イタリアワインの第一人者によるワインセミナー開催中
西麻布のワインバー「ヴィーノ デッラ パーチェ」の支配人兼ソムリエの内藤和雄氏によるイタリアワインのセミナーが都内某所でシリーズで開かれている。第一回はピエモンテ地方、第二回はトスカナ地方を特集していた。ワインの魅力はなんといっても、色と香りのデリカシーに尽きるのだと実感した。
日本では、高度成長時代のライフスタイルのターニングポイントを契機に起こった第1次ワインブーム(1972年頃〜)に始まり、低価格ワインや輸入ワインブーム、ボージョレ・ヌーボーブームを経て、本格的なワインへの関心と情報の拡大による第5次ワインブーム(1994年〜)の後、ワインを巡る動きはますます多様化している。1996年の社団法人日本ソムリエ協会によるワインエキスパート呼称資格認定試験の導入は、レストランでワインをサービスするソムリエ資格、ワインの輸入・販売にかかわるワインアドバイザー資格とは別に、一般のワイン好きの消費者が受けられる呼称資格試験として好事家のワイン熱を煽る結果となったようだ。ワインにうるさいオジサンが増え、最近は若い女性がグラスを片手にウンチクを傾ける図も珍しくなくなった。健康ブームとリンクして、ポリフェノール入りのワインへの傾倒は当分続きそうである。
以前はワインといえばフランスだったが、だんだんイタリア、スペイン、カリフォルニア、チリ、アルゼンチン、オーストラリアなど、様々な国のワインが紹介されて選択肢が大きく広がっている。また、週刊モーニング連載のコミック「神の雫」で、大衆化が進んだ。レストランやワインバーでワインを語る人口が増え、ワインセミナーも日常化している。
アジア、特に中国では最近の経済成長に伴う富裕層の成長を受け、ワイン需要が急激に伸びているそうだ。日本に続いて中国が、あるいはアジアの国々がワインの有力な消費国となり、ワイン市場のグローバリゼーションが広がっていくかどうか楽しみである。 (グローバルファンタジスト執筆) |