ミニゆかたが大流行
かつては日本女性のしとやかさの象徴だったゆかたが、今驚くような変化を起こしている。七十年代前半に超ミニスカートがファッション界に衝撃を与えたのと同じように、ミニゆかたが日本中にセンセーションを起こしている。
夏になると若い女性の間で大人気の超ミニゆかたは、数年前の浜崎あゆみの春のコンサートから生まれた。お人形のように可愛い浜崎あゆみがミニゆかたを着て美脚を見せながら舞台で歌う姿は、コンサートにつめかけた同世代の少女たちの羨望の的となった。その結果、足が見えるようにすそを短くして若い個性を思い切り発揮したミニゆかたが、日本の夏に大流行するようになったのだ。
色も形も様々なミニゆかたの多くは、膝が見えるぐらいにすそを短くして(もっと短いものもあるが)、和服が本来持つ雰囲気を残しながら、女性の魅力的な個性をアピールする。そしてデザインの奇抜な下駄を履いてうちわを手にすれば、夏の日本の新しい風情ができあがる。
「最初は恥ずかしかったけど、すぐに慣れちゃった。足元が不自由な長いゆかたとは違うから、混雑した階段でも男の子たちと一緒に人ごみをかきわけて行けるし、涼しくて軽快なの。これを着て花火大会に行くなんて最高よ!」ミニゆかたを着た少女たちは、夏の抜けるような青空を仰いで無邪気に微笑んだ。 |