世界の日本人ジョーク
日本人の国民性を間接的に反映した、ユーモアあふれる「世界の日本人ジョーク集」という本が出版され、ベストセラーになっている。
読者の多くは30代から40代の男性サラリーマン。「読んで楽しいだけでなく、外国人と仕事をする人にとってジョークやユーモアは教養として求められている」のだそうだ。女性の読者も3分の1を占める。夏休みには、海外旅行に行く若者の読者が増えた。そのため空港の書店でも置いているが、飛ぶように売れているらしい。
ちょっと中身をのぞいてみよう。
【ジョーク1】豪華客船が沈み出した。船長は乗客を海に飛び込ませるために、アメリカ人には「飛び込めばあなたは英雄ですよ」と言い、イタリア人には「飛び込むと女性にもてますよ」と言い、日本人には「みんな飛び込んでますよ」と言った。
【ジョーク2】世界で一番幸せな男は、アメリカの家に住み、イギリスの給料をもらい、中国の料理を食べ、日本人の妻を持つ。世界で一番不幸な男は、日本の家に住み、中国の給料をもらい、イギリスの料理を食べ、アメリカ人の妻を持つ。
【ジョーク3】ある大富豪が言った。「青いキリンを持ってきたら、莫大な賞金を出そう。」イギリス人は徹底的に議論した。ドイツ人は図書館で文献を調べた。アメリカ人は軍を派遣して世界中を探した。日本人は品種改良の研究を繰り返した。中国人は青いペンキを買った。
これまで日本人に関するジョークは、大多数が自己卑下的な内容だったが、「世界の日本人ジョーク」は日本人がモノづくりに優れているという長所なども伝えていて、バランスよくできている。「世界の日本人ジョーク」早坂隆、中央公論新社、238頁、798円。 |