十月十日は萌えの日
日本では10月10日と言えば誰でも「体育の日」を連想する(現在の法律では10月の第2月曜に変更されたが)。また、この数字を横にすると目と眉毛のような形なので、「目の愛護デー」でもあり、「銭湯」→「せんとう」→「千十」→「1010」ということから「銭湯の日」でもある。ところが今度は、10月10日は「萌えの日」であるという定義が出てきた。なぜか?理由は非常に単純だ。「萌」という漢字を分解すると、「十日」と「十月」になるというのである。
「萌え」というのは、もともとアニメ、漫画、ゲームなどで創造されたキャラクターに対して感じる高揚感のことである。この言葉は21世紀になって日本社会で普遍的に認められるようになり、その経済価値はビジネスの対象として注目され、研究と応用が進められている。2004年には、「萌え」は「流行語大賞」にノミネートされ、2005年にはベストテン入りした。浜銀総合研究所の調査によれば、人の感情に働きかける書籍、映像、ゲームなどの市場規模は、2003年には888億円に達したという。野村総合研究所では、オタクの消費者層の主な五つの分野(アニメ、漫画、ゲーム、アイドル、組立PC)の消費規模は2900億円に達したとしている。
「萌え」が名詞化されたのは、この言葉が「萌える」という動詞としてだけではなく、「もえもえ」あるいは「もえ〜!」という形で気持ちの表現に使われるためだろう。
「萌え」は「燃え」と同音であり、キャラクターに対する熱い愛情を表すが、「萌え」には「芽が出る」という意味もあり、愛情が芽生えるという意味も含むため、その細やかなニュアンスによって日本の若者の間で瞬く間に広がった。「萌え」に関わる言葉としては、「電車男」、「メイド」、「メイドカフェ」など枚挙にいとまがない。 |