2012年9月21日 第36号(通巻第330号)

金魚のアートアクアリウム展

江戸時代のさまざまな文化的背景は、現代の日本人の思想や習俗、あるいは芸術の発展に対して深い影響を与え続けている。江戸の街に根ざした文化の中に、「金魚を鑑賞して涼を取る」というものがある。今東京では、「江戸・金魚の涼」をテーマとした展覧会「アートアクアリウム展2012」が開催されている。光や音楽や映像によって金魚鑑賞の文化が現代的なものに生まれ変わった。約5000匹の金魚が展示され、中には「ピンポンパール」などの世界的に珍しい品種も含まれ、大盛況だった昨年からさらに一段と規模が拡大した。

展示場には大小70ほどの水槽がある。それぞれの水槽の形と鑑賞方法はさまざまで、これもまたアートアクアリウムの注目ポイントだ。例えばゆっくり流れる川をイメージした「華魚撩乱」や、イタリアのガラス工芸品「ベネチアングラス」の最高峰「VENINI」とコラボした「Kingyo」などによって、観客はアーティスティックでスタイリッシュな方法で金魚を鑑賞することができ、正に「魚を見るだけではない金魚鑑賞」というアートの祭典になっているのだ。

圧巻と言えるのは、「花魁」と名付けられた長さ1.5メートルの巨大な金魚鉢である。約1000匹の金魚がその中でひらひらと泳いでおり、さらに特別に用意されたライトアップで、観光客は金魚を下から眺めることができ、たいへん壮観な光景だ。以前は、こんなにたくさんの金魚を一つの水槽に入れておいたら、酸素欠乏などの問題が起こるので、実行が不可能だった。だが今回の展覧会のプロデューサーで、金魚鑑賞とアートを融合した第一人者、木村英智さんがこの問題を解決した。どのような方法によるのかは、本人しかわからない。この展覧会には他に、屏風のような水槽もある。普通の金魚は左右にのみ泳ぐが、ここの金魚は上下に泳いでおり、不思議な気分にさせられる。もちろんこの構造も、木村さんの非凡なアイデアによるものなのだ。

毎晩7時以降には、会場はナイトアクアリウムになり、艶やかな照明と軽快で楽しい音楽が加わって、また別の気分を味わうことができる。観客はここで日本酒や各種カクテルなどを楽しみながら、さらに色彩の入り乱れる金魚の世界を鑑賞することができるのだ。(Michelle執筆)

期間:8月17日〜9月24日 場所:東京都中央区日本橋室町2−2−1コレド室町5階日本橋三井ホール

(C) Art Aquarium

アートアクアリウム展2012 http://h-i-d.co.jp/art/

一番人気のメイドカフェ

秋葉原で一番人気のメイドカフェ、@ほぉ〜むカフェ(アットホームカフェ)の本店は、ミツワビルの4〜7階にある。@ほぉ〜むカフェは秋葉原に店舗が5軒あり、「ご帰宅」したお客さんの総数は200万人を超える、秋葉原でも一二を争うメイドカフェだ。本店の内装は非常にシンプルで、テーブル席とカウンター席がある。奥にはステージがあって、メイドたちと一緒に写真を撮ったり、「萌え萌えじゃんけん」や「ご主人様のお誕生日会」が行われたり、メイドたちのミニライブが開催されたりする。

店に入るとメイドたちが「お帰りなさいませ」と出迎えて、席まで案内してくれる。そしてテレビでよく見るような、萌えメニューを楽しんだり、メイドたちと萌えゲームをしたりできる。店に入ったときに、「ご帰宅料」500円を支払うが、これは会員の等級によって異なり、だんだん安くなっていく。席につくと、メイドがメニューを持ってきて、詳しく説明してくれる。飲み物やスイーツから食事、カクテルなど何でもそろっており、料理によってはメイドがケチャップで絵を描いてくれる。サービス時間は、基本的に60分間である。

同じビルの5階にあるメイドカフェ「華」は、ちょっと違ったテイストである。最大の特徴は、ここが和風のカフェであることだ。店内に足を踏み入れると、イメージがまったく違うのがわかる。店の中央にはたたみの席、周囲には長テーブルの席があり、窓際には普通のテーブルがある。メイドたちも他の店と違って、和服を着てサービスしてくれる。ここには「華」限定のメニューがあり、いつもと違う雰囲気の@ほぉ〜むカフェを体験したい人や、和風が好きな人、外国人観光客などは、この店を楽しいと感じるだろう。もちろんここでも他のメイドカフェと同じように、メイドと一緒に写真を撮ることができ、しかも和風の気分いっぱいの和室で撮影できるのだ。

初めて@ほぉ〜むカフェに来てサービスを受けると、「ご主人様」として認定され、ポイントカードがもらえる。たくさん利用すると、優待サービスを受けられる。@ほぉ〜むカフェはテレビなどのメディアで何度も紹介されており、代表的なメイドカフェであることが証明されている。みなさんが「超萌え」のメイドサービスを受けたかったら、一度行ってみる価値があるだろう。@ほぉ〜むカフェの所在地は、東京都千代田区外神田1−11−4ミツワビルである。4、5、6、7階はすべて@ほぉ〜むカフェの店舗である。いろいろなメイドのサービスを是非楽しんでいただきたい。(ff執筆)

(C)Link-UP CO.,LTD

@ほぉ〜むカフェ http://www.cafe-athome.com/ (日、英、中)

濱守栄子チャリティーコンサート「いつかまたあの場所で笑い合いたい…」

岩手県大船渡出身シンガーソングライターの濱守栄子が、10月8日(月・祝)にサンパール荒川(荒川区民会館)にて震災風化の防止と被災地(大船渡市・陸前高田市)への寄附を目的としたチャリティーコンサートを開催する。岩手県大船渡市と陸前高田市は2011年3月11日、東日本大震災の大地震に加え人類が体験したことのないような大津波に襲われた。あの身の毛も弥立つような大津波の映像をこのメルマガ読者の皆さんもご覧になったことと思う。声を失うとはこういうことかと教えられるような映像で、自然災害の猛威を如実に表している。

濱守さんは震災後何も手付かずだった中で自身を奮い立たせ、数々の思い出が溢れる道をモチーフに「国道45号線」を作曲した。そして被災地はもちろん全国で行われる震災復興のメッセージを発信するイベントで「国道45号線」を歌い、そのCD売り上げの半分と自らが募った募金全額を寄付し続けてきた。その総額は現在150万円にのぼるが、復興にはまだ多額の費用と気の遠くなるような時間を要する。今回のチャリティーコンサートの収益全額も大船渡市と陸前高田市に寄付される。「故郷再建」と一言で言っても、道のりは長い。彼女の思いは必ずや「故郷再建」の一助となる。彼女の魅力は素朴さや透明度の高い心だ。果てなく根の深い震災の問題は山積みだが、その心と共に一歩ずつ歩けば未来に希望が持てる。

「私は今東京でまるで何事もなかったように暮らす人たちを見ていて、日ごと苦しくなります。このコンサートは被災地以外の皆さんが被災地のことを忘れていないというメッセージになる。一人でも多くの方にお越しいただき、故郷の皆さんに少しでも元気になってもらいたい。」と語った。
 
濱守さんは先日発売された陸前高田復興応援ソングCD「たかたのゆめちゃん」を歌っているが、そのCDに収録されているもう1曲「未来のためのもの」を歌うアニソン界のカリスマ、あの「だんご3兄弟」でおなじみの歌のお兄さん速水けんたろう氏がコンサートに友情出演。また2003年1月〜東京都荒川区の施設・病院・学校で演奏活動している音楽ボランティア管弦楽団「アンサンブル荒川」も出演する。(北村優希執筆)

日時:2012年10月8日 (月・祝 ) 場所:サンパール荒川(荒川区民会館) 16:00 開場/ 17:00 開演予定 
チケット代:¥3,000 (税込) お問合せ:ジャパンコミュニケーション03-5404-8475 ( 平日8:30〜17:30 )

写真提供:濱守栄子

濱守栄子公式サイト http://www.eikohamamori.com/

アニメ・マンガの日本語

日本語の大好きなみなさんは、普段日本語を勉強していて、教科書の単語や文法が無味乾燥でなかなか覚えられないと思うことや、標準的な発音を学ぶ方法がなくて頭を痛めることはないだろうか?もしそうなら、今日みなさんにご紹介する「アニメ・マンガの日本語」という日本語学習サイトを是非試していただきたい。

「アニメ・マンガの日本語」は、日本の国際交流基金関西国際センターが企画・製作したものだ。国際交流基金は外務省所管の独立行政法人で、日本政府系の国際文化交流機構として1972年に創設されて以来、文化芸術交流、日本語教育、日本研究・知的交流などの文化活動を展開している。その活動の一環である「アニメ・マンガの日本語」は、「アニメ・マンガ好きの世界中の日本語学習者が、アニメ・マンガを入口として、楽しく日本語を学ぶことで、日本語や日本文化への理解を深め、さらなる日本語学習の動機づけとすること」を目的としている。

「アニメ・マンガの日本語」の内容は豊富で、四つのジャンルに分かれている。日本語を学んだことのある方ならご存知だろうが、日本語では立場の違う人の表現のしかたは大きく異なっている。最初の「各役柄の表現」では、アニメやマンガに出てくる典型的な8つの役柄(男の子、女の子、不良、武士、おじいさん、お嬢様、執事、大阪人)の特徴的な表現方法が学べ、音声を聞いて誰の台詞か当てる方法で覚えることもできる。二番目の「各場面の表現」では、恋愛、学校、忍者、武士の4つのマンガ・アニメを題材としている。それぞれの題材がさらに多くのシーンに分かれ、各シーンが1ページのマンガになっており、台詞のある場所には翻訳と発音がついている。マンガを見ながら音声を聞いて、いろいろなシーンの自然な日本語の表現法を学べるし、漫画のシーンの状況がよくわかっているので、日本語学習の中で頭の痛い擬音語も克服することができる。三番目は「用語テスト」で、初級、中級、上級の三つに分かれ、クイズ形式でいろいろなテーマにおける表現のしかたを学ぶことができる。各用語には漫画と台詞の例がついている。四番目は「漢字ゲーム」で、初級と中上級の二つに分かれている。ゲームの形でいろいろな題材のアニメやマンガによく出てくる漢字の意味と読み方を学ぶことができる。ゲームの画面は爽やかで可愛く、合格すると賞品がダウンロードできる。

「アニメ・マンガの日本語」は、楽しみながら日本語を学ぶ方式になっており、本には出てこないアニメやマンガ特有の表現と正しい発音が学べ、自分の趣味やレベルによって自習でき、すべて無料で登録の必要もない。百聞は一見にしかず。さあ、今すぐやってみよう。(秋桜執筆)

(C)2012 The Japan Foundation Japanese-Language Institute, Kansai

「アニメ・マンガの日本語」 http://anime-manga.jp/ (日、英、西、韓、中、仏)

勝利のトンカツ

日本のトンカツ定食には、愛と恨みと両方を感じています。愛しているのはトンカツがおいしいからであり、恨んでいるのはその恐るべきカロリーの量です。伝統的な日本のトンカツ定食の内容は、分厚い一枚のトンカツに、お皿の上に小山のように盛り上げられたナマの千切りキャベツが添えられ、味噌汁とお漬物がついてくるので、かなり満腹感があります。トンカツの作り方は、筋切りをした柔らかくてジューシーな厚い豚のヒレ肉を切り分けて小麦粉を軽くはたき、卵汁とパン粉をつけて揚げ、最後にトンカツの黄金色の衣の上に特製の甘酸っぱいトンカツ専用ソースをかければ完成です。一つ取って大きな口を開けてかみつくと、さくっといい音がします。さらにおいしい日本のご飯を一口食べると、あ〜、そのすばらしい味は言葉では表現できないほどです。名古屋での食べ方は、トンカツを甘味のある味噌だれに浸して味をしみこませるもので、味噌カツと呼ばれ、名古屋のグルメの代表として広く知られています。

また、トンカツは「カツ」と「勝つ」の音が同じなので、日本の家庭料理の一つであると同時に、日本人にとっては勝利のシンボルになっています。そこで重要な試合や試験の前に、日本人は縁起をかついでトンカツ定食を食べ、自分や友人たちを励まします。近年は栄養学者によって、トンカツの油が多すぎ、朝から食べると消化に悪くて胃の負担になり、カロリーが高いので血糖値が上昇しやすく、居眠りするようになるなどのマイナスの効果が指摘され、トンカツは受験生の必勝メニューからはずされるようになりました。トンカツはご飯と組み合わせるだけでなく、トンカツサンドやカツカレー、たまねぎや卵汁と一緒に煮たカツ丼など、子どもや男性にたいへん好まれています。

そうそう、日本の推理ドラマでは、刑事が取調室で犯人を尋問している時、食事の時間になるとカツ丼が登場します。そういう場面に遭遇するたびに、どうして天丼など、他のものではなくカツ丼なのか、不思議でたまりませんでした。そこでネットで調べてみたところ、 1955年に森繁久彌が主演した映画「警察日記」 に出てくる場面が由来になっているとわかりました。尋問する時にカツ丼を出すのは、刑事が人情味によって事件を解決する様子を表しているのですが、おいしいもので犯人を感動させることに効果があるのかどうか疑問です。1963年にある誘拐殺人事件の取調べの途中で、刑事が出したカツ丼を食べて犯人が自白したという話があり、このことによって「取調室のカツ丼」というシーンが日本人の心に深く刻まれたのでした。トンカツの日本における定義とその影響力は、このように深いものなのですね。(哈日杏子執筆、撮影)

定番・豚カツのレシピ http://erecipe.woman.excite.co.jp/detail/0aa252b30620901e256f88c84c923fed.html 
  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)

第36回 日本橋

【日本橋の概要】東京都中央区の「日本橋川」にかかる日本橋は、江戸時代の17世紀に建造され、日本の道路網の起点となる青銅の「道路元標」が設置されている。また日本橋は、この橋を中心とした日本銀行本店や東京証券取引所を含む金融街、高島屋や三越などの大手百貨店、および江戸時代から伝わるたくさんの百年の老舗を擁する、銀座に隣接するにぎやかな商業地区も指している。

【日本橋の歴史】1604年に徳川家康が橋を建造した。最初の木質構造のものは消失し、数百年の間にしばしば再建、修繕を重ね、花崗岩の二連アーチ橋となった。1999年に19回目の修繕が完了し、重要文化財に指定された。東京オリンピックのために作られた首都高速道路がこの橋の上を通って景観を損なっており、道路を地下に移す構想もあったが、5000億円の工事予算のために、今も実現が難しい。

【COREDO】この地区の林立する高層建築物の中で、印象が最も深いのはCOREDO(「日本橋」と「室町」の二つがある)である。「CORE」は中心を意味し、「EDO」は江戸であり、「江戸の中心」を意味する造語である。「時を越えて」をテーマとして、衣・食・住・遊の生活の各方面の需要に応えるたくさんの店舗を集めている。百貨店と老舗の名店の伝統を基礎としつつ、現代的な雰囲気も兼ね備えている。(姚遠撮影、執筆)

タイトル:「麒麟の翼」
場所:日本橋の上
撮影のポイント:しゃがんだ姿勢で撮影し、有名なテレビドラマに出てくる麒麟像を、高速道路と一緒に画面に納め、対角線の構図で画面に動きと緊張を与えている。
使用フィルタ:Nashville+彩度(「透明に近いブルー」の雰囲気を作り出す。フレームの装飾効果。)
タイトル:「橋の下と橋の上」
場所:日本橋の上
撮影のポイント:首都高速道路が伝統的な名橋を圧迫する代表的なシーン。巨大な道路が画面の三分の二の空間を占め、通行人が下に押さえつけられているようで、非常に小さく見える。
使用フィルタ:Hefe+彩度−フレーム(上部の模様を強調する。フレームを除去して映画スクリーン効果を作り出す。)

タイトル:「栄光」
場所:日本橋三越本店新館
撮影のポイント:日本橋の代表的な建築物の前にしゃがみ、前後に異動して画面の構図を微調整した。斜めの角度で撮影して、できるだけ建築物全体を収めるようにすると同時に、正面からの撮影による平板さを避けた。
使用フィルタ:Toaster+彩度−フレーム(光線の細かい層を表現した。フレームを除去して情報量を増加した。)
タイトル:「のれん」
場所:日本橋三越本店新館
撮影のポイント:現代的な環境の中に和風が感じられる。風がのれんを揺らした瞬間を捉えて数枚撮影し、真ん中の「三越」のマークがほぼ完全な一枚を選んだ。動きの中に静けさを含み、人情味が感じられる。
使用フィルタ:Hefe+彩度+上部のぼかし(のれん内の奥行きを強調した。フレームの装飾効果。)

まち日本橋:お江戸日本橋情報サイト http://www.nihonbashi-tokyo.jp/
  はてなキーワード/日本橋とは http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%B6%B6

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