2011年7月15日
第26号(通巻第272号)






【photo by Yao Yuan】

7/15(金)Ki Yoon Ko + Igor Maier「Vale tudo」(〜8/28)  Hiromart Gallery Tokyo

7/16(土)「ねぎぼうずのあさたろう見参!飯野和好の世界」展(〜9/4)  佐野美術館

7/17(日)瀧本幹也 「LAND SPACE」(〜8/14) MA2 Gallery

7/18(月)「Voyage」展 (〜7/23) ピンポイントギャラリー

7/19(火) タダジュン 「もうひとつの国で」(〜7/23)  ギャラリーハウスMAYA

7/20(水)「EXHIBITION C-DEPOT 2011 gravity 引力」展 (〜7/24)  スパイラル

7/21(木) NS_CONCEPT 坂井直樹展(〜7/25) 表参道「GYRE」3FギャラリーEYE OF GYRE

7/8(金)日本語入力システム「ATOK 2011 for Mac」

7/9(土)海洋堂創業者「長年の夢」叶う 「へんぴ」な地にマル秘ミュージアム

7/10(日)アニメ『にゃんぱいあ』放送記念イベントに“あそうにゃつこ”が初登場!

7/11(月)ゲッティ イメージズ、震災復興をテーマにした学生広告コンテスト開催

7/12(火) 「チェスピース形 キング USBメモリ 4GB」発売

7/13(水)ソーシャルゲーム「デビルチルドレン」が本日よりGREEにて提供開始

7/14(木)モデルの大桑マイミが「美人時計」のプロデューサーに就任

【読者のみなさんへ】

いつもこの小さなメールマガジンをご愛読いただき、ありがとうございます。メールマガジン創刊11周年を記念して、先日に読者と交流するためのイベントを開催いたしました。ここに、読者のみなさんにご報告をいたします。

スタジオジブリ新作のポスター発送】宮崎駿の息子、宮崎吾郎が監督した、スタジオジブリの最新作「コクリコ坂から」が、7月16日から日本で公開されます。我々は60×42pのポスター15枚を入手し、ジブリファンの皆さんにお贈りすることにしました。今回のプレゼントについて「新浪微博」で発表したところ、転送とコメントが1200件に達しました。最終的に、15名の中国の読者の皆さんが、映画公開前にこのポスターを手に入れることになりました。

【NHK番組の参加者募集に協力】NHKの超人気番組「東京カワイイ★TV」で、7月20日に上海で、日本文化が大好きな20歳前後の女性のおしゃれな生活を撮影することになり、取材を受けることを希望する上海の女性を探すことを依頼されました。「新浪微博」で募集したところ、転送とコメントが600ほどになり、100名近くの女性から問い合わせがありました。そのうち12名の応募者の資料を、NHKに送りました。撮影は7月20日から24日まで、上海で行われます。テレビ放送の日は、決定次第お知らせします。

メールマガジンによって日本の流行情報を発信し、「新浪微博」の連動で情報を広めていくことが、現在我々が行っている試みです。今後は、Facebookなどを活用して、香港や台湾の読者との交流を強化することが我々の新しい課題になるでしょう。みなさんの注目とご参加を期待しています!

メイベリンのボリュームマスカラ

7月9日に渋谷109スクエアで、世界最大級の化粧品企業ロレアルグループの日本法人、日本ロレアルが、メイベリンの最新マスカラの発表会を行った。これまでのボリュームマスカラも大人気だったが、今回発売されたのはボリューム感がアップした「つけまつ毛級」のマスカラである。パープルのケースに入った新しいマスカラには、メイベリンの最新のマスカラ技術が投入され、プロケラチンの保湿成分とファイバーが入っている。まつ毛を補修してうるおいを与えると同時に、2倍のふさふさ効果を与えてくれるのだ。

メイベリンのマスカラは、安くて使いやすいことから、女性たちに広く愛されている。以前のイエローのケースのボリュームマスカラは、中国でも上海などで需要に供給が追い付かない状態で、その人気のほどがわかる。最新のマスカラは、すでにアメリカ、ドイツ、フランスなどで販売記録を更新し続けており、7月2日に販売が開始される日本でも、マスカラブームを巻き起こすことが予想される。

このマスカラには長短二種類の繊維が入っており、特別の保湿成分によって繊維と自分のまつ毛がぴったり貼りつき、本来は長さが不均一なまつ毛の長さを補って密集させ、まつ毛の隙間を埋めるような感じで超濃密なつけまつ毛効果を与えてくれる。このマスカラのもう一つのポイントは、独創的なゼロギャップバネブラシである。まぶたの曲線に合った弓型のブラシがまつ毛の根元にフィットして、1本1本のまつ毛にマスカラがよく付着し、さらにブラシの弾力でまつ毛を均等に外に向けて広げ、美しい扇形を作る。こうして、目頭から目じりまで隙のない「つけま級」フサフサまつ毛ができあがるのだ。

使用方法はとても簡単だ。まずブラシのへこんだ部分をまつ毛の根元に当ててリフトアップし、まつ毛が均等にマスカラに接触するようにする。さらにブラシの側面でファイバーの密着を強化し、つけまつ毛のようにまつ毛を長くフサフサにする。最後に、ブラシのはねかえす力でまつ毛の先を均一に広げる。数分間で、つけまつ毛を付けたようなぱっちりの目になれるのだ。しかも長持ちしてにじみもなく、化粧落としの時は温水で簡単に落とすことができる。

発表会場には、製品のキャラクターを務める人気歌手のAIが登場し、自分のメイクへのこだわりを語った。彼女は、眼が小さいけれど、つけまつ毛は嫌いなので、このようなマスカラがあるととても嬉しいと語り、メイクの前と後の自分の顔をみんなに見せてみたいと言って笑った。そして最後に、「みんな可愛いんだから、自信を持って『私はQUEENよ!』という気持ちで」と語った。(Michelle執筆)

(C)NLO KK.

メイベリン・ニューヨーク http://www.maybelline.co.jp/


神社で行われる夏越の大祓

6月30日に、日本各地の多くの神社では「夏越の大祓、茅の輪」(なごしのおおはらい、ちのわ)の儀式が行われる。この儀式は702年の「大宝律令」で年中行事として定められて以来、今日まで伝えられている。通常日本の神社では、毎年6月と12月の最終日に「大祓」(おおはらえ)を行うが、「祓」とは、人々の罪や穢れを取り去り、災難を遠ざけるという意味である。この二日間に人々は神社に行って神事に参加し、半年間の罪を取り除き、無事を祈ることができる。夏の6月に身を清めるためのこの儀式が、「夏越の大祓」なのである。ここで言う罪や穢れは、別に犯罪のような悪事ではなく、一般には半年間に動物の肉を食べたことによる「殺生の罪」や、自分の不注意で周囲の人にかけた迷惑などを指す。

多くの神社では「大祓」の日に、参拝に来た人たちがくぐるための直径三メートルほどの「茅の輪」を境内に立てる。「茅の輪」とは、災厄を退ける不思議な力を備えていると言われる茅草で編んだ大きな輪である。「茅の輪」のくぐり方には決まりがあり、まず左足でまたいで左回りに回って元の場所に戻り、その後、またくぐって右回りに回り、最後にまた左回りする。つまり、横倒しにした8の字――「∞」を描くように三回回る。このようにすると、流行病にかからず、無病息災で夏を過ごせるのだそうだ。

その後、普通の参拝をすると、神社の神職(宮司)から「形代」をもらうことができる。これは人の形に切った紙で、この紙に自分の名前と年齢を書き、全身、特に具合の悪いところや、病気になったところをこの紙でぬぐって、最後に三回息を吹きかけて封筒に入れる。これは、自分の罪や病気などが形代に移ったことを象徴している。その後の神前の儀式で宮司が、願いを込めた人々を表す形代に祝詞をあげて浄化してくれる。

また、神社からはお菓子や、ススキや、悪運を遠ざけるお札などがもらえる。ススキは玄関の外に飾って魔除けにする。お札は、「悪いことを遠ざける」という意味の言葉が書かれた長方形の白い紙で、玄関を入って最初のドアの枠に12月31日まで貼っておき、半年間の無事を祈るのである。このようにすれば、儀式によって自分の心身を浄化し、心の準備もしっかりできて、これからの半年間、元気でがんばれるのではないだろうか?(秋桜執筆)

Photo by 秋桜

夏越祓・茅の輪神事 http://hp1.cyberstation.ne.jp/kyoto/nagosicy.html


スタジオジブリの最新作

映画「コクリコ坂から」が、7月16日から日本全国で上映される。宮崎駿さんが企画、脚本を担当し、息子の宮崎吾郎さんが「ゲド戦記」以来五年ぶりに監督を務める。このアニメ映画では夢のようなファンタジーの要素を排し、たいへん爽やかな青春物語が描かれる。東京オリンピック直前の1963年、横浜市のある高校で、明治時代に建てられた歴史的な意義を持つ校舎の取り壊し問題をめぐって、紛争が起きていた。学校側に抗議するために学生新聞を発行している風間俊は、16歳の女子高生松崎海に出会い、二人は次第に心を通わせていく。

この作品がこれまでのジブリ作品と最も異なっている点は、写実的であるところである。だが、ノスタルジックな気持ちにさせられる海辺の風景や高台にある家は、「崖の上のポニョ」に酷似しており、文科系の部室がひしめく建物の内部構造は「千と千尋の神隠し」の一場面を思い起こさせる。こうした中で、主人公たちの誕生の秘密や運命に導かれたかのような出会いが、清純な映像の中で我々に対して語られていく。そして、声を担当した長澤まさみさんと岡田准一さんの飾らない自然な演技によって、勇敢に前に進む高校生たちの姿が我々の前にはっきりと浮かび上がる。

16日から公開される本作品は、それに先立って1日から、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市や宮城県気仙沼市などの避難所で慰問上映され、2000人あまりの人たちが、この夏の最も代表的な作品の世界最初の観客となった。これは横浜で行われた試写会より早い上映だ。現場を訪れた宮崎駿さんはサイン会も行い、被災者を大きく勇気づけた。長澤まさみさんは、「自分が参加した作品でみんなが笑顔になったり、楽しい気持ちになってくれたら光栄だ。自分も頑張ろうという気持ちになれる。」と述べ、岡田准一さんも感動して、「エンターテインメントの力が人々を元気にさせ、みんなに力を与えられると信じており、自分もとても嬉しい」と語った。

この作品は宮崎駿さんが着手しようと考えてから、実はすでに数十年の時間が経っている。だが、本作品が人々に呼び掛ける「上を向いて歩こう」というメッセージは、大きな打撃を受けて、迷いの中にいる日本人が今最も必要としているものかもしれない。「コクリコ坂から」が酷暑の日本で上映されて、横浜港などのシーンが一服の清涼剤となると共に、人々に落ち込まずにがんばっていこうとする気持ちを与えてくれることを願っている。(緋梨執筆)

(C)2011 高橋千鶴、佐山哲郎、GNDHDDT

「コクリコ坂から」公式サイト http://kokurikozaka.jp/


日本文具大賞発表

7月6日、「国際文具・紙製品展」が東京ビッグサイトで開幕し、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界各地からたくさんの人が訪れた。この展覧会は略称をISOTと言って、アジア最大の国際的な文具や事務用品の見本市となっている。また、本年度(第20回)の日本文具大賞の受賞者が展覧会初日に発表になった。今回の日本文具大賞は、2010年8月1日以降に発売された文具製品を対象としている。機能部門とデザイン部門に分かれており、審査委員によって各部門からグランプリ(最優秀賞)と優秀賞が選出された。受賞製品は消費者に便利な生活をもたらし、受賞企業はさらに広い販路を獲得することになる。

2011年日本文具大賞機能部門グランプリコクヨS&T(株)「針なしステープラー<ハリナックス>」
ステープラー(ホチキス)は「針」で書類をとじる器具だが、機能部門のグランプリを獲得したコクヨS&Tの針なしステープラーの最大の特徴は、針がなくても書類をとじることができるところにある。針を使わないのだから、間違えてとじた場合も苦労して針を外す必要がない。環境にも優しく、針がなくて使えないということもなく、はずすために手を傷つける心配もない。
現在の一般的な針なしホチキスは3〜4枚の紙しかとじられないが、コクヨS&Tのものは最大8枚までとじられる。その原理は、内部にある金属部品が紙を上から下まで貫いて、楕円形の穴をあけ、紙自身が紙を閉じるというしくみになっている。外観的には三つの特徴があり、握りやすいグリップと指紋が付かない加工の他、先端に透明窓を付けたので、とじる位置を事前に確認することができる。コクヨS&Tの針なしステープラーの価格は945円で、ピンク、緑、黒、白、ライトブルーの五色である。

2011年日本文具大賞デザイン部門グランプリカモ井加工紙(株)mt slim
マスキングテープというと、建築現場でペンキを塗る時などに使用するテープを思い浮かべるが、日本でいま売れているこのmt slimはちょっと違う。mtというのは、masking tapeのイニシャルから取っているのだが、日本最大のマスキングテープ製造企業であるカモ井加工紙株式会社の手にかかると、マスキングテープにもファッション的要素が取り込まれるのだ。このスリムなマスキングテープを日記の扉に貼ったり、封筒の裏面に貼ったり、自作の紙箱に貼ったりすれば、生活の中にちょっとしたアクセントが生まれる。mt slimを使って、是非マスキングテープの達人になってほしい。(葉子執筆)

(C)2011 by Reed Exhibitions Japan Ltd.

国際文具・紙製品展 http://www.isot-fair.jp/ja/home/ (日、英、韓、中)


今年は7月21日が鰻の日です!

あ〜!なんて暑いんでしょう!毎日外を歩いていると、太陽の熱で溶けてしまいそうです。気分をすっきりさせる飲み物をたくさん飲んでも、全身がなんだか気が抜けたようで、元気がどうしても出ないんです。私と同じ悩みを持つ人は、少なくないことでしょう。夏に体力をつけたかったら、鰻を食べるのが最適な養生法です!私は鰻が大好きです。春夏秋冬を問わず、誰かが鰻料理を食べに行こうと言ったら、すぐにもろ手を挙げて賛成してしまいます。毎日食べても飽きないぐらいです。というのも、私にとって、この世で鰻よりおいしいものはないと思えるからです(杏子流の主張です)。日本では、毎年七月に鰻の日、すなわち「土用の丑の日」があります。夏の土用の丑の日は一日か二日しかなく、二日ある場合は「一の丑」「二の丑」と言います。2011年の一の丑は7月21日、二の丑は8月2日です。ですから、7月21日に忘れずに鰻屋さんに行って鰻を食べれば、鰻のように元気いっぱいになれるというわけです。

では、なぜ土用の丑の日が鰻の日になったのでしょうか?幕末に、平賀源内という有名な学者がいました。ある日、鰻屋の主人が彼のところにやってきて、夏は売れ行きのよくない鰻をどうしたらたくさん売ることができるかと相談しました。源内はそれを聞いて、このようにアドバイスしました。「店の門に『本日丑の日』と書いた紙を貼って、みんなに『丑の日にはウの付くものを食べると夏負けしない。(日本語の鰻の発音はウから始まります)。丑の日に鰻を食べるのが一番いい!』と言いなさい」鰻屋の主人がその通りにしたところ、なんと大成功だったので、他の鰻屋もそれを聞いて同じことをし、土用の丑の日に鰻を食べる習慣ができてしまったのでした。実はウの付く食べ物は他にも「梅」や「うどん」などがありますが、取り上げられることは少ないですね。

日本人は古くから鰻を食用にしていたという記録がありますが、調理方法は現在とはやや異なります。鰻をおろしてたれをつけて食べる方法は、18世紀ごろから始まったとされています。また、鰻の調理法は地方によってやや違いがあります。関西ではまず鰻を腹からおろした後、蒸さずに直接焼くので、皮も肉もパリパリして、濃厚なたれの香りが特徴です。一方関東では、鰻を背からおろし、蒸してから焼きます。そのため、鰻の肉が柔らかくて爽やかです。しかし、蒸した鰻であっても、かば焼きであっても、鰻が養殖でも天然でも、鰻の肉が口に入った時の感触は他のものに替えがたいすばらしさがあって、私はたまらなく好きなのです!また鰻は豊富なビタミンA、B群を含み、体力を補い、食欲不振や夏の無気力を予防するなどの効果があります。炎暑の夏、おいしいものを食べて、栄養を補ってこそ、厳しい夏の暑さに対抗できるというものです。さあ!今晩は、鰻定食を食べに行きましょう!(哈日杏子執筆)

Photo by 哈日杏子

全国のおいしいうなぎ屋さん http://www.hamanako.com/unagi/
  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)


芸術の究極の姿

映画の上映が終わり、観客が去って人もまばらな六本木ヒルズ東宝シネマズの中で、なぜか私は座席から立ち上がることができなかった。「ニナ!ニナ!ニナ!ニナ!」永遠に続くかのような映画の中のたくさんの観衆の拍手と歓声が、いつまでも、いつまでも、私の耳の中で渦巻いていた。――「ブラックスワン」の上映が始まって二ヶ月、私は再びその中に浸って抜け出せずにいた。うっとうしいような湿度の高い真夏の夜だった。

もともと繊細で過敏で生真面目で、劇団と家庭の決められた枠の中だけで生活しているバレリーナが、突然名作のプリマに抜擢された。そこから、我々は主人公のニナと共に、真実と虚像が混ざり合った困難な境地に次第に落ち込んでいくのである。純粋無垢な「ホワイトスワン」と妖艶で邪悪な「ブラックスワン」をうまく演じるために、ニナは、名誉と恥辱、喝采と痛罵、謹厳と放縦、冷静と狂気、リラックスと緊張などが複雑に錯綜する混沌と対立の中で、自分を追い込み、暗い場所へと追い詰められて破滅していく。

チャイコフスキーの「白鳥の湖」の聞きなれた旋律が、映画全体を貫いて流れる。音楽の起伏に合わせ、我々も現実とまぼろしの間を行き来し、最終的には情緒が高まって、ドラマのクライマックス――ブラックスワンになりきった瞬間に爆発する。止まることのない興奮の中で、ニナの両腕は次第に黒くなり、狂ったような黒い翼がますますくっきりとしていき、最後には巨大なブラックスワンの影姿が、首を上げたバレリーナと重なって輝く。この人々を戦慄させるシーンは、間違いなく究極の場面として映画史に残るであろう。

役柄の完全な解釈、映像のすばらしさ、音響効果の絶妙な使い方などにより、魂と肉体の苦難を経た後で、ブラックスワンとホワイトスワンはもつれ合いながら一体になり、ニナは生命の最高の境地、死によって、バレエ芸術の追求を完成し、ベスも、母親も、リリーも、先輩や同輩の誰もが達することができなかった完璧な境地に達し、鮮血を流したホワイトスワンが崖から落ちて行く。そして、ニナは永遠と安らぎを再び得るのである。

「ブラックスワン」は、絶対に二回鑑賞するに値する映画である。まず人物を知り、ストーリーを理解してこそ、二回目の鑑賞において、無関係なホラーやポルノ映画的な要素の雑音を取り除いて、主人公と共に白から黒への人格の転換と、最後に回帰する心理的道程を真に体験することができるのだ。そして、このようにして初めて、ラストの「白鳥の湖」の耳を貫くような交響楽の中、目を射るようなまぶしい照明の中で、ニナと同じように心の底から生命の嘆息を発することができるのだ。「I felt it」と。(姚遠執筆)

(C)2010 Twentieth Centry fox.

「ブラックスワン」公式サイト http://movies2.foxjapan.com/blackswan/


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