新しいASIMOとQRIO
HONDAは去年の12月3日に、進化した二足歩行ロボット「ASIMO」の最新作を発表した。
見た目は一昨年のものと似ているが、新しい「ASIMO」は独特の IC 通信カードを備えており、それによって人を「認識」することができるし、頭部にはアイカメラ、手には力覚センサーがあり、トレイを運んだり受け渡したりの動作が可能である。IC通信カードを持ったお客様が来ると、ASIMOは彼を所定の場所まで連れていくことができるし、お客様がPDAに入力した飲み物を運んでくることもできる。もちろん「いらっしゃいませ」などの挨拶もいろいろできる。また、お客様がすぐについてこない場合は、ASIMOは立ち止まって待っている。何と細かい心遣いだろう。
10キロ以下のものなら、ワゴンに乗せて運ぶことができる。また、ASIMOの走る速度は、以前の時速 3キロから倍になり、さらに体をわずかに旋回するように傾斜させ、足を前後に交差させて走ることができる。新しい ASIMOは、ますます人間に近づいたと言えよう。
一方SONYは、去年の12月17日から 18日にかけて最近の研究成果についての展示会を行い、新しい「QRIO」ロボットを発表した。頭部に新開発の広角カメラを搭載しているので、180度の範囲にいる人の顔や物体の移動などを認識することができるほか、物を運ぶ新機能も搭載している。新しい「QRIO」は、カメラを利用して4つの積み木を見つけ、腰を曲げてそれを拾い、事前に決めてあった目的地まで運び、さらに積み木を一つ一つ積んでみせた。これをするのかかった時間は10分間で、少々失敗もしたが、最後に成功したときには会場から盛んな拍手が起こった。
「QRIO」は、顔の方向も認識でき、彼に手を振ると、振った人の前まで移動してあいさつをしてくれる。 |