高速道路の走行の安全を守り、カーライフを快適にするために、首都高速道路株式会社では様々な道路整備車両を使用しているが、中にはあまり知られていないものもある。車を利用する人が高速道路をもっと安心して使えるようにと、首都高では2年前から定期的あるいは不定期に、高速道路関連の様々な無料講座を開催している。主な参加者は小学生とその保護者で、参加者が講座の内容をはっきりと理解できるように、講座はすべて現場で行われる。8月26日は羽田補修基地で、首都高で働く車についての講習会が行われた。首都高グループが日本で初めて開発した、エンジンのアイドリングの必要がないエコ標識車を始めとして、全部で13台の特殊車両が、東京都大田区の首都高羽田補修基地に集合した。これらの車両は普段はなかなか見ることができないもので、ちょうど夏休みに当たっていたため、子供と保護者合わせて50人あまりが楽しそうに試乗したり、車両に触れたり、解説を聞いたりした。
こうしたエコ標識車は、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載しているので、エンジンを切っても標識を連続して10時間以上稼動させることができる。今までのエンジンによって標識を表示させる車と比べて、1台当たり年間14.5トンの二酸化炭素排出を削減することができる。去年の12月にエコ標識車の開発に成功し、現在は4台が使用されており、今年の年末には20台に増やす予定である。首都高グループは現在120台の標識車を所有しており、これからは6台に1台がエコ標識車になるというわけだ。
講座の参加者たちは、スーパーデッキと呼ばれる高所作業車も見ることができた。これは、高速道路の高架部分を定期的に検査するための専用車両で、アームの部分が20メートルまで伸びる。講座当日はとてもよい天気で、スーパーデッキに乗り込んだ子供たちは羽田空港やレインボーブリッジなどを眺めることができ、東京モノレールが通るたびに、喜んで手を振ったりしていた。道路の壁面を掃除する「ウニモグ」というドイツの車は、運転席と壁との距離を正確に把握するために、運転席の左右の位置を簡単に変えることができる。このほか、事故や渋滞のときに出動する移動トイレ車、散水車、雪害対策車なども次々に登場した。働く車が大集合した講座は、子供たちや保護者たちに首都高をもっとよく理解してもらうために、毎年夏に定期的に行われるイベントである。興味がある方は、来年の機会を是非逃さないように。来年はもっとたくさんのエコカーが登場するに違いない。(南風執筆)