JR東日本は今月11日、東北新幹線の最速列車「はやぶさ」が来月5日から運行を開始すると発表した。「はやぶさ」は最新型のE5系の車体を採用し、日本国内の営業鉄道では最高の時速300キロで運行される。東京−新青森間の所要時間は、これまでの「はやて」より13分短縮され、約700キロの行程をわずか3時間10分で走る。現在の八戸乗り継ぎに比べると、49分短縮されるという。また、2012年末からは時速320キロで運行され、さらに移動時間が節約されることになる。
「はやぶさ」の運行本数は、東京駅−新青森間は1日2往復、東京−仙台間は1日1往復だ。下りのはやぶさ1号の東京駅発車時刻は08:12で、新青森駅到着時刻は11:22、同3号の東京駅発車時刻は09:36、新青森駅到着時刻は12:46である。途中の停車駅は、大宮、仙台、盛岡である。同5号の東京駅発車時刻は21:36で、仙台には23:12に到着する。上りの2号、4号、6号の発車時間は、それぞれ06:25(仙台発)、06:10、18:14(新青森発)である。「はやぶさ」運行開始後は、「はやて」の同時間帯の運行区間が調整される。
E5系のはやぶさには1等席の「グランクラス」が設けられるが、その料金は一般のグリーン車より5000円高く、東京−新青森間で、特急料金込みの値段が2万6360円になる。グランクラスは最前部に設置され、座席数は18である。座席の長さは1.3メートル、幅は52センチだ。背もたれは45度まで倒すことができ、座席の間にはパーティションが設けられている。これはドイツの航空機シートメーカーが製造したものだ。本革の座席にダークカラーの木製の枠を使用し、高級感に溢れている。はやぶさは10両編制で、定員は731名であり、最高時速の300キロに達するのにわずか6分しかかからない。18日に行われた試乗会の抽選倍率は、なんと56倍だった。さらに3月5日に東京から新青森に向かう最初の列車の乗車券は、40秒で売り切れてしまったという。目的地は厳寒の雪国青森だが、国内最速の鉄道に対する人々の熱い関心は、まだまだ続きそうだ。(緋梨執筆)