スーパーカー「おろち」登場
富山県富山市の自動車製造会社、光岡自動車では、「かっこよさを徹底的に追求し、日本最先端のスーパースポーツカーという新しい分野を開拓する」という目標を持ち、流行重視で独特のデザインを持つ新車、「大蛇(おろち)」の予約販売を10月3日から開始した。
「おろち」の発表会は六本木ヒルズで行われた。発表会が始まると、あでやかな日本舞踊「大蛇誕生の舞」が披露され、舞台には日本的な風情が満ち溢れた。
「おろち」は2001年の東京モーターショーで初めて姿を現したとき、すでにかなりの反響があった。この車は、光岡会長の提案で、「誰でも普通に運転できる和製スーパーカーを目指し、おもしろくない優等生のような自動車モデルは捨てて、あえて悪、恐怖、不良を連想するデザイン」にしたという。日本神話からイメージを取り、他のメーカーがまねできない「恐怖の中に潜在する妖艶の美」を表現している。
車体両側の細長いライト、流線型の側面ライン、全体のデザインは大蛇の顔を思わせる。光岡章夫社長は、「おろち」が、日本で最近衰えつつある「自動車に対する憧れ」を回復する起爆剤になることを期待している。
シャーシは光岡自動車自身が製造し、トヨタのSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)用エンジンを搭載、ブレーキはHONDAの製品だ。車の動力性能は、渋滞の多い日本の道路事情を十分考慮して設計されている。
車両の本体価格は1050万円、車体の色は約300色で、ユーザの希望で色を調合してくれる。完全な注文生産で400台生産の予定で、すべてが職人の手作りなので400台すべてを納品するのに4年間かかるという。 |