商品王国ランキンランキン
一日平均260万人が行きかう渋谷駅に、「ranKing ranQueen(ランキンランキン)」という変わったショップがある。ここは、日本でランキング10位までに入った商品を、最新の音楽CD、お菓子、化粧品、雑誌、飲み物、携帯電話、文房具など80余りのジャンルごとに、650種類以上集めた、売れ筋商品の王国なのである。
「ranKing ranQueen」の商品展示期間はわずか二週間。従って、かなり人気のある商品しか並ぶことはない。24時間営業のコンビニのような店構えになっているので、何も買わないでランキングを見ているだけの恋人たちも少なくない。商品はテレビや雑誌で紹介されたものが多いが、ここでは直接触ることができるので安心感がある。下校途中の女子高生や、暇な時間にふらりと立ち寄った主婦、駅を行きかうサラリーマンたち……誰もがこの「ranKing ranQueen」でちょっと立ち止まる。
「ranKing」は「ランクの王様」つまり「売れ筋商品」のことであり、「ranQueen」は「ランクイン」に引っ掛けて「今後ランクインするかもしれない」要注目の商品を指している。ランキングへの信頼は、日本ではいまや普遍的な社会現象になっている。ここでは、ランキング調査会社と東急グループ関連企業が提供した人気ランキング情報に基づいて、商品を順番に陳列すると共に、独自の推薦商品も展示する。こうした二方向からの展示方法が、このショップを運営する東京急行電鉄の成功の秘訣なのである。
渋谷、新宿、大手町、北千住、自由が丘、福岡天神……「ranKing ranQueen」は現在8ヶ所に店舗を持ち、ますます勢いづいている。 |