2006年8月11日第31号(通巻第47号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

世界コスプレサミット2006

日本のアニメや漫画をテーマにして、その登場人物のスタイルになって楽しむ「コスプレ」の最大の祭典「世界コスプレサミット2006」が先週末(8月5日〜6日)、名古屋で盛大に行われ、世界9カ国、計22名の出場者が、それぞれ工夫を凝らしたコスプレで華麗な姿を競い合った。

テレビ愛知が企画したこのイベントは今年で4年目になり、今回は外務省と国土交通省が後援している。5日には「名古屋の秋葉原」と呼ばれている大須の夏祭りで、各国の代表と日本各地から来たコスプレイヤー100人が賑やかにパレードを行った。そして、6日には立体型庭園「オアシス21」で、「世界コスプレサミット2006」の決戦が行われた。

この日の名古屋は最高気温が35℃に達したが、5200名の観衆と各国の出場者たちは元気いっぱい。各グループ2名ずつのコスプレイヤーは、3分の持ち時間でいろいろなアクションを見せたり日本語で歌を歌ったりし、最終的にはブラジル代表のマウリシオ・ソメンザリ・L・オリバスさんとモニカ・ソメンザリ・L・オリバスさんの兄妹が栄冠を勝ち取った。彼らは漫画の「天使禁猟区」のロシエルとアレクシエルを演じ、幻想的な戦闘場面は会場の観衆をうっとりとさせた。

最近、コスプレブームは世界中に広がっているが、そのテーマはアニメや漫画にとどまらず、「三国無双」などの人気ゲームソフトのアイドルまで登場している。「世界コスプレサミット」は今後も毎年続けられ、2010年の上海万博での開催を目指している。
写真:時事通信社
世界コスプレサミット2006公式サイト http://www.tv-aichi.co.jp/cosplay2006/
 
観光スポット・グルメ

お金を体感する博物館

財務省印刷局
印刷局の見学で一番重要なのは、紙幣がどのようにして印刷されるのかを見られるところである。ここではガラス越しに、列車のような巨大な印刷機が絶え間なく紙幣を印刷する様子を見ることができる。資料館には2メートル四方の大きな福沢諭吉の肖像があり、これが一万円札に印刷されているものである。そばにあるガラスケース内には一億円分の紙幣(一万円札一万枚、約10キロ)が入っていて、誰でも一億円を抱きしめて「一瞬の億万長者」の快感を味わうことができる。

財務省造幣局
硬貨の厚さの金属板を作るところから、硬貨の周囲に模様をつけるところまで、すべてが全自動で行われている。一分間に750枚の硬貨を作ることができる。ここでも、ガラス越しに見学ができ、造幣の詳細については液晶パネルで見ることができる。博物館では、五百円硬貨2000枚と百円硬貨4000枚の重さを体感することができる。本当にものすごく重いので、よからぬ考えが起きたとしても、持ち出すことはまず不可能だろう。

感どうする経済館
東京タワーの4階に、「感どうする経済館」がオープンした。館内には、日本経済を体感できる展示が行われている。「日本の借金リュック」は、今年3月末までに国と地方の長期債務残高が773兆円まで膨らむという試算を基に、国債などの借金が毎分6500万円増加すると算出し、一万円を1グラムで換算して、重さ6.5キロの、6500万円分の「お札」を詰めたリュックを作ったものである。来場者は、日本の借金の重さを背負って体感することができる。

 
先端技術・出版・雑学

あなたはカバーをかけますか?

日本の書店で本を買うと、店員にこう聞かれることが多い。「カバーをおかけしますか?」

買ったばかりの本に美しくデザインされたカバーをかけてくれるサービスに対する考えは人それぞれだ。資源と時間の浪費だとして拒絶する「否定派」もあり、公共の場所で読書するときに他人に書名を知られたくないのでかけてほしいとする「肯定派」もある。また肯定派の中には、本を汚したくないからかけるという「清潔派」もあり、「否定派」の中には、ふだんはかけないが、自分が恥ずかしいと感じる本のときはかけるという人もいる。つまりは、本の表紙によって読む人の内面世界が見えてしまいがちなことから、本に服を着せるカバーが登場したと言えるだろう。

電車内で新聞や雑誌を読む人は少なくないが、これらは誰でも読むものだから、多くの場合、読む者も周囲の者も何とも思わない。しかし本は自分が意識的に選んだものだから、そこに自分が表現されるという意識がどうしても出てくる。そのため、他人に内面を知られることを望む人はカバーをつけず、隠したい人はカバーをつける。この心理は理解しやすい。しかし近頃は、自分のプライバシーが外に出るのを恐れて神経質になっている若者が増えているようだ。

書店が顧客のために、特別にデザインしたカバーで本を包むというサービスは、世界でも珍しい。これは、恥ということを意識して、それを美徳とする日本人の生来の性格によるものであろう。だが、何もかもしっかり隠してしまっては、外界とのコミュニケーションもなくなってしまうのではないだろうか。もちろん、車内のすべての人に内心をわざと見せるというのも、あまり利口なやりかたではないだろうが。(本文は雑誌「R25」の関連する文章をリライトした。)
書皮友好協会公式サイト http://homepage2.nifty.com/bcover

 
イベント掲示板
8月11日(金)ブラティスラヴァ絵本原画展 平塚美術館
世界で最大規模の絵本原画展がやってきた!
8月12日(土)第19回東京湾大華火祭 東京・晴海会場
昨年の人出:約68万人;花火の総数:約12000発;
8月13日(日)エアギタージャパン2006 幕張メッセ
音楽に合わせて、時にはそれさえ無しに、目には見えない楽器を鳴らす!
8月14日(月)太田昭生「島が消える」新宿ニコンサロン
10年もすれば全部無人の島になるかもしれない・・・
8月15日(火)深川八幡祭り  富岡八幡宮
「江戸三大祭」の一つだ!
8月16日(水)東京国際芸術博覧会  国際展示場
一般のコレクター収蔵作品や海外の芸術作品も、全て楽しむことができる。
8月17日(木)「女たちの銀座」展 資生堂ギャラリー
銀座で働く女性60余名の視点
日本のナンバーワ
世界一大きな花時計
伊豆市土肥の松原海岸公園にある花時計は、直径31メートルで、ギネスから世界一大きな花時計として認定され、 時針8.8m、分針12.5m、秒針10.8mの各針の長さも世界一である。

日本一大きい天狗面

浜松市春野町の天狗広場に設置された天狗面は、高さ8m、幅6m、鼻の長さ4mで、日本一大きい天狗面である。昭和60年に開催された神戸のポートピアの際に建てられたものを昭和61年に譲り受けたものである。
→他の人が日本をどう見るかとは関係なく、私はこの美しい島国の文化が好きで、そこに住む人々にもたいへん好感を持っています。多くの外国人が中国に来て住んでいるのと同じように、私もいつか富士山のふもとを訪れたいと思っています。【中国 嘉陵江畔一少年

→私ぐらいの年齢になると、本来は流行を追うような世代ではなくなりますが、私は「東京流行通訊」を楽しく読んでいます。五十歳を過ぎても、青春の夢は消えることがありません。【インドネシア 巴赫

→編集部のみなさんへ:順調なときも困難なときも、楽しく満ち足りた心でいられますように。みなさんも私のブログを訪問してメッセージを残してください。あるいは、私の祝福の言葉をもっと多くの人に伝えてくださいね。【台湾 昆子

→ハローキティのネイルアートがすごくほしいと思いました。「東京流行通訊」を全力で応援しています^_^(前号の「江戸風ハローキティ」を読んで)【中国 fubaihaizi

活火山浅間山
札幌駅南口
津軽金山焼
小桜インコ
配信サイト
ALAYA
芸能・ドラマ・音楽
受刑者に捧げる歌 2002年3月から日本全国の刑務所や少年院で「Prisonコンサート」を開き、去年12月には法務大臣に表彰された「受刑者のアイドル」と呼ばれる女性二人のユニット「Paix2(ペペ)」は、今までにこの種のコンサートを138回も行ってきた。

「Paix」とはフランス語で「平和」という意味である。メンバーの一人、鳥取県出身のMANAMI(北尾真奈美)は、かつて岡山大学固体地球研究センターで働いていた。またもう一人のMEGUMI(井勝めぐみ)は、元倉吉市の病院の看護師だった。彼女たちは2001年にデビューした後、「鳥取警察署一日署長」を務めたことをきっかけに刑務所慰問コンサートを始めることになった。これは簡単そうに見えて、実はたいへんな仕事である。しかし二人は、芸能界を引退する日までこのボランティア活動をけっしてやめないと誓っている。

通常、ステージは1時間半で、前半は受刑者が生まれ変わって生きていけるように励ます歌を歌い、後半はMEGUMIが看護師時代に体験したたくさんの患者の死の瞬間について語る。「人が死ぬときはいろいろだけど、生きていることがいちばん重要。」こんな話の合間に、受刑者の家族の手紙が読まれる。90%以上の受刑者が涙を流して聞いている。

講談社では、以前彼女たちの活動を漫画にして出版した。「私たちの歌声によって、一人でも多くの人が元気に社会復帰してほしい。」そんな純真な願いをこめて、「Paix2」の二人はこれからも全国の刑務所や少年院を訪問し続ける。
(C)2006 COLUMBIA MUSIC ENTERTAINMENT INC.

Paix2公式サイト http://columbia.jp/artist-info/paix2/

 
ゲーム・キャラクター
涼宮ハルヒの憂鬱
毎日やることがなくてつまらない?それなら、「SOS団」に入らなくちゃ!「SOS団」っていうのは、「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」の略称。今日本では「涼宮ハルヒの憂鬱」の漫画やアニメが超人気なんだ。聞いたことないなんて、遅れてるよ!

これは、涼宮ハルヒが宇宙人や超能力者などを探し出して一緒に遊ぶために作った「SOS団」を描いた、非日常系学園ストーリーである。物語は、主人公(男子高校生キョン)の一人称で進行し、個性的な人物が次々登場して、新鮮で奇抜なストーリーが展開する。著者の谷川流はこの作品で、角川書店の「スニーカー大賞」を受賞し、シリーズ作品8巻を合計して300万部が売れた。

アニメの第1話は、いきなり原作の第六巻から始まり、ハルヒが映画を撮影する物語を描く。錯綜する構成、揺れる画面、……細部にまでこだわりの追求があり、「超監督」涼宮ハルヒの個性が溢れ、ハルヒを中心として回る世界が作り出され、SF映画のような効果を生み出している。

物語の時間軸と放映される順序がわざとばらばらになっていて、見る者に「次はどうなるのかな」という好奇心を起こさせ、一つ見たら続きを見るのをやめられなくなる。「涼宮ハルヒの憂鬱」のDVDは7月から毎月一本ずつ発売されている。オリコンでも、「涼宮ハルヒの憂鬱」のアニメの挿入曲は上位に入っている。
(C)2006谷川流・いとうのいぢ/SOS団
涼宮ハルヒの憂鬱公式サイト http://www.haruhi.tv
 
編集後記
二年前、海外からの観光客誘致のためにVJC(ビジット・ジャパン・キャンペーン)では四枚の大きなポスターを、華人の集中する国や地域に送って意見を求めた。

一枚目は岐阜の白川郷。ポスターの上半分は大雪に覆われた村落の夜景で、星のような灯火が雪原に映え、幻想的な雰囲気に満ちており、下半分は湯気の立ち上る温泉と入浴する女性の後ろ姿である。

二枚目は奈良。上は花火が空に上がり、それが東大寺の古い塔に照り映えている情景。下は薪能で、能面をつけて舞う能楽師が見る者に呼びかけてくるようである。

三枚目は京都。上は美しい和服に身を包んだ舞妓さんのおしろいを塗った白いうなじ。下は紅葉が美しい日本庭園だ。

そして四枚目は東京。上は寿司職人が赤い海老を寿司飯にのせて握る瞬間。下は高層ビルが林立し、不夜城を思わせる新宿西口の夜景である。

さてこの中から、日本に遊びに行きたいという気持ちにさせられる一枚を選ぶとしたら、どれを選ぶだろうか?そう問われた華人たちは、全員が迷わず四枚目を選んだ。

理由はいたって簡単ながら、実に示唆に富んでいる。日本の人情や風俗にはもちろん憧れる。名所旧跡も是非訪ねてみたい。だが、独特な伝統文化と世界をリードする先進性が絶妙に結合した瞬間こそが、華人たちが本当に心から体験したい日本の姿なのである。