アジア最大規模の短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2010」のアワードセレモニーが20日、東京・明治神宮で開催され、桃井かおり、佐藤江梨子、奥田英二、行定勲ら多くの審査員やゲストが駆けつけた。
今年はオランダのトマス・コルタレス・アルテス監督の『Vera/ミュージアムとショコラ』がインターナショナル部門の優秀賞とグランプリを受賞。監督代理として来日した主演のビアン・ド・モーアは、「人生には驚くようなことが起きるものですね。初来日ですが、本当に日本に恋をしてしまいました」と喜びを語った。ジャパン部門は同映画祭始まって以来の「該当作品なし」という残念な結果に。審査員の桃井かおりが「リベンジという言葉の通り、『ふざけんじゃねー!』という気持ちでまた頑張ってほしい」と日本勢に活を入れた。アジア インターナショナル部門には、体型にコンプレックスを持つ男性の恋をコミカルに描いた、フィリピンのアルフォンソ・トーレ監督の『Bonsai/ボンサイ』が選ばれた。
また、FREDベストアクトレスアワードには『August 15th/八月十五日 』で、バスジャックに遭遇する乗客役を演じ、緊張感のある鋭い演技が高い評価を受けた中国のMeng Tingyi(モン・ティンイ)が選ばれた。モンは審査員に名前を呼ばれた後も驚きの様子で、何度も「謝謝」と繰り返し、感謝と感激を顕わにしていた。
なお、グランプリ作品および各優秀作品は、6月23日〜8月15日まで横浜のブリリア ショートショート シアターでも上映予定。劇場に足を運べない人はiPhoneやiPad用のアプリもあるので、是非作品をダウンロードしてみてほしい。
さらに今年からはオンラインの映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル オンラインプロジェクト」も始動。8月1日から第一弾として、公式にエントリーされた楽曲をテーマ曲として、クリエイターが自由に映像作品を制作できる「ミュージックShort クリエイティブ部門」が開催される。 サイト上ではクリエイターと視聴者間のディスカッションや投票などの機能も設けられる予定で、いつでも誰でも参加できる新しいスタイルのプロジェクトに早くも注目が集まっている。(西田みゆき取材協力、林愛香執筆)