超安全な印鑑
日本では今年2月に「預金者保護法」が制定され、盗まれたキャッシュカードによる預金引き出し被害があった場合、銀行がそれを補償するようになった。だが通帳と印鑑は補償の範囲外なので、被害者はどうすることもできない。
現在の印鑑は印面が一つに固定されているので、盗まれれば簡単に利用されてしまう。そこで三菱鉛筆では、今月初め、印鑑の本体にダイヤルのついた「ダイヤルバンク印」を発売した。この印鑑は、ダイヤルの変更によって64種類の印影パターンが作れるセキュリティ機能を備えている。
この印鑑の利点は、正確な印影を「使用者本人以外は作ることができない」ということである。ステンレス製の印鑑本体に、8個の数字が2行並んでおり、数字の組合せによって印影を変化させることができる。ダイヤルの操作で、苗字の彫られた印面の方向と周囲の模様が変化し、最大64種類の印影を作ることができる。
使用方法:1.まず自分が決めたダイヤル番号の組合せで作った印影で銀行登録する。2.登録が終わったら、ダイヤルを動かして印影を変化させる。3.使う時は、登録した印影にするため、ダイヤルで調節する。4.使用後はまたダイヤルを回してわからなくしてから保管する。
このダイヤルバンク印のサイズは、直径18mm、長さ45mm、重さ76gで、字体は古印体、篆書体、吉相体の三種がある。文具店や印鑑店で注文すれば、十日以内に手に入る。価格は2万1000円である。
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