週末号泣が大はやり
「男はむやみと涙を見せるものではない」などという考え方はもう古いらしい。最近日本では「週末号泣」がはやっている。男女を問わず多くの人が、週末になると感動的な映画(DVD)や本を買ってきて、家でそれを見ながら涙を流しているのだそうだ。ある週刊誌で20代から50代の男女読者 800 人を調査したところ、最近1年間に大泣きした人の割合は70%以上だった。そのうち20代から30代の女性の53.5%は、特別な理由がないのに「泣いた」のだそうである。
脳機能研究所の研究によると、被験者に悲しいドラマを見せていらいらの程度を測定したところ、涙を流したときにいらいら感が消えたのだそうだ。また、涙を我慢するように指示したところ、いらいらの度合いが高まった。このことから、泣くことは健康にいいということがわかる。
去年一年間の涙を流した理由で最も多かったのは「悲しみの涙」で297人、それに続いて「特に理由がない涙」(188人)、「その他の理由の涙」(159人)、「後悔の涙」(77人)、「喜びの涙」(56人)、「怒りの涙」(23人)であった。
涙にはさまざまな成分が含まれており、血液に非常に似ているのだそうだ。女性が涙を流したときに化粧が崩れないように、「号泣しても落ちない」アイシャドーやアイペンシルが発売され、「週末号泣のススメ」という本まで出版された。
泣くことと脳のリラックスとの関係はまだ完全に解明されてはいないが、「週末号泣」の潜在的流行は、しばらくの間続きそうである。
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