化粧品売り場に男性販売員
デパートの化粧品売り場は、これまでずっと女性たちの聖域だった。しかし最近東京のデパートでは、男性販売員が登場して人々を驚かせている。
調査によれば、8年前に日本市場に進出した化粧品メーカー「ボビー・ブラウン」には38名の男性販売員がおり、これは販売員全体の5分の1を占める。
こうした男性美容部員が女性客の心をつかむ方法は、例えば「きれいな唇ですね」というような「甘い言葉」なのだそうだ。誰でもそれがお世辞だということはわかっているのだが、男性に言ってもらえる機会はなかなかないので、やっぱり嬉しくなるのである。
資生堂でも6年前から男性美容部員の採用を開始し、現在28名になった。その理由は、男性の目で女性客に、商品の購入や化粧についてのアドバイスができるということだ。化粧品売り場では、化粧品についての質問だけでなく、恋愛問題などの相談を持ちかける人もいるそうで、男性の立場からの意見は非常に喜ばれている。
しかし一方では、何だか慣れない感じだという女性もいる。「悩み事があるときは男性に相談できていいけれど、そばに人がたくさんいるし……」「男性は髪の長い女性を好む傾向があるし、公平で建設的なアドバイスができるかどうか……」
優しく女性とおしゃべりしながら、男性の審美眼で女性に化粧をしたり商品を勧めたりする。日本の化粧品売り場やネイルサロンの男性たちは、技術だけでなく、一人一人の顧客を恋人のように誠意をもって扱うことによって、一生懸命努力しているのである。 |