本物そっくりのロボットチンパンジー
東京おもちゃショーのタカラトミーのブースに、スーツを着て革靴を履いたチンパンジーが、重役椅子にふんぞり返っていた。驚くほど表情豊かなチンパンジーである。怒ったり、恐がったり、喜んだり……頭をなでると気持ちよさそうな表情を浮かべる。
これはもちろん本物ではなく、映画撮影に使われるアニマトロニクス技術と特殊メイクを使って作ったロボット「ALIVE CHIMPANZEE APEMAN 」である。開発したのは、アメリカのWow Wee社である。タカラトミーでは、この「APEMAN」の国内販売権を獲得し、来月市場に売り出すことになった。販売価格は2万9400円である。
ハリウッドの特殊メイクアップアーティストが自ら手がけた皮膚は、柔らかいフォームラバー製で、眼球、歯、舌などもリアルに再現されている。瞼、唇、鼻など40ヶ所もの可動部を持つ。コントローラを使って遠隔操作することも可能である。動作は細かく真に迫り、表情豊かで愛嬌がある。4つの感情(喜ぶ、怒る、恐がる、好奇心を抱く)が、インタラクティブ機能によって表現され、まるで生きているような表情を見せる。
「ALIVE CHIMPANZEE APEMAN」はタッチセンサー(触覚)、ステレオサウンドシステム(聴覚)、ビジョンセンサー(視覚)を備えており、 インタラクティブに 感情を表現する。鼻の部分に設置されているセンサーによって、頭部が目の前のものを追うように動く。また、このチンパンジーは眼鏡もかけられ、ちょっとインテリ風である。 |