、6日間の特別イベントを行い、2000円以上の買物をしたお客さんは記念チャームをプレゼントされた。毎日スタイルが違っているので、6種類全部集めた人は、きっと達成感があっただろう。(Michelle執筆)
 

(C) SAN-X (C) TOKYO-SKYTREE 写真提供:キデイランド広報部

リラックマストア 東京スカイツリータウン・ソラマチ店 http://www.san-x.co.jp/relaxuma/skytree/



TOWER BOYS 〜東京タワー応援団〜

「上を向いて歩こう」は、とりわけ世界で愛されていると言っても過言ではない日本の名曲だ。この名曲が誕生したのは1961年、日本は高度成長期に差し掛かっていた。人々の暮らしにさまざまな変化、成長をもたらしていたこの頃にもっとも大きな影響を与えたものと言えば、東京タワーの竣工である。経済や社会事情が目まぐるしいほどに進歩を遂げていたその背景には、戦後たくましく立ち上がり、困難を乗り越え、家族を守ろうとする、「苦しいときほど笑おう!」という人情味に溢れた「大和魂」があったに違いない。「上を向いて歩こう」を聞くと人々が塗装のされていない路地でリアカーをひき、汗を拭きながら東京タワーを見上げる、昭和ノスタルジーへのそんな情景が浮かぶ。

「上を向いて歩こう」の作詞は放送作家で、知性派タレントとして知られる永六輔氏。半世紀を越えた歴史ある東京タワーに、何の運命の巡りあわせか、このほどTOWER BOYS〜東京タワー応援団〜という若手俳優3人によるユニットが結成され、メンバーに永六輔氏の孫である育乃介君が選ばれたのである。先ごろTOWER BOYSの結成発表会が東京タワー大展望台1階特設ステージClub333で行われ、孫の門出に永六輔氏から「東京タワーは職人が建てました。スカイツリーは技術者が建てました。東京タワーボーイズは職人の心を持った技術者のエンターテイメントを目指してください。」というメッセージが寄せられた。

TOWER BOYSのメンバーは他に、人気タレントを輩出しているジュノンスーパーボーイコンテストで審査員特別賞を受賞した山崎大輝君。そして同じくジュノンスーパーボーイコンテストでフォトジュニック賞を受賞した樋口裕太君。結成発表の会見ではこの3人が、それぞれ醸し出す特有の雰囲気が何とも三者三様でバランスが良く、とにかくずっと見ていたいほど面白い。育乃介君は韓流スター好きの女性にも人気が出そうな顔立ちで、話し方や立ち姿がきれいでとてもしっかりしていて、司会役を努めた女優の山村美智さんからタワーボーイズに選ばれた感想を聞かれると「歴史のある建物の応援団に選んでいただいてすごく光栄に思っています。東京タワーも僕たちも応援していただけたら嬉しいです。」と語った。
毎月第2週目の火曜日の夜19時より90分間、東京タワー大展望台1階特設ステージClub333でトークイベントを開催し、TOWER BOYSは東京タワーで行われるエンターテインメントをさらに盛り上げていく。(北村優希執筆)

取材協力:西田みゆき(i’m-media)

東京タワー公式サイト http://www.tokyotower.co.jp/(日、英、中、韓)
 イトーカンパニーグループ 育乃介 http://www.itoh-c.com/group/profile/prof_s/ikunosuke/index.html



梅雨の季節の楽しい傘たち

【レタスの折りたたみ傘】雨傘を折りたたむと、何とレタスにそっくりで実に可愛らしい。色が根元から先端へとグラデーションになっており、本物のレタスのように皺加工がされているので、見ていると食欲がわいてくる。紫外線防止加工もほどこされており、雨の日だけでなく、晴れの日にも日傘として使用できる。傘を折りたたんで閉じるためのベルトが、スーパーでレタスをしばる紫色のビニールに似ているので、ますます本物のレタスのように見える。レタスのようでもあり、白菜に似ているとも言えるこの面白い傘は、末広町の傘専門店、東京ノーブルで買うことができる。価格は4725円である。生産本数に限りがあり、店内に在庫がない場合もあり得るので、事前に予約か問い合わせをした方がいいだろう。所在地:東京都台東区上野5-9-19 2K540 N-3 TEL:03-6803-2414 営業時間:11時〜19時 水曜日定休

【自立する傘】雨傘の一生では、実際の使用時間に比べて、傘立てに立てられている時間の方がはるかに長い。雨の日に傘を持って外出した時、手がふさがって不便だと感じることもある。ところが、これまで面倒くさがられてきた雨傘もついに成長を遂げ、傘立てがなくても自立して、玄関などで雨が降る日を待つことができるようになったのだ。この傘は軽い、丈夫、安全の三位一体を実現しており、粘土成型、アルミ合金の削りだし、三本脚の重心位置や長さなど、実験と検証を重ねて作り出された職人技の雨傘だ。脚部にはABS樹脂を使用し、持ち歩く時も邪魔にならず、立てた時は安定している。楽天市場で買った場合、送料込みで4200円である。

【円形のようで円形ではない傘】傘は円形であるはずだという先入観を、多くの人が無意識のうちに持っているだろう。「雫−SHIZUKU」はその名の通り、水滴の形をした晴雨兼用傘である。見る人におしゃれでエレガントな印象を与え、和服にもよく似合う。傘をしずくの形にしたのはデザインの珍しさを狙ったのではなく、雨傘の機能をよりよく発揮させるためである。後部を長くしたために、背中やおしりが雨にぬれにくくなっているのだ。短い側には、必要に応じて野球帽のようなバイザーをおろすことができる。憂鬱な梅雨がやってくる前に面白い傘を一本買ったら、気分がいくらかよくなるのではないだろうか。(緋梨執筆)

東京ノーブル http://www.tokyo-noble.com/vegebrella.html



新千歳空港がテーマパークに大変身

みなさんは最近、飛行機で北海道に行かれましたか?新千歳空港が大型テーマパークに変身したことをご存知でしょうか?この空港は2010年に拡張したターミナルビルの間の接続工事を行い、第一期の施設が2011年7月15日にオープンしましたが、残りの部分も今年の3月16日に全面的にオープンしたのです。これは本当に誇張して言っているのではなく、みなさんも一度行ってごらんになれば、きっと私と同じように楽しい気分になり、自分が百貨店か博物館にいるのではないかと錯覚すると思います。空港ビルは地下一階から四階まであり、国際線と国内線の二つのターミナルビルに分かれています。もとからあったお土産ショップや飲食店だけでなく、国際線と国内線の間の連絡空間にも多くの面白い商業施設が増設され、新千歳空港をさらに充実させ、娯楽性を大いに高めています。

最も大きな話題になっているのは、三階にある「ドラえもんわくわくスカイパーク」です。ここでは漫画に登場した多くのシーンを自分の目で見ることができ、漫画のキャラクターたちと記念撮影をすることもできます。特に最後まで見た人には、着ぐるみのドラえもんと一緒に写真を撮ることができるサービスがあり、来場した子どもたちは大喜びです。この他、料金を払うと、スカイパークの外にある、タイムマシンに乗ったドラえもんの着ぐるみと一緒に漫画風の合成記念写真を撮ってもらうこともできます。楽しいのはこれだけではありません。スカイパークにはドラえもんの姿があちこちに見られるキッズゾーン、ライブラリーゾーン、カフェゾーン、アミューズメントゾーン、ショップゾーンなどがあります。また、三階には有名なロイズのチョコレートの製造過程やチョコレートの歴史を紹介する「ロイズチョコレートワールド」や、ドイツから来たテディベアや可愛い動物のぬいぐるみたちを集めた「シュタイフネイチャーワールド」があり、和風をテーマとした「ハローキティジャパン」もあります。どの店でも空港限定商品を販売しており、ファンたちは買いすぎて破産してしまいそうです!!!

四階の「オアシスパーク」には、航空機をテーマとしたショップ「フライヤーズ」、アニメ専門店の「アニメイト」、ダイソーの100円ショップ、「3兄弟」が売れているカルビーの直営店などがあり、中でも観光客の最大の憧れは、搭乗前にリラックスできる天然温泉「万葉の湯」に入ることです。私はカルビーのショップと映画館に最も興味を持ちました。空港に映画館があるなんて、気が利きすぎていると思いませんか?長い時間をつぶしたい時は、空港ターミナルから無料のシャトルバスに乗れば、十分ほどで北海道最大規模のアウトレットモールに行って買物をすることができます。空港の中にも外にもこんなにたくさんの誘惑があるのですから、楽しみすぎて搭乗時間を忘れないように気をつけてくださいね(笑)。(哈日杏子執筆、撮影)

新千歳空港 http://www.new-chitose-airport.jp/ja/ (日、英、韓、中)  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)



第20回 佃(つくだ)

【佃の由来】江戸時代の初期、徳川家康は大阪摂津の佃村から漁民を招いて、隅田川河口に自然にできた無名の砂洲を埋立てで拡張して定住させ、ここを「佃島」と名付けた。古地図を見ると、「田」の字形の島が確認できる。1986年、隅田川両岸にたくさんの超高層マンションが建ったが、佃は依然としてその中に存在している。第二次大戦前の古い町並みや古風な釣り船は、中央区独特の遊覧風景となっている。

【特産の「佃煮」】佃大橋を渡ると、「丸久」「田中屋」「天安」という三つの特色のある建築物が目に入る。江戸時代に将軍に海産物を献上し、残ったものを塩辛く煮付けた。その結果、ここは「佃煮」の発祥地となった。この三つの「元祖佃煮」の名店は、今も当時の建築の風格を残し、高層ビルの間でも凛とした気風を保っている。

【佃の民俗】佃の産土神は「天台地蔵尊」で、路地の民家に祭られており、巨大なイチョウの大木が民家の柱になっている。室内からはイチョウの樹冠を見ることができないが、巨木の暖かさを感じる。歌川広重の「名所江戸百景」の中には、住吉の祭りの「海中渡御」の情景が描かれている。7月中旬に、東京都によって無形文化財に指定されている「佃島盆踊り」が行われ、遠近から人々が訪れる。(姚遠撮影、執筆)

タイトル:「通り過ぎる」
場所:佃小橋附近
撮影のポイント:並べられた酒甕と図案の彫られた木の扉。赤い地面と白いライン。すばらしい画面を見つけて、通行人や車が来るのを待ち、何枚か撮った後で、気に入った一枚を選んだ。視線を集中させるため、画面の上下をぼかしをした。
使用フィルタ:Hefe+彩度+上下のぼかし−フレーム(画面の周囲を暗くして、横のラインを強調した。)
タイトル:「鳥居と標識」
場所:アクアコートつくだ附近
撮影のポイント:交通標識と鳥居を同時に撮影できて、遮るものがない位置を選び、しゃがんだ姿勢で上を向いて撮影した。雲が、「山雨欲来風満楼」(雨が近いのだろう、風が吹き込んでくる)という雰囲気を作り出している。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度(建築物の質感と、空とのコントラストを強調した。フレームの装飾効果。)

タイトル:「不思議な空間」
場所:区立佃公園附近
撮影のポイント:消防水利施設のパネルに、密集した緑の葉が印刷されている。巨大な樹木の枝が中から伸びて、道端の潅木のしげみと溶け合って緑陰を作り出している。やや光を反射する角度を選び、パネルの緑が本物の植物に見えるようにした。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度(鮮やかな緑色を強調する。フレームの装飾効果。)
タイトル:「戸口」
場所:森稲荷神社附近
撮影のポイント:モンドリアンの格子の絵の構図を模倣した。画面を上下に二等分し、下部はさらに四等分した。異なるブロックには異なる木の質感があり、色彩の濃淡が交錯して、油彩画のようになっている。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度(新旧の木の板の異なる質感。フレームの装飾効果。)

住吉神社 http://www.tesshow.jp/chuo/shrine_tsukuda_sumiyoshi.html 人情と水の街 東京都中央区佃 http://www.facebook.com/tsukudajima


個人情報保護方針 | 運営会社 | お問い合わせ | 東京流行通訊について
Copyright 2005-2012 Tokyo-Fashion.net All Rights Resverd.
ネユアセヤニキホニ」コetun data