先月カシオは東京都渋谷区の本社で、2010年秋冬の腕時計新作発表会を行った。G−SHOCK、OCEANUSなどのシリーズの新製品が発売される。今回のテーマは「Face the Next Movement」で、サブタイトルを「表示技術の進化が見せる、新たな潮流」とし、独自の技術に磨きをかけた上でさらに美しさを重視するというカシオの一貫した製造コンセプトを表現している。
会場ではG−SHOCK、Baby−G、OCEANUS、EDIFICE、PRO TREKなど、腕時計のロングセラーシリーズの新製品を展示すると同時に、働く女性に向けた新シリーズ「SHEEN」を強力に打ち出し、多くの女性から人気を集めている中島美嘉を広告キャラクターに起用した。「SHEEN」はシルバー、ゴールド、ローズゴールドを基調とし、星や月のモチーフを配したデザインは華麗で優雅だが、決して派手過ぎることはなく、オフィスで働く女性たちの知的な美しさを強調しており、集まったメディアに好評を博した。11月に発売開始される予定である。
男性消費者から幅広い人気を集めているのは、OCEANUSシリーズである。今回は新製品の「OCW−T1000」が発表されたが、これは「Smart Access」という新技術を初めて採用したものである。この新技術は、時針、分針、秒針の連結関係を解除し、それぞれ別々に駆動するようになっている。これにより、ストップウォッチのリセットや時刻表示の切り替えが、以前よりスムーズにできるようになった。 新しいOCEANUSの側面には、伝統的なスタイルであるネジ状のリューズが取り付けられている。現代の腕時計では、このような古いタイプのリューズは既に必要なくなっているが、カシオの開発者が消費者アンケートを行ったところ、多くの人がこうした機械的イメージのデザインに愛着を持っているという意外な事実がわかり、このデザインを新しい腕時計に用いることにしたのだという。リューズを押す、引く、回すの三つの動作によって、さまざまな操作や設定を行うことができ、非常に便利である。
またこれまでのOCEANUSと同様、OCW−T1000は日本(2ヶ所)、中国、アメリカ、ドイツ、イタリアの6ヶ所の標準電波に対応している。毎日5回から6回電波を受信して、分秒の狂いもない表示を実現する。もちろんソーラー発電機能も備わっている。OCEANUSシリーズは太陽光の下だけでなく、蛍光灯の下でも充電可能である。OCEANUS OCW−T1000の定価は10万5000円(人民元で約8800元)で、今月発売される予定である。(松鼠執筆)