9月12日から大相撲の秋場所が始まり、日本国内や世界各地からやってきた力士たちによって、東京の両国国技館で2週間にわたる熱戦が展開された。3連覇を果たしたモンゴル人の横綱白鵬がさらなる優勝をかけるこの場所で、中国人力士の蒼国来が、幕内入りを果たした。彼は1974年以来、唯一の中国籍の幕内力士である。
相撲というスポーツは長い歴史を持ち、最も早いものは中国の秦や漢の時代に遡る。5世紀には中国から日本に伝わり、次第に日本の宗教儀式の一部となり、五穀豊穣を祈る行事となった。近代以降、相撲は日本の国技となって現在に至るまで、全国の老若男女が楽しむスポーツとなっている。相撲で最もランクが高いのが「幕内」である。幕内の力士の中で最も優秀なのが「横綱」で、現役力士でこの名誉ある称号を持つ力士が3人を超えることは非常に少ない。その下には「大関」「関脇」「小結」「前頭」が続き、全部で約40人の幕内力士がいる。
アメリカのハワイ出身の「曙太郎」が1993年に横綱の称号を授けられ、外国人横綱の第1号となった。その後、相撲は次第に国際化し、格闘技の伝統を持つモンゴルや東欧の力士が活躍するようになった。今場所は、唯一の横綱である白鵬がモンゴル人、4人の大関のうちベテランの魁皇だけが日本人で、その他の3人はモンゴル、ブルガリア、エストニアからの力士である。2人の関脇のうち、1人はロシア出身だ。幕内力士のうち、日本人ではない力士は19人で、これは歴史上新記録である。
幕内力士のうち、日本人力士はもともと半分だけだったが、そのうち7人が今年の6月に野球賭博に参加したため、ただ1人横綱に上がることが期待されていた日本人大関の琴光喜が相撲協会から除名され、他の6人も降格や出場停止処分になってしまった。彼らの空席を埋めた新人の前頭の中に、中国から来た26歳の蒼国来が含まれていたのである。
蒼国来の本名はエンケトゥプシンで、「蒼茫」とした内蒙古の大草原からやってきた。これが「蒼国来」という名前の由来である。記者は2日目に観戦したが、その日の取り組みを終えた段階で、蒼国来の成績は1勝1敗となかなかの健闘で、今後の活躍に期待したいところだ。(凱特執筆)