ポケットDJシステム
「世界初のポケットDJ」と呼ばれる携帯式デジタル機器が、先月中旬、日本に上陸した。これはスウェーデンの企業が開発した「Pacemaker」で、これがあれば音楽ファンたちは、電車の中でも「ミキシング技」を磨くことができる。
「Pacemaker」はPSP(プレイステーション・ポータブル)ほどの大きさだが、侮ってはいけない。音楽再生機としてのみでも機能が非常に多く、よくあるMP3、WMAだけでなく、AAC、OGG Vorbis、FLAC、WAVなどにも対応する。もちろんカラーディスプレイが搭載されており、USB2.0ケーブルと応用ソフトの「Pacemaker Editor」を使えば、音楽ファイルを簡単にMacやWindowsに送ることができる。
だが「Pacemaker」の本当の楽しさは、いつでもどこでも気軽に音楽のミックスやパフォーマンスを行えることだ。付属のステレオアンプケーブルは、すべての音響システムとの接続が可能だ。デバイス中央にはタッチセンサのクロスフェーダーで、それぞれ独立した2つのチャンネルの音を同時に再生し、ミックスすることができる。フィルタ、エコーなどのエフェクトが、美しく再現される。Gain、Treble(高音)、Mid(中音)、Bass(低音)の振幅も自由に調整できる。いつでもどこでもセットの準備や試聴が簡単だ。「Pacemaker」はポケットの中に大好きな音楽を集めたミュージックライブラリなのである。
これまでにもiPodをHDDとして使う小型DJシステムはあったが、「Pacemaker」はDJ志望者を真に満足させることができる練習デバイスであり、たいへんな人気となっている。この新鮮なツールを使って、アーティストや音楽愛好者たちの可能性も大きく広がったことこそが、最も意義のある点だろう。
「Pacemaker」のHD用量は120GBで、音楽再生時間は18時間、DJモードで5時間使用可能。サイズは164×69.6×22.8mm、重さは200g、カラーディスプレイの直径は45mm。価格は約89800円(税込)。 |