鳥形の車載用ロボット
10月3日から7日まで幕張メッセで行われた「CEATEC JAPAN 2006」に、パイオニアが可愛い鳥形の車載用ロボットを出展した。
この鳥形ロボットのコンセプトは、「運転を優しくする」ということで、その実現のためにドライブレコーダー技術を採用している。この技術によってドライバーの操作や自動車の周囲の情況を確認し、動作、発光、音声でナビゲーションや警告を行うことができる。
鳥形ロボットの顔部分には車載用カメラが設置されている。ロボットの大きさは約10cmで、胸部にはLEDが内蔵され、赤と緑の光を発し、光と鳴き声で感情を表現することができる。また、ドライバーの挙動に反応するように設計されている。例えばドライバーが乗ってくると顔を認識して出迎え、乱暴な運転をしたり急ブレーキをかけたりすると下を向いてすねたような態度をとって警告する。安全運転をすると、緑の光と心地よい鳴き声を発する。前方に観覧車などのランドマークが現れると、カメラで撮影して音声でドライバーに知らせる。また、前方の信号を自動検出して、赤信号のときは赤い光、青信号のときは緑の光を発し、信号を守らないと警告を発する。
撮影した画像は台座部分のメディアに自動的に保存され、帰宅してからパソコンに転送して楽しむことができる。また、これらの画像からドライバーの状態を分析することもできる。
ドアをあけるとドライバーの方を向き、運転中は前方を見ている可愛い鳥形ロボットには、来場の女性たちが特に興味を持ったようだ。ネット上には「将来鳥形ロボットを買うとき、女性限定になるかも」という書き込みも見かけた。鳥形ロボットの持つ機能は鳥の形でなければならないというわけではないが、このようなイメージだとドライバーにとって親しみやすく「警告」を受け入れやすくなるとパイオニアでは考えている。まもなく研究段階から実用、販売の段階に進むだろう。 |