あの心も引き裂くような光景、悲痛な叫び・・・3.11東日本大震災からまもなく1年を迎えようとしているが、舞台芸術を通した社会貢献活動を基盤として2007年に発足し、一昨年、NPO法人として始動したCARE-WAVEは、被災地三県の子供たちや、プロと共にミュージカル「被災地の子供たちによる [平和宣言3.11]」を創りあげ、3月17日に日本青年館で公演を行う。
CARE-WAVEでは、「思いやりの心の波」を広げることに注力をおき、震災前から宮城県気仙沼の子供たちと演劇などのワークショップを行い心の交流を深めてきたが、その子供たちが不運にも震災に遭ってしまった。子供たちは、会えば元気だがどことなく何か暗闇を胸に抱えているように見えた。同団体代表・鎌田氏の「ミュージカル、やろっか!」っという呼びかけに笑顔で元気な返事が返ってきたという。そんな中、昨夏、徳島での合同公演の稽古中には、震災当時を思い出し、泣き崩れる子供もいたそうだが、閉じていた心の扉も少しずつ開くようになったそうだ。今回の公演では、子供たちから直接生の声を聞き台本に起こした。震災体験で感じた彼らの想いや、癒えない傷・・・。子供達は凛とした姿勢で、勇気を振り絞り、震災体験の想い、メッセージを投げかける。
見所のひとつとして、今回、ミュージカル界を代表するアーティストや内外のスペシャルゲストも競演し、さらに、舞台美術の第一人者である朝倉摂氏もスーパーバイザーとして参加。その他、各界を代表するクリエイティブスタッフの無償参加による、各分野の“CARE”の壁を越えた画期的な取組みである。
震災は、世界に一体何を伝えるために起こったのか。子供たちは勇気を持って立ち上がり、学び、感じ、未来へつなげていくヒントを身を持って教えてくれようとしている。一人でも多くのあらゆる人にこのミュージカルを見てほしい。そして、この先同じ結末の一途を辿るようなことはもう二度とあってはならない。変わることのできるチャンスはまさに「今」だ。
ミュージカル「被災地の子供たちによる [平和宣言3.11]」は3月17日(土)の13:00〜と17:00〜の2回公演のみとなっている。チケットはB席3000円から用意され、高校生以下は全席2500円。ただ今、前売りチケットを好評発売中。ネットからは下記CARE-WAVE公式HPよりチケットが申し込める。また電話でのご予約は、カンフェティチケットセンター0120-240-540まで。(北村優希執筆)