2006年6月30日第25号(通巻第41号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

新宮晋 動く彫刻

風の彫刻家として有名な新宮晋氏が、オランダのネザーランド・ダンス・シアターTの「Toss of a Dice」という現代バレエの舞台彫刻を作って話題になっている。フランスのパリ・オペラ座では、5月12日から15日まで、東京では6月28/29日に新宿文化センターで公演された。舞台の上につるされた新宮氏のオブジェは、刀のような形の鋭利なスチールが組み合わさってキラキラと輝き、風の中の羽のように動く。

新宮晋氏は2000年から「ウィンドキャラバン」というプロジェクトで、世界中を廻ったことで有名になった。21点の風で動く彫刻をもって、世界の子供たちに見せよう、というものだった。このプロジェクトに、ネザーランド・ダンス・シアターの振付師イリ・キリアンや建築家のレンゾ・ピアノ、安藤忠雄、デザイナーの三宅一生が賛同し、協力を惜しまなかったというから、素晴らしい交友録に感嘆する。新宮氏のムーブメントオブジェは銀座のHERMESのレンゾ・ピアノ設計のガラスブロックのビルのファサードにも付いている。

芸術のインスピレーションは日々風のように変化し、世の中を揺らしながら広がってゆくようである。今、この世界に生きるものとして、文化のコラボレーションの波動をリアルタイムで体感したい。(西岡珠実執筆)
CONVERSATION公式サイト http://www.conversation.co.jp/schedule/ndt/
 
家電製品・IT情報

ちょっと変わったMP3プレーヤー

日本の街を歩いていると、どこもかしこもi-podだらけだ。しかもほとんどが白い本体に白いイヤホーンである。音楽を聴くのに、i-pod以外の選択肢がないわけでもあるまい。――そこで今日は、ちょっと変わったMP3プレーヤーをご紹介しよう。流行に乗ってばかりいないで、個性的なプレーヤーを楽しんではいかがだろうか。

ハローキティMP3
来週の土曜日(7月7日)、女性たちが飛びつきそうなハローキティのMP3がサンリオショップやオンラインショップで発売される。約26gの軽量なので、首から下げて音楽を聴けるし、内蔵マイクでレコーディングを楽しむこともできる。256MBフラッシュメモリを内蔵し、WMA/MP3再生に対応しており、最大60曲を収録可能である。中学生や高校生ばかりでなく、OLにも人気が出ること間違いなしだ。そのうち、通勤電車がキティちゃん一色になるかもしれない。(西岡珠実執筆)

クリップ型MP3
親指ぐらいの大きさで、シャツの胸ポケット、ネクタイ、かばんの肩紐などにはさんで使える。厚みがわずか2.3cmなので、ポケットに入れても邪魔にならない。操作ボタンは三つだけである(再生/停止、曲送り/音量大、曲戻し/音量小)。メモリ容量は128MBで、重さは20g、連続再生時間は最長5時間である。

サングラス型MP3
「THUMP」は、スポーツをやりながら音楽を楽しむのに適したプレーヤーである。サングラスとMP3が合体していて携帯にたいへん便利なもので、野球選手のイチローやゴルフプレーヤーの宮里藍が愛用するサングラスのメーカーが開発した商品だ。メモリは256MBと512MBがあり、イヤホーンの位置は微調整可能である。音楽ダウンロード時に、充電も同時に行うことができる。残念なのは、価格が少々高いことである(46200円)。

MP3プレーヤー比較deショッピング公式サイト http://www.mp3players.jp/

 
観光スポット・グルメ

不思議なスイカ

夏が来た!暑い季節にお客様をもてなすのには、スイカが一番だ。この夏、スイカの話題が巷に溢れ、暑い日々に爽やかな涼風を添えている。

●四角いスイカ
香川県善通寺市の「JA香川県仲多度営農経済センター」では、先週の木曜日(6月22日)、四角いスイカの全国への出荷を開始した。このスイカは一辺約19cmで、価格は一個13000円である。味は「キュウリが少し甘くなった感じ」で、食用には向かないが、果物売り場や会社の受付のディスプレー用として人気を呼んでいる。

●巨大スイカ
大阪梅田の阪神百貨店に、6月24日、重さ80kgの巨大スイカがお目見えした。これはアメリカ産の品種を鳥取県北栄町で栽培したもので、大きさが普通のスイカの10倍もある。140cmの「胴回り」を抱きかかえようとする子供もたくさんいた。同店が、「どうしてもとおっしゃる方には、12000円でお分けします」と言ったところ、「漫画家・西原理恵子さんの大ファン」という男性が早速購入し、「お子さんとスイカパーティーでも」と西原さんに贈った。送料が何と10万円!驚いたのは西原さん。早速お母さん仲間にメールを送り、子どもたちを招いたが「1秒で飽きられちゃった」。他に食べてくれる人を探しながら「80キロの指輪だったらなぁ」・・・

●三角スイカ
北海道の篤農家が苦労して栽培し、一昨年は8個、去年は5個収穫することができた三角スイカ(別名ピラミッドスイカ)が、TBSテレビで紹介されて、大きな反響を巻き起こしている。今年は何と「三角人面スイカ」も登場した。現在特許申請中なので、「人面スイカ」の姿はしばらくの間ネット上で公開することができず、直販店でのみ見ることができる。たくさんの人々が、一日も早くそのご尊顔を拝したいと楽しみにしている。

スイカな生活公式サイト http://www.geocities.jp/sin_org/suika/

 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

日本一遅い列車

ノロッコ号は最高時速が30km,スケートの清水宏保選手と競争すると負けてしまうスピードである。実はノロッコ号はこの低速がキャッチフレーズで,日本一遅い列車として人気を集め,夏には「釧路湿原ノロッコ号」として釧路−塘路間を,冬には「オホーツク流氷ノロッコ号」として北海道根網本線を走っている。

日本一北にある海水浴場

日本最北の海水浴場は,稚内市の「坂の下海水浴場」である。利尻礼文サロベツ国立公園内にあり,海の家や管理棟・更衣室・シャワー・トイレなども完備し,シーズンには2000人近い人々が利用するそうだ。

日本一広い湖

滋賀県の琵琶湖(びわこ)は、滋賀県にある湖。日本で最大の面積を誇る。

日本一深い湖

秋田県仙北市にある田沢湖(たざわこ)は、日本でもっとも深い湖である。

 

 

【お知らせ】日中交流の新しい広場誕生!国際交流を担う独立行政法人国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の中に4月1日発足した「日中交流センター」の公式サイトが7月1日から公開されます。「日中交流センター」は、長い歴史の中で育まれた日本と中国の絆を深めてゆくために、交流の機会や場を作ることを目的とした機関です。

→日中文化交流の新たな使者、中国の有名な文化芸術家の朱仁民さんの関連記事をお送りします。日中文化交流の架け橋の貴メルマガには、きっと価値のある記事だと信じています。ご発展が盛んであることを祈ります! 【中国 zkf918

→メルマガ先週号の「ワールドカップ関連グッズ」の記事を読んで、とってもかわいいと思いますよ。【台湾 馨晴

→偶然、「東京流行通訊」の公式サイトを発見しまして、お伺いしますが、文章の内容をもっと良く理解して学ぶため、どうすれば中文と日文の対応する文章を探し出せますでしょうか。【中国 ZZ

配信サイト
ALAYA
芸能・ドラマ・音楽

J-Popに見られる現代音楽の潮流

「箱庭の室内楽」(ハコニワノシツナイガク)という風変わりな名前の若い6人組のポップミュージックグループがある。2001年に法政大学の音楽サークルの中で誕生した「bolbots」がメンバー編成変更を経てバンド名を「箱庭の室内楽」に変えた。新しいアルバム名も「箱庭の室内楽」(9曲入り2310円)で、オリジナル曲のほとんどはギターとヴォーカル担当の橋田和馬氏が作詞作曲をしている。J-popには珍しく歌詞に英語が全くといえるほど入っていない。思索的な日本語は、繊細な感性を映して心地よく耳に響いてくる。本人たちが、「変拍子・転調を多用した、実験的な音楽」と称しているだけあって単純なビートではないが、技巧的に作ったものでなく必然性をもったメロディーラインは美しい。ピアニカが意外にも魅力的な電子音を利かせているのが新しいと思う。水の反映のように心地よく、クリアな感覚。これはまさしくヘテロフォニーの音楽である。

梅雨空の窓辺で、昼下がり、外を眺めながら濃い目の紅茶を片手に聴くとぴったり。若い人のフレッシュな才能にエールを送りながら、是非聴いて欲しい一枚。(西岡珠実執筆)

(写真提供 箱庭の室内楽)

「箱庭の室内楽」公式サイト http://uncoc.com/hako/
 「KIMICA Records」公式サイト 
http://www.kimica.com/

 
世相・若者の生き方

オジサンたちは元気いっぱい

●ネットの主力パワー
インターネットなんて、若者がやることだろう。そんな風に考えたら大間違いである。日本最大のインターネット掲示板「2ちゃんねる」は、3年前には30歳以下のユーザーが65%を占めていたが、現在はその地位を30歳以上の中高年男性が奪っている。特に、40代から50代のユーザーが三年前に比べて数倍に増加した。これは日本広告協会Web広告研究会の調査結果によるものである。また、ブログを行う中高年の男性もたいへん多く、35歳以上が53%を占めている。どうやら、オジサンたちは次第にネットの中心パワーになりつつあるようである。

●音楽バンドの主力パワー
若い頃に音楽グループに参加した経験があり、今再び楽器で「第二の青春」を謳歌している中年男性も激増している。父の日に千葉そごうで「スーパー親父バンドフェスティバル」が行われたが、このイベントには何と300もの申し込みがあって、主催者を驚かせたのだそうだ。大阪の心斎橋でも同じようなイベントがあったが、参加した男性の平均年齢は49歳だった。オジサンたちは、老いてますます意気盛んである。

●シールの主力パワー
携帯電話にいろいろなシールを貼る中年男性が増えている。中高年に人気なのは「蒔絵」と呼ばれるシールで、銀粉プリントを使用しており、携帯電話以外にも自動車、バイク、ゴルフクラブなどに貼ることができる。蒔絵は日本の伝統工芸だが、3年前にこの蒔絵風のシールを発売したところ、歌舞伎座の売店で評判になり、その後流行が広がって現在は様々な種類が毎月3万枚以上売れている。種類は100種あまりあり、十二支シリーズや日本のサッカーチームのマーク、金色の龍や虎などの図柄が、オジサンたちを夢中にさせている。(中嶌重富提供)

オヤジオシャレ化計画公式サイト http://www.cecile.co.jp/sc/valentine/
 
編集後記

六月に入って梅雨が始まってから、何となくだらだらと日を過ごしてしまっている。だが、人々の心の中では、すでに夏の足音がかすかに聞こえている。あと半月もすれば、晴れわたった明るい空がどこまでも広がるようになり、憂鬱な雨の季節も終わりを告げるだろう。

七月の声を聞くと、富士山は山開きの祭りを迎える。日本各地の山小屋も営業を始め、登山客が休息のために訪れるのを待つことになる。全国の海も山も川も、月初めには一斉に開放される。このような風習は、他ではあまり見られない。日本人が自然を大切にすると共に、物事の秩序についてきちんとしていることの表れだろう。

七夕祭りの夜は、ロマンチックな雰囲気が風鈴の音と共に窓辺に漂う。遥かに天の川を見上げながら、老いも若きも願い事を色鮮やかな小さな紙に書き付けて笹にかけ、庭や門口に飾って、夢の成就や日々の平安と健康を祈る。

誰もいない校庭は、夏休みの学校の象徴的風景である。冒険好きの少年たちは森林に分け入り、カブトムシとの出会いを楽しみにしたり、昆虫採集に夢中になったりする。夏の間だけ浜辺に開店する海の家は、色鮮やかな水着と浮き輪を携えた海水浴客を迎える。山盛りに盛られた削り氷に赤(いちご味)や緑(メロン味)のシロップをかけたかき氷も、人気を集める。

夏の日の明るく輝く太陽と共に、日本の優雅な風習もその美しい姿を見せる。お世話になった人々に送る書中見舞いのために、郵便局は夏の風物を描いた絵葉書を一斉に売り出す。ネットの普及した今日では、若い人を中心に電子メールを交わすのが主流となっているが、形式は変わっても便りを出す人々の気持ちは、時代の変遷によって変わることはない。