前代未聞の車販売術
8 月 30 日、トヨタ自動車のニューブランド「 LEXUS 」が発売された。今までと違うのは、今回は新車を発表しただけでなく新車の販売店舗も発表したことである。日本全国にある 143 の店舗が一斉にリニューアルし、毎月の販売目標を 3000 台に決定したのだ。
去年 5 月、トヨタは新事業の構想を発表し、「 21 世紀の新しいグローバルプレミアムブランド」を目標とし、超熾烈な高級車競争の分野で「個性」と「プレミアム観」の新しい世界を切り開いた。この目標達成のために、トヨタは販売網というキーポイントに照準を定めた。
これからの時代は、価格を下げたり大量生産を行なったりして利益を上げるのは容易ではない。そこで、できるだけ少量生産で利潤の高い大型車を販売する必要がある。だが、ただ単純に高い車を生産しても売れ行きがよくなるわけではない。そのためトヨタは前代未聞の方針を採用した。店長から販売員や修理係まで、すべての社員に徹底的な再教育を行なったのである。そのために特別に「 LEXUS 」専用の研修施設を建設し、 2000 名あまりの従業員を送り込んで知識を深めさせた。
そこでは車について学ぶだけでなく、小笠原流礼法の師範までいて、日本の伝統的礼儀作法を完璧に導入している。車両については、自社の製品だけでなくベンツや BMW などの外車に試乗するプログラムもあり、コンパニオンの女性たちも試乗に参加している。
「商品プラス店舗」という全方位的な力で新車を販売するのは日本では初めてである。「何台売るかを問題にするのではなく、何人の方とよい関係を築けるかを強調します。 LEXUS が自動車販売方式を変革する導火線になることを願っています。我々は変革のエネルギーを持っています。」トヨタの国内営業部の責任者はこのように話している。 |