2012年3月2日 第8号(通巻第302号)

「アジアの風」ファッションショー

2月21日、世界的に有名なブライダルデザイナー、桂由美さんが主催するウェディングドレスのファッションショーが東京で開催された。今回のショーのテーマは「アジアの風」で、友禅染を使用した和服、新しいタイプのチーパオ(チャイナドレス)、モダンな韓国のチマチョゴリなど、テーマにぴったりの、アジア各国の特色を備えた結婚衣装が発表された。日中韓の大胆に革新された結婚衣装は、各国の伝統音楽の生演奏と共に舞台に登場した。

また、中国の人気俳優、胡兵(フー・ビン)、日本のフィギュアスケート選手、安藤美姫、韓国の有名俳優、パク・シフの三人が特別ゲストとして登場し、これまでにない国際的な色彩に溢れたショーを繰り広げた。世界に美しい日本を見てもらい、「メイド・イン・ジャパン」ブランドのすばらしさを再び示すために、ミキモト社の全面的な支援を得て製作された、アコヤ真珠を3362個縫い付けた3500万円のウェディングドレスが登場し、ショーは最高潮に達した。

中国のウェディングドレスに対する桂由美さんの影響は、1980年代にさかのぼる。1986年に初めて北京民族文化宮で行われたウェディングドレスのファッションショーには国家の要人夫妻たちが来場し、会場は満席でスタンディングオベーションが続いた。1996年には、多くの人々の期待に応えた桂由美ショップが大連に開店し、毎年2500人以上の新婦が衣装を選ぶ、大連屈指のウェディングドレスショップとなっている。桂由美さんは中国の結婚衣装の近代化と国際化を進めたことで高い評価を受け、同年に中国服飾史上初の新時代婚礼服飾文化賞を受賞し、1998年には大連市栄誉奨章を受賞した。2006年には北京、大連、成都でブライダルショーを開催して大成功を収めた。各メディアの報道によって、半数近くの中国人がこのニュースを知っていたそうだ。

「ウェディングシーンがまったく同化してしまった欧米に対して、アジア各国では固有の伝統的なファッションやセレモニーが受け継がれている。単に伝統を守るのではなく、伝統に革新の風を吹き込んで、後世への継承を呼びかけるアジアブライダルサミットも17年目を迎える。今回のショーを通じて、アジア三ヶ国のブライダルファッションの絆が強くなった。」ブライダルデザイナーとしての桂由美さんのこの話には強い説得力があり、錯綜し交じり合う伝統と現代の関係を深く考えさせられた。(ff執筆)

取材協力&写真提供:株式会社L.Difference譚源

THE WIND OF ASIA http://tbc.katsura-yumi.co.jp/ (日、英、韓、中)


食べ放題のお寿司屋さん

日本料理と言えば、多くの人がまず「寿司」と答えるだろう。お酢を加えたご飯を台にして、新鮮な魚や海産物、野菜、卵などを載せ、軽食にしてもいいし、正式な食事や宴会料理にすることもできる。日本は四方を海に囲まれ、海産物資源が豊富だ。それに加えて日本料理は食材本来の味を追究するので、本場の寿司はみな大変美味しく、日本の代表的な美食であるだけでなく、世界中で人気を集めている。寿司は海産物の新鮮度に対する要求が非常に高いので、輸送、冷凍、切り方などにも特別な専門技術があり、他の国では日本の寿司の正統で本物の味や食感を学ぶのは難しい。

日本の漢字は基本的に中国から学んだものだが、日本で作られた漢字もある。中でも、海産物と関係がある和製漢字が相当大きな比率を占めている。日本周辺に出没する魚介類の多くが中国ではあまり捕れないからだ。例えば「鯏」はアサリであり、「鯵」はアジであり、「鰰」はハタハタである(いずれも中国にはない漢字)。寿司店に入ると、これらの文字を我々は読めないし、中国語で「竹筴魚」(アジ)、「叉牙魚」(ハタハタ)、などと書いても多くの人は意味がわからない。だが店の人にとっても魚の漢字は難しすぎるようで、多くの寿司店では平仮名でメニューを書いている。寿司は一個数百円もする。日本に来たばかりの外国人は、どうしたら最も経済的な方法で多くの種類の寿司を食べられるだろうか?

東京の上野のアメ横に、安くて美味しい寿司店が出現した。「寿司倶楽部」という名のこの店では、1050円払えばメニューに載っているすべての寿司が食べ放題になり、時間制限もない。もちろん、一般の寿司店に比べて寿司倶楽部の寿司はサイズがやや小さく、ご飯の占める割合が相対的に大きい。味も上級とは言えない。だが、豊富なメニューがあり、できるだけたくさんの種類を食べたい人にとってはとても便利なのだ。普通の寿司の他、この店では手巻き寿司と軍艦巻きもあり、これらも1050円に含まれている。ただ、この店で食べる時は、絶対残さないように気をつけなければならない。一般のビュッフェタイプの店では500グラム単位で残した食事に罰金が加算されるが、寿司倶楽部では残した個数でお金を取られるからである。(凱特執筆)

全国の食べ放題情報サイト http://www.tabehoudai-navi.net/



俗と雅が溶け合った魅力

目の前に広がるのは、葛飾北斎の有名な作品「神奈川沖浪裏」である。だがこの絵は本物ではない。よく見るとこの「神奈川沖浪裏」は、数え切れないほどの雑誌の切り抜きをつなぎ合わせて作られているのだ。見た目を似せているだけでなく、オリジナルの風格まで感じられる。アートの手法のすばらしさに感嘆すると同時に、こうしたアイデアを考え付いたアーティストの非凡な才能にも驚かされる。

市川健治は1997年に武蔵野美術大学の大学院を修了。その後、彼の作品は日本国内や各国の展覧会に出品され、多くの賞を獲得してきた。たいへん新鮮なイメージを与える彼の創作手法も、各メディアから大きな注目を浴びた。彼の最もよく知られた創作法はモンタージュの手法を借用したもので、すでにある印刷物の色を新たに組み合わせて配列し、新しいアート作品を創作するというものである。

市川の作品の多くは、誰でも知っている有名な作家の作品を元にしており、これらの作品を構成しているものは、ごくごく普通の漫画や写真などである。この俗と雅の間の微妙なバランスが、人々を驚嘆させずにはおかないのだ。材料とオリジナル絵画はすでに用意されているが、ただの印刷物をどのように寄せ集めて名画にするかを考えるのは簡単なことではない。市川は創作をする時、自分の頭の中でまず計画を立ててから、直接印刷物を切って並べていくという。

2月22日から3月4日まで、東京都武蔵野市吉祥寺のArt Center Ongoingで、市川の「百景借景」という作品展が開催されている。今回は彼の創作した葛飾北斎・歌川広重の名画が出品されている。創作に使用した材料は、何とすべて「エロ本」から取ったものだという。市川は世の中の人々が感じる「俗なもの」と「雅なもの」を完全に融合して、圧倒的な視覚の衝撃を与えてくれるのだ。明後日(3月4日)は展覧会の最後の一日である。市川自身も鑑賞者たちと一緒に、彼の創造的アートについて大いに語る予定だ。この得がたい機会を是非逃さないように!(小雅執筆)

写真提供:市川健治

市川健治展《百景借景》・Art Center Ongoing (アートセンター・オンゴーイング)http://www.ongoing.jp/
  ウタマロケンジ  http://www.gathering-art.com/



お隣同士のミッフィーとキティ

オランダで最も有名なキャラクターと言えば、多くの人がすぐに「×」の形の口をした可愛いうさぎの「ミッフィー」を思い出すだろう。ミッフィーは1955年に誕生した。「父親」であるディック・ブルーナは、オランダの有名な絵本作家である。ミッフィーのシンプルで新鮮なイメージと、素朴で誠実な性格は、半世紀以上の間、全世界の人々、特に女性たちに広く愛されてきた。日本では、ミッフィーと肩を並べる人気者と言えば、「ハローキティ」である。1974年に誕生したハローキティだが、当時は新しいデザインの財布の上にプリントされた、赤いリボンをつけた白い子猫に過ぎなかった。だが現在は、様々に変化した可愛い姿が人々の心に深く入り込み、どこのグッズショップでもキティの姿を見かけるようになった。今や、日本の代表的なキャラクターと言っても過言ではないだろう。

女性たちは誰でも心に一つの童話の夢を持っていると言われる。ミッフィーやキティが世界中で愛されているのを見ると、それが正しいのがよくわかる。ミッフィーとキティの魅力を同時に味わいたい人には朗報がある。3月16日に東京駅地下の一番街に、ミッフィーとハローキティの専門店が同時に開店するのだ。ピンクと白を基調とし、見渡す限りリボンが溢れる「ハローキティショップ東京駅店」と、ディック・ブルーナの色であるオレンジとブルーが交錯し、入口ではミッフィーとおともだちの2人が恥ずかしそうにのぞいている「ミッフィースタイル東京駅店」が、まもなくお目見えする。

ミッフィーとハローキティの共通点は、第一にイメージがシンプルかつ明快で覚えやすいこと、第二に表情が愛らしくてたまらないことである。生活のテンポがますます速まる現代世界にあって、シンプルで光に満ちた生活は、人々の憧れとなっている。ミッフィーとハローキティはまさにそうしたスタイルを持つ代表的なイメージなのだ。彼らはいつものんびりとこちらを見て、我々にたくさんの想像の空間を与えてくれる。こちらが笑えば、彼らも一緒に笑い、こちらが泣けば、彼らも一緒に泣いてくれる。彼らのいやし系の可愛い姿は、たちまちデリケートな若い女性たちの親しいパートナーになってくれるし、成熟した働く女性たちにとっては、若い頃を思い出して楽しむための宝物なのだ。

今、「ミッフィー」と「ハローキティ」が手に手を取って、東京駅にやってきた。女性たちは心躍ることだろう。男性たちは、財布の準備はできただろうか?ゆったりした午後に、電車に揺られて東京駅にやってきて、二つの新しいショップのグッズたちをじっくり眺め、ミッフィーとハローキティを抱きしめる。それから海外にまで名を馳せている東京駅のおいしいラーメンを食べて、すっかり満足して帰りの電車に乗る。――これこそ、童話のように美しい午後ではないだろうか?(李薊執筆)

(C)ミッフィースタイル東京駅店・ハローキティショップ東京駅店 写真提供:キデイランド広報部

東京駅一番街 http://www.tokyoeki-1bangai.co.jp/



お茶を飲んでちょっと休憩しましょう

日本のいろいろな伝統文化の中で、茶道は私が気に入っているものの一つです。茶道、華道、さらに料理や裁縫などは、昔は花嫁の必修課程とされていました。茶道はもともと中国から日本に伝わったものですが、その後多くのお茶好きの人々によって広められ、独自の発展を遂げて日本特有の文化になりました。日本の茶道は最初、僧侶たちが集中して思考するためのものでしたが、後に広められてお茶と食事を共にする一種の儀式になりました。

茶道を行う専門の茶室は、一般に日本庭園の中に建てられます。しかし最近は生活環境が変わり、ホテル内や商業ビル、公会堂の隅などにも茶室がよく見られます。この他、茶道部があるために、多くの大学では学校の一角に茶室が作られています。茶室の面積は四畳半が基準で、四畳半より大きいものは「広間」と呼ばれ、四畳半より小さなものは「小間」と呼ばれます。主人が客人を招く茶室内のしつらえは非常に凝ったものになっていて、掛け軸、装飾の花、お菓子、登場する各種の茶道具、客人にお茶を出すための陶器の茶碗など、いずれも心を込めて選ばれたものであり、それによって主人の趣味ともてなしの心が示されるのです。

私は、茶道の精神は現代人にとってとても必要なものだと思います。熱い湯を茶碗に入れ、抹茶を溶いて客人に出すだけの簡単な儀式に見えますが、その中には深遠で無限の意味が含まれており、なかなかあなどることはできません。主人が入場する時の態度、お茶を立てる、差し出す、味わうなどの過程において、重んじられるのは心の平和です。茶室と主人の作り出す雰囲気と空間によって、やってきた客人は掛け軸を鑑賞し、季節感を表す和菓子を食べ、おいしいお茶を飲むと同時に、頭の中でその季節の美しい景色を想像することができ、それはとてもすばらしいものです。そわそわしていた気持ちが完全に静まり、ゆったりした気分になり、茶道の最高の境地に達するのです。なかなか不思議ですてきな儀式だと思いませんか?

2月に私は東京の空門茶道教室で、このすばらしい奇跡を体験しました。コースに参加した台湾人たちは、入る時はにぎやかでしたが、主人の優美な身体言語と茶室の環境に影響を受けて、みんなの動作は知らず知らずのうちに優雅で落ち着いたものに変わり始めました。ですから、自分の心を短時間でいらだちから抜け出させて平静になりたかったら、茶道教室に行くことをお薦めします。もし茶室に行く時間がない場合は、緊張で怒らせた肩を今すぐ緩めて、武装した戦闘態勢を解除してみましょう。そして、ただゆっくりとお茶を一杯飲んで、ちょっと休息してみてください。(哈日杏子執筆、撮影)

茶道のみちしるべ http://www.sadounomichi.com/  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)



第8回 六本木ヒルズ

【六本木ヒルズの概要】17年をかけて計画し、2700億円を費やして建築した六本木ヒルズは、総面積78万平方メートルで、220あまりのオフィス、住宅、商業施設、文化施設、ホテル、映画館、放送局などを一つに集めた、新しい世紀の新しい都市コンセプトによる総合建築体である。2003年4月の開業以来、毎年4000万人あまりの観光客が訪れ、「都市の中の都市」「立体都市」「芸術都市」などと呼ばれている。

【緑の城郭・六本木ヒルズ】ほとんどすべてのビルの屋上が緑の植物で覆われている。その間に小さな庭園がいくつもあり、周囲で働くサラリーマンや観光客の休憩や散歩のために空中庭園を提供している。屋上には草花だけでなく十数メートルもの大樹まである。空中庭園は都会の緑地を形成し、この地域の温室効果を大幅に緩和しており、気温は周辺地区に比べて4℃ほど低い。

【最新イベント情報】3月20日から6月17日まで、森アーツセンターギャラリーで、「尾田栄一郎監修 ONE PIECE展〜原画×映像×体感のワンピース」が開催される。公式サイトでニックネームと顔写真を登録すると、自分の「手配書」を作成できる。会場では毎日抽選で3名の手配書が公開される。朝日新聞でも参加者の手配書が掲載されるキャンペーンを行う。毎週更新される「ONE PIECE検定」もある。(姚遠撮影、執筆)

タイトル:「鉄格子とバラ」
場所:森ビル付近
撮影のポイント:見上げるように撮影して、「森ビル」と「バラ」の彫刻の巨大さを際立たせる。強制ストロボで「鉄格子」の放射状のラインの輪郭を強調し、ラインにフレームの効果も持たせる。
使用フィルタ:X-pro II(暗部のわずかな光を輝かせ、細部がよくわかるようにする)
タイトル:「理詰めの主張」
場所:さくら坂公園
撮影のポイント:右側の細長い「ロボロボロボ」は、左側の大きなビルにはとてもかなわないが、絶対に屈服しようとしない。構図において、力の大きな差と弱者の堂々とした気迫を強調する。
使用フィルタ:Sutro(奥行きの透視効果を強調。フレームの装飾性。)

タイトル:「規律・超越」
場所:六本木ヒルズアリーナ
撮影のポイント:噴水で濡れた多機能ステージの上の大小の美しい円形と、付近の巨大な雨よけの下の乾燥したデッキ。線とそれぞれの濃淡が、鮮明な対比を形成する。
使用フィルタ:Hefe+彩度(意図的に線とそれぞれの濃淡を明晰にする。)
タイトル:「すべり台」
場所:さくら坂公園
撮影のポイント:やや高いところから俯瞰し、10種の異なる鮮やかな色のすべり台を同時に撮影する。対角線の構図に躍動感があり、子どもたちの歓声や笑い声が聞こえてきそうである。
使用フィルタ:lomo-fi+彩度(フレームの装飾と画面の色彩がマッチしている。)

六本木ヒルズ http://www.roppongihills.com/   東京デートナビ/六本木ヒルズ http://www.date-navi.com/roppongi/


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