デザインと衣食住
●ケーキに目鼻をつけたなら
「か〜わい〜!」女の子からおばあちゃままで、これを見たら誰もが思わず叫んでしまう。銀座の名店「プランタン銀座」の地下のケーキ売場では、動物の顔をかたどった可愛いケーキやお菓子が人気を集めている。真っ白な巻き毛のマルチーズの形をしたチーズケーキ、コーヒー色の「モンブランの山男」など、どれも個性たっぷりだ(すべてハンドメイドである)。 9月に販売を開始したこの楽しいケーキは、毎月平均6500個売れると言う。「買っていく方は大体衝動買いですね。別に宣伝はしていませんが、お菓子そのものに吸引力があるようです。」と店の人は語っている。
●日本の文字入りデザイン T シャツ
冬に入っても、まだコートの下に文字入りデザイン T シャツ を着ている若者は多い。胸に「恋愛百貨店」とプリントしたシャツはうぬぼれているようでもあり、自嘲しているようでもあり、ユーモアに溢れている。また、 特大の葉書の柄は、 みんなに「年賀状忘れないでね!」とでも言っているようだ。日本語でよく使われる擬音語や擬態語をプリントしたものもなかなか楽しい。 ペアルック のシャツを着ているカップルが寄り添っているとき、胸に「ドキドキ」と書かれていたり、長い髪がかかった背中に「サラサラ」とプリントされていたりすると、本当にぴったりで面白い。
●アートデザイン美容室
藤沢市湘南台 にちょっと変わった美容室――ダダ(20世紀初頭の芸術革新運動から名前をつけた)がある。店長の内藤さんは、「美容師は芸術家であり、髪は造形作品である」と主張しており、お客さんは通常のカット以外に、内藤さん独特のヘアデザインを楽しむことができる。それだけでなく、ダダの店内には様々の独特なデザイン作品や映画紹介の 宣伝ポスターなども飾られている。さらに、たくさんのデザイナーがここでお客さんと対 話し、展示されている芸術作品を雑貨と同じように購入するお客さんも多い。ダダでは、美容と芸術デザインが絶妙な融合を実現している。 |