おそらく一般の家庭では、単三電池をいくらかは常備しているだろう。単三電池は目覚まし時計、リモコン、小家電などによく使われる電池である。一方、単一や単二といった大き目の乾電池は使用頻度が低く、必要になった時に買うことが多い。どんな器具に単一、単二が必要だろうかと考えた時、まず浮かぶのは懐中電灯である。数十年間、電力供給が安定していた日本では、普段の日常生活で、停電時に懐中電灯を使用する必要はほとんどなかった。 だが、今年の東日本大震災の後、東日本、特に首都圏の電気供給状況には大きな変化が起こった。大規模停電を防止するために、春には輪番停電が各地で行われ、供給量が好転しない上に使用量が非常に大きくなる夏季には、各家庭の自主節電を呼びかけると共に、大手ユーザである企業には節電に関する強硬な規定を課している。上から下まで国を挙げて節電のために努力を重ねているが、それでもまだ停電の可能性があるので、家に懐中電灯が準備してあった方が安心である。 懐中電灯に普通使われる単一電池は価格が高く、長時間使わずに放置していると自然放電してしまうし、充電タイプのものはほとんどないので、必要な時に役立ってくれない可能性が高い。そこで、大作商事は8月1日に、いつもは使わないがたまには必要な単一電池の問題を解決する商品を発売した。この「単一のつもり」という名前のスペーサーは、単三電池を単一電池に変えて使うことができる。この会社のオンラインショップで購入することができ、2組(2個一組、全部で4個)で546円である。 この単三電池を単一電池に変えるスペーサーは、最大2本の単三電池を入れることができ、1本でも2本でも使用できる。またeneloopやEVOLTAなどの充電電池にも対応する。安全のために、設計において、プラスとマイナスを反対に入れることによるショートや、電池の出し入れで金属端子が変形する問題などを防止することに重点を置いている。接触面が狭くて使えないという事態を防ぐために、マイナス電極には幅の広い金属片を用いている。製品のサイズは、直径33mm、高さ60mm、重さは20gで、色はグリーンである。直径13.5mm〜14.5mm、高さ46.9mm〜50.5mmの電池が使用できる。このスペーサーがあれば単三電池を常備するだけでよく、安心でたいへん便利である。(緋梨執筆)
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