光岡自動車は1968年に創業、富山県に本社を置く、日本で10番目に設立された自動車メーカーだ。創業時は、新車と中古車の販売会社だった。その後、社長の自動車製造への熱意によって、1979年に自動車の設計と製造を開始。1982年には排気量50ccの、自動二輪免許で運転が可能なゼロハンカー「BUBUシャトル」を発売した。1985年に道路交通法が改正された後、光岡はレプリカカーの開発を開始した。1987年には「BUBUクラシックSSK」を発表。さらに「ラ・セード」「ビュート」など、限定生産のレプリカカーが次々に登場した。2001年に初めて参加した東京モーターショーでは、スーパーカー「大蛇(オロチ)」を発表し、注目を集め、初参加にして大成功を収めた。
今月の4日、光岡自動車は2種類の新車を発表した。一つは価格が1050万円のスーパーカーOrochi Gold Premium(オロチゴールドプレミアム)、もう一つは230万円〜のViewt Vintage(ビュートヴィンテージ)で、各20台限定である。
Orochiという名前は、日本の神話に登場するヤマタノオロチに由来する。以前は、成功を祈願してオロチ(蛇)の魂を車体に授ける「入魂」の儀式を行なったこともあるという。Orochiは2006年の発売以来、受注生産の方式を採り、手作業で生産されてきた。内装の色は25種、車体の色は300種から選べたが、その後コスト削減のため色が統一された。今回発売されたGold Premiumには、妖艶な輝きと神々しい白蛇のような存在感がある。価格は、人民元に換算すると148万〜189万元ほどだ。専用のゴールドパールのボディカラーで、リヤウイング、4本出しのマフラーなどを備え、インテリアには赤とグレーを組み合わせている。
ベース車の「マーチ」現行モデルの生産終了に伴い、Viewt VintageはViewtの最終バージョンとなる。新しいViewtの車体サイズは小さめだが、車体の曲線は非常に優雅。色にはViewtシリーズで最も人気があるクリーミーホワイトを用い、専用のグリルバッヂ、リヤエンブレム、ピラーオーナメントを装備している。座席は英国のクラシックカーを真似た革製で、色はダークレッドとグローブブラウンから選べる。
先ごろ開催された北京モーターショーでは、様子を見るつもりで出展されたOrochiだが、たちまち3台の予約が入り、光岡自動車でも驚いている。今後、日本国内と中国での販売比率を5:2で展開する予定である。(青空之心執筆)