太陽光発電を利用して、東京タワーの大展望台に「GANBARO NIPPON」という文字が浮かびあがった。ろうそくをハートの形に並べ、世界各地の人々が一緒に祈った「Pray for JAPAN」では、ろうそくの光によって愛が伝えられた。短い言葉であっても、その行間には被災地の人々を思う気持ちが込められ、東日本が復興するための力と勇気を呼び起こしてくれる。大自然は東日本に残酷で無情な傷跡を残したが、天災に直面し、被災地の人々や、復興のために第一線で働くボランティアたちを見つめながら、遠くにいる我々には何ができるだろうか?
温かい言葉によって愛を伝える「Pray for JAPAN」の活動は、ツイッターから生まれた。長崎県の出身で、栃木県北部の一時避難所で20歳の大学生・鶴田浩之氏が停電の中たった一晩で立ち上げたWEBサイト「prayforjapan.jp」を通じて、世界各地の二百近い国から被災地の人々への励ましの声が伝えられた。それらは一秒に一つのペースで更新され、十ヶ国語に翻訳され、たくさんの言葉が人々の心を温かくした。講談社は、こうした国内外からの声を集めた「PRAY FOR JAPAN−3.11世界中が祈りはじめた日」という本を緊急出版することを決定した。一つ一つの祈りの心が、文字となって被災地の人々に伝えられるのである。この本は4月25日発売予定で、価格は1000円。印税は被災地に寄付される。
東京都千代田区に本社を持つ角川コンテンツゲートは、被災地の人々が一日も早く故郷に戻り、復興できるようにと、スマートフォーン(iPad/iPhone/iPod touch)向けに電子書籍を発売し、チャリティ活動を行う。この震災チャリティ書籍「Pray for JAPAN from JAPANESE CREATOR vol.01」は、東日本大震災の被災地を元気づけるために、三十名のクリエーターが創作したイラスト集である。発売期間は2011年3月31日から9月25日までだ。被災地の建設のために、9月以降にもさらに電子書籍が出版されるという。価格は1冊450円で、売り上げは赤十字を通じて全額被災地に寄付される。(葉子執筆)