お金を体感する博物館
●財務省印刷局
印刷局の見学で一番重要なのは、紙幣がどのようにして印刷されるのかを見られるところである。ここではガラス越しに、列車のような巨大な印刷機が絶え間なく紙幣を印刷する様子を見ることができる。資料館には2メートル四方の大きな福沢諭吉の肖像があり、これが一万円札に印刷されているものである。そばにあるガラスケース内には一億円分の紙幣(一万円札一万枚、約10キロ)が入っていて、誰でも一億円を抱きしめて「一瞬の億万長者」の快感を味わうことができる。
●財務省造幣局
硬貨の厚さの金属板を作るところから、硬貨の周囲に模様をつけるところまで、すべてが全自動で行われている。一分間に750枚の硬貨を作ることができる。ここでも、ガラス越しに見学ができ、造幣の詳細については液晶パネルで見ることができる。博物館では、五百円硬貨2000枚と百円硬貨4000枚の重さを体感することができる。本当にものすごく重いので、よからぬ考えが起きたとしても、持ち出すことはまず不可能だろう。
●感どうする経済館
東京タワーの4階に、「感どうする経済館」がオープンした。館内には、日本経済を体感できる展示が行われている。「日本の借金リュック」は、今年3月末までに国と地方の長期債務残高が773兆円まで膨らむという試算を基に、国債などの借金が毎分6500万円増加すると算出し、一万円を1グラムで換算して、重さ6.5キロの、6500万円分の「お札」を詰めたリュックを作ったものである。来場者は、日本の借金の重さを背負って体感することができる。
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