まだまだ寒い春におでんはいかが?
春になって寒さが緩んでくると、極寒の季節には人気を集めた鍋物なども徐々に影が薄くなってくる。だが、本格的な春になる前には急に寒さが戻ることもある。そんなときは、日本の情緒あふれるおいしい「おでん」を食べに行くというのはどうだろう?
おでんは、香港や台湾の一部のメディアでは「関東煮」と呼ばれている。かつての日本では庶民のおなかを温める人気の食べ物であり、現在は、街のあちこちにあるコンビニでも売られている。日本全国のおでんを比べてみると、いろいろな違いがあるのがわかる。
●沖縄のおでんには、中国料理の伝統的材料である豚足が入っている。ティビチと呼ばれるこの豚足のおいしさを、日本人たちは好奇心いっぱいで楽しんでいる。
●鹿児島県のおでんにはもやしが入っており、豆粒が大きく根茎が太いものを使っているので、口に入れると思いがけない食感がある。
●青森のおでんにはツブ貝が入っていて、食べるときは生姜味噌につけるととてもおいしい。
●北海道のおでんは、蟹や魚卵などの海の幸がたっぷり入っていて、薄口しょうゆの味が海鮮の味を引き立てている。
また台湾のおでんである「黒輪」(台湾語でオレンと読む)や「米血」(豚の血ともち米を混ぜたもの)、長い竹串で刺した「韓国おでん」などもある。最近台湾や韓国のテレビドラマが日本でも放映されているため、たくさんの日本の若者が登場人物のまねをして、こうした食べ物を楽しんでいるようだ (中嶌重富提供) |