マイカーの普及で一時は落ち込んだ自転車市場だが、人々の環境や健康への意識が高まるにつれ、流行に敏感な若者たちの間で再び注目を浴びるようになってきた。静かな自転車ブームの中で、特に注目されている商品を探ってみよう。現在の自転車事情にきっと驚かれるに違いない。
【人気沸騰のトライアスロン用自転車】近頃、水泳+自転車+マラソンで競うトライアスロンに参加する人が急増している。自転車に乗って180キロを疾駆するのに使われるスコット・プラズマリミテッドは、重さ約7キロの競技用自転車である。前後から見ると厚みがほとんど感じられず、空気抵抗を極限まで低減している。120万円という定価を聞いて、一瞬耳を疑う方もいるかもしれない。フレームの価格だけなら42万円だが、自動車を一台買うのに必要な総額は、誰もが簡単に出せるものではないだろう。
【日本国産のオーダーメイド車】価格が高いのはレース用の自転車だけではない。日本人の体型を熟知した日本のメーカーが、まるでスーツを仕立てる時のように、ユーザーの体型、身長、体力に基づいて特別にあつらえる自転車、アンカーRMZは、フレームだけで48万円だ。しかしながら、注文をする際に個人の好みや走行のタイプなどの条件によりコンピューターで最も適した数値を算出し、自転車が仕上がってから、さらに乗車時の関節の角度などを測定し最終調整した上で完成となる一台は、自動車を運転するよりも快適であろう。
【アウトドアの必需品!?】郊外に遊びに行く時に自転車を持って行けば、目的地で風景を楽しみ、マイナスイオンを存分に浴びてサイクリングをすることが出来る。アウトドア・プロダクツが発売した小型折りたたみ式のアウトドア専用型DLT−MODELは、アルミニウム製の車体が非常に軽く、六段変速であらゆる場面に順応する。車で移動するときは後部トランクに入れられるし、軽くて小さな車体は列車に持ち込むことも出来て、とても便利だ。価格も比較的手頃で3万9千円と若者でも手が伸ばせそうである。(夜風執筆)