2006年7月7日第26号(通巻第42号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

ミニゆかたが大流行

かつては日本女性のしとやかさの象徴だったゆかたが、今驚くような変化を起こしている。七十年代前半に超ミニスカートがファッション界に衝撃を与えたのと同じように、ミニゆかたが日本中にセンセーションを起こしている。

夏になると若い女性の間で大人気の超ミニゆかたは、数年前の浜崎あゆみの春のコンサートから生まれた。お人形のように可愛い浜崎あゆみがミニゆかたを着て美脚を見せながら舞台で歌う姿は、コンサートにつめかけた同世代の少女たちの羨望の的となった。その結果、足が見えるようにすそを短くして若い個性を思い切り発揮したミニゆかたが、日本の夏に大流行するようになったのだ。

色も形も様々なミニゆかたの多くは、膝が見えるぐらいにすそを短くして(もっと短いものもあるが)、和服が本来持つ雰囲気を残しながら、女性の魅力的な個性をアピールする。そしてデザインの奇抜な下駄を履いてうちわを手にすれば、夏の日本の新しい風情ができあがる。

「最初は恥ずかしかったけど、すぐに慣れちゃった。足元が不自由な長いゆかたとは違うから、混雑した階段でも男の子たちと一緒に人ごみをかきわけて行けるし、涼しくて軽快なの。これを着て花火大会に行くなんて最高よ!」ミニゆかたを着た少女たちは、夏の抜けるような青空を仰いで無邪気に微笑んだ。

ゆかた大作戦2006公式サイト http://www.sonami.co.jp/yukata-sakusenn.htm
 
観光スポット・グルメ

富士山頂のトイレ

一面に広がる雲海。人々はまるで空中に浮いているかのようだ。周囲は信じられないほどの静けさ……ここは一体どこだろう?

高く聳える木々が天への門のようにそそり立って、登山者を日本人憧れの聖地、富士山頂へと誘う。

毎年、夏の山開きから二ヶ月の間に、約30万人の人がここを訪れる。観光客や登山者が残す大量のゴミで、富士山は未曾有の被害を受けている。多くの山小屋からの大量の排泄物のために、登山の季節が終わった後の地下水は大きな影響を受ける。また、水に溶けないトイレットペーパーが山肌に白く残る「白い川」現象も美しい景観を損なう。富士山が世界遺産に認定されないのは、この山頂のトイレ問題のせいだと言われている。

五年前、この悲鳴を上げる「日本一の山」を救うため、環境NPO「富士クラブ」の呼びかけによって、日本各地から市民、企業、団体の数百人が富士山麓に集合した。最年少は12歳、最年長は65歳の人々が、おがくずの袋を二つずつ背負って3700メートルあまりの山頂に向かって出発した。十日間の作業の後、一日に500人の糞便を処理できる高性能のトイレがついに富士山の頂上に完成した。

このトイレでは糞尿の水分をおがくずに保水させ、蒸発させる。残りは腸内細菌と自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解される。汚染は外に流れることがなく、そのため防臭効果もある。こうして自然を清潔に保つシステムが完成したのである。2、3年使用した後のおがくずは理想的な肥料になり、自然に優しいだけでなくコストも安い。

富士山頂の高性能トイレのテストは大成功し、このトイレは日本全国各地に普及しつつある。また、このトイレは有料である。お金を取ることによって、人々が神聖な自然について忘れないように警告しているのである。

バイオトイレ公式サイト http://www.seiwa-denko.co.jp/report_e.html

 
芸能・ドラマ・音楽

中田英寿引退・・

最終戦の敗戦の直後、ピッチに大の字で天を見つめた姿を思い出した。どんな想いで空を仰いだか、彼のホームページを読むと今さらのように胸をうつ。

稀有の天才はそれゆえに日本のサッカー界では生きられなかったのだろうか。中田の理想は現在のJ-リーグのレベルを超えたとこにあったように見える。彼は自らの可能性を広げるため、日本を飛び出しヨーロッパで修行を積んでいたが、心の中にはいつも日本サッカーへの愛情があったに違いない。自分にも厳しいが他者にも同じことを求めた中田にはいろいろな批判が浴びせられていたようだが、厳しく追い込んで高めていかなければ世界で通用するサッカーはできないことを、彼はよくわかっていたのだと思う。

しかし、彼の思いとは裏腹に全日本チームはまとまっていけなかったようだ。惨敗といっていいW杯の結果の中で、敏感でスタイリッシュな彼は、皆が薄々恐れていた決断を自ら下してしまった。

彼は頭が良く、美意識も強い。人間的に素敵な人だと思う。今後は全くちがった世界を目指すつもりらしいが、どこへ行っても見事に生きてゆけそうだ。活躍を祈ることにしよう。  Tama-nyanya執筆)

 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

日本一短い航空路

沖縄県の北大東島と南大東島を結ぶ北大東空港・南大東空港間 (飛行時間約3分)。
北大東空港は、昭和46年4月緊急着陸飛行場(主に救急患者の輸送)として建設され、その後、既設コーラル舗装を乳剤舗装で施工した。南大東空港は、昭和9年9月旧日本軍により海軍飛行場として建設された。

日本一長い航空路

北海道の新千歳空港と沖縄の那覇空港間 (飛行時間約3時間25分)
北海道から沖縄へ日本縦断する路線は日本一長い、約2250km。北海道には稚内の近くの礼文島に、日本最北空港の礼文空港があるが、現在定期便はなく緊急輸送のみとなっている。

日本一長い道路橋

東京湾アクアライン東京湾アクアブリッジは全長4424m。
東京湾をはさむ木更津と川崎を、木更津沖合い4.4km に造られた人工島「海ほたる」を接点として、海上ルート5.1km と海底ルート約10kmの幹線道路で結ぶ東京湾アクアライン。

日本一長い、川にかかる橋

銚子大橋(国道124号)1450m
銚子大橋(ちょうしおおはし)は、一級河川利根川の河口付近を渡河し千葉県銚子市と茨城県神栖市を結ぶ、橋梁部分1203.2m、延長1450m、幅員7.0m、水面からの高さ11.5mの鋼トラス及び連続・単純合成鈑桁橋からなる長大橋。

 

 

【お知らせ】国際交流を担う独立行政法人国際交流基金の中に4月1日発足した「日中交流センター」の公式サイトが7月1日から公開されました。「日中交流センター」は、長い歴史の中で育まれた日本と中国の絆を深めてゆくために、交流の機会や場を作ることを目的とした機関です。

→最新号を拝見いたしました。素人的な感想で申し訳ないのですが、情報が多岐に渡り、シンプル且つスタイリッシュにまとめてあり、とても面白かったです。ますますのご発展をお祈りしています。【箱庭の室内楽 橋田和馬

→「東京流行通訊」をじっくり読むと、内容が非常にすばらしくて読み応えがあるのがわかります。わが「50人」の中で推薦したいと思いますが、宣伝広告を送ってくだされば、それを無料で掲載して、もっとたくさんの中国人のみなさんが貴メルマガに関心を持つようにしたいと思います。【「50人」雑誌 葉子

→「東京流行通訊」の情報はすばらしいです。私は雑誌社で仕事をしていますが、東京から東京の流行情報を提供してくださる情報源を探しています。ご連絡をいただけますか?【台湾 ローズ茶

→ネットで偶然貴メルマガを発見しました。購読するにはどうすればいいか教えてください。【中国 Cherry

配信サイト
ALAYA
ゲーム・キャラクター

パラパラマンガのコンクール

「パラパラマンガ」という名前を聞いたことがあるだろうか?子供の頃、教科書の隅に連続した動作の絵を描き、それをパラパラめくるとアニメーションのようになって面白いのだが、後で先生に見つかって叱られた経験は誰にでもあるのではないだろうか?あの自家製アニメのことだ。

この芸術の範疇には入れそうもない「創作」が、アニメやメイドカフェなどの日本の新文化発祥の地である秋葉原で、今大人気となっている。7月3日から10月31日まで、「秋葉原パラパラマンガフェスタ2006」が開催されているのだ。

これは文具メーカーのコクヨS&Tと秋葉原西口商店街振興組合が共催しているもので、誰でも応募することができ、優秀作品は秋葉原UDXの「東京アニメーションセンター」で上映される。

優秀者は一般からの投票と審査員の評価で決まる。審査員は「ストーリー性」「独創性」「芸術性」の三つの角度から評価して、各賞の受賞作品を決定するのだそうだ。先日、審査委員長で漫画家のやくみつる氏と助手を務めるほしのあき氏(メイドコスプレで登場)が記者会見を行い、代々木アニメーション学院の学生の作品について模擬審査が行われた。

デジタルアート全盛の今日、一枚一枚手書きした作品に敢えてスポットを当てるのは、ちょっと意外な気もするが、主催者たちはこうした取り組みが新しい文化の創造に新風を吹き込むことを期待しているのである。

秋葉原パラパラマンガフェスタ2006公式サイト http://akiba-parafesta.jp/
 

 
世相・若者の生き方

「コンビニエンス」な販売機登場

現在日本の大都市では、家の近くに2、3軒の二十四時間営業のコンビニがあるのは当たり前になった。セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、am/pmなどなど、まさに百花繚乱だ。

だが、最近また驚くようなニュースが伝わってきた。am/pmが、自動販売機型のコンビニ、「ASD」の普及を開始したというのである。ASDでは、飲み物だけでなく、食品や日常用品なども買うことができる。

ASDは高層ビルの屋上や休憩所にも設置することができる。現代のサラリーマンたちにとって、昼休みにわざわざエレベーターで下まで降りていくのはたいへん面倒であり、社内にコンビニに代わる販売機さえあれば、その場で買い物ができてとても便利である。

ところで、ASDの商品はどのぐらい充実しているのだろうか。もちろん、何もかもそろえるのは不可能であるが、顧客側が置いてほしい商品を選択することができる。一般の店舗内にあるもので、機械の中のトレイ(180×100×100mm)に入るものなら何でもOK。三角おにぎり、カップめんなどは言うにおよばず、携帯充電器、歯ブラシなども販売可能である。一つのASDに最大で42種の商品を設置することができる。現在、一般のコンビニと同じように、ASDにも銀行の現金引き出しや光熱費支払いなどの機能を持たせようという構想もある。

あなたの会社の社長に、さっそく一台ASDを置きましょうと進言しよう。だが、この販売機を会社に置いたら外に出る必要がなくなり、井の中の蛙になってしまうかもしれない。そうなっても私たちの責任ではありません。(笑)(本文は雑誌「R25」の関連する文章をリライトした)

(C)2006 am/pm Japan Co., Ltd.
am/pm公式サイト http://www.ampm.co.jp/home.html
 
編集後記

大阪の地下鉄御堂筋線の淀屋橋駅に緑茶の広告があり、そこにはこんな言葉が書かれていた。「のどが渇いたと感じたら、水を飲んでください。心がかわいたと感じたら、お茶を飲んでください。」広告の画面全体に樹木の影がかかって、お茶の香りが感じられ、谷をわたる風に吹かれながらお茶をいただくようなイメージだった。(燕子のエッセイ集「あなたも神様の鉛筆だ」より)

創刊号発送の送信キーを押したのが、つい昨日のことのように思われる。だが、気がついてみるともう今年のカレンダーも半分を越えた。知らず知らずのうちに、「東京流行通訊」(日本語版)も創刊9ヶ月になったのだ。この世に生まれ落ちて少しずつ歩くことを覚える赤ん坊のように、うろうろ迷いながら独自のスタイルを模索してきた。項目や題材の選定から始まり、取材、執筆、文章と画像の割付、翻訳、発送など……、何度も討議を重ね、何度も徹夜作業を繰り返してきた。この小さなメールマガジンに、執筆者と翻訳者と編集者の苦労と汗が凝縮している。

だがそれより気になることは、これら42回の「東京流行通訊」が、親愛なる読者のみなさんにとって、のどを潤す水に過ぎなかったのか、それとも心を潤す芳醇なお茶になり得たのかということである。

ブロードバンド全盛で、web2.0が日増しに発展する現在、メールマガジンは困難な時期を迎えようとしている。我々は自己の欠点や足りない部分を認識して、さらに努力を重ね、よりよい形式を模索し、よりタイムリーな内容を伝え、このメールマガジンをもっともっとすばらしく完璧なものにして読者のみなさんの信頼と期待にこたえたいと思っている。

いつの日か、遥か山のかなたからこんな呼びかけが聞こえてこないだろうか……。

「のどが渇いたと感じたら、お茶を飲んでください。心がかわいたと感じたら、東京流行通訊を読んでください。」