2006年6月14日第22号(通巻第38号) 毎週水曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
ファッション・イベント家電製品・IT情報観光スポット・グルメ車・ドライブ・F1先端技術・出版・雑学芸能・ドラマ・音楽ゲーム・キャラクター世相・若者の生き方
ファッション・イベント

梅雨の季節に流行るのは

●かごバッグ
梅雨入り間近かの街に、初夏のファッションが溢れ出した。夏を予感させる装いによく似合うかごバッグだ。ルピス、ココ、籐などの自然素材を編んでできている。今年の特徴はチャームと呼ばれるビーズやクリスタルのジャラジャラした飾りをつけること。ロハスブームを意識して、軽くて可愛いバッグを持って街を歩けば、すっきりしないお天気でも、少しは気分が明るくなりそうだ。

●クロックスソラマメの形を思わせるようなサンダル「crocs」。見た目はちょっと子供っぽいが、「靴のよしあしは足だけが知っている」。クロックスは、雨の日には最適の靴である。まず心地よい柔らかさと、圧倒的な軽さ(Sサイズで一足約280g)。第二に、通気性がよく、防臭滅菌加工。さらに、滑らず安全で、ゴミや小石をソールに挟み込まない。最新の人体工学技術を用いて開発されたcrocsを履けば、梅雨の日々も軽快に楽しく過ごせるだろう。

●ワンブレラ
雨の日の散歩は、犬だってびしょぬれになって楽しくないだろう。だからと言って、外に出ないのもちょっと悲しい。犬用傘のワンブレラは、機能も実用的だし見た目も可愛い。この傘があれば、あなたの愛犬も雨の中を喜んで出かけ、自然の与えたこの特別の季節のムードを満喫することだろう。 Nyanya 提供)

そろそろ始まる?〜梅雨に役立つサイト集
 http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0603/rain.htm
 
家電製品・IT情報

青空を飛翔する夢

「週刊・東京流行通訊」の本年第5号で、100本の電池を使って空を飛ぶ実験のことをご紹介したが、この件で最近新たな進展があった。5月21日、東京工業大学とPanasonicの共同グループが、静岡県の富士川で160本の電池を使って離陸と滑走の実験を行い、大成功を収めたのだ。「飛行」の定義では、人力以外の動力を使用し、離陸前の滑走もその動力の「自力」でなければならない。今回の実験では、この目標を達成した。残念だったのは、最後に強風に見舞われ、機体が着陸する時に前部を破損してしまったことだ。そのため、電池100本による挑戦は次回に回すことになった。

同じような発想をする人はいるもので、 5月26日には、宮崎駿のアニメ「風の谷のナウシカ」に登場した乗り物メーヴェを原型とした飛行装置の有人飛行実験が、東京青梅市の明星大学のグラウンドで行われた。この飛行装置の発明製造者は、電子メールソフトのポストペットを開発した八谷和彦氏である。今回の実験は、非常に長いゴムを飛行装置の先端につけて、その弾力によって飛び立とうというものである。木製の機体の重さは約66kgだが、10メートルの長さの内翼と外翼は機体を数十メートル滑走させた後、最後には3メートルあまりの高さを維持して安定飛行を行うことができた。八谷氏は自ら飛行装置の上にうつぶせに乗って操縦し、それについて「アーティストの特権だ」と述べた。

空の日ネット http://www.soranohi.net/

 
車・ドライブ・F1

新法規と駐車難

6月1日から、日本の街角には、緑のベストを着たたくさんの「駐車監視員」が突如として現れた。彼らはデジタルカメラや違反ステッカー印刷機を持って巡回する。改正された「道路交通法」が正式に施行され、以前は警察官が行なっていたこの業務が、一般の民間機関に委託されるようになったのだ。

以前は 婦人警官などが車で巡視して、不法駐車を見つけたらまず路上にチョークでマークし、一定時間が過ぎても元の場所に停車してあった場合は、「違法駐車」のステッカーを貼っていたが、現在ではそのような光景は見られなくなった。

新しい「道路交通法」の規定では、「駐車監視員」は違法駐車の車両を見つけたら直ちにデジタルカメラで撮影し、ステッカーを貼る。この作業はわずか3分しかかからない。ということは、自動販売機に飲み物を買いに行ったり、ちょっと車を止めて友達を駅のホームまで送っていったりしただけで罰金を徴収されることもあるわけだ。

「監視員」は通常二人一組で行動し、ステッカーを貼るだけで、その場で罰金の徴収はできない。彼らは公務員に属するので、「守秘義務」を有し、運転者から金品を受け取ると「収賄罪」で起訴される。

改正「道路交通法」は、交通事故を減少させる効果は大きいが、一方で問題がないわけではない。渋谷、新宿、銀座などの繁華街の駐車場は元々いっぱいでなかなか入れなかったが、現在はますます空きを探すのが難しくなった。今後日本人の外出は、車より電車の方が便利ということになるかもしれない。
 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

日本初純金サッカーボール

  今月9日からのサッカーW杯を記念して、百貨店の高島屋が純金製サッカーボールを販売中。税込み価格は西暦にちな2006万円。 大きさは公式球と同じ直径約22センチ。ボールの中は空洞で、重さ3キロの純金を厚さ1ミリに延ばし、はりあわせたもの。

ルービックキューブスピード日本一

ルービックキューブ(6面立体パズル)の全国大会(日本ルービックキューブ協会主催)が昨年9月3日、東京・丸の内のオフィスビルで開かれ、6面をそろえるスピードを競う「スピードキュービング」で、東京都内の林祐樹(18)が平均タイム15秒87で優勝した。

公演数日本一の劇団

「劇団あんみつ姫」は、福岡県福岡市中央区の「天神親富孝通り劇場」にて、1997年4月より2005年11月までに毎月81回公演×100ヶ月で8,100ステージを上演。1984年からの通算公演回数は2万回を超える。

コンサート数日本一

歌手のさだまさしが昨年9月6日、前人未到の3333回目のコンサートを東京・日本武道館で開いた。ソロになって初のコンサートを1976年10月19日、長崎NBCビデオホールで開いてから、ほぼ29年がかりの快挙。日本人音楽家のホールコンサートしては最高回数。

 

 

【お知らせ】国際交流基金日中交流センターが事業シンボルマークを公募しています!10日間の訪日旅行の懸賞つきです。応募資格は中国国内に居住し中国国籍を有する方。年齢や職業は問いません。アマチュア、学生の応募も可能です。賞品として2006年度内(〜 2007年3月)に、10日間の訪日旅行が提供されます。

→いつもすばらしい東京流行通訊ありがとうございます。内容、文章、レイアウト。すべて洗練されていて、感動しております(インターネットの醍醐味です)。【名古屋 楜沢康志

→人間のかたちにそっくりロボットが日本では雨後のタケノコのように進化・発展していますね。その開発スピードの速さに本当に感心しました!(メルマガの「美女ロボットの誕生」を読んで)【オストラリア  Sue HE

→ 参加者が互いに日中友人を 紹介 しあい、 友人 関係 を広げるコミュニティ型の Webサイトmayou「マユー」を 開通 致しました。 mayouで 楽しい ネットライフを! 【上海  stone

→ 「週刊・東京流行通訊」を送っていただき、ありがとうございます。よくできています。これからも宜しくお願いします。【東京  于前

配信サイト
ALAYA
芸能・ドラマ・音楽

中村俊輔・四年越しの思い

2006年ワールドカップサッカー日本代表最強の武器は、中村俊輔の左足から放たれるFKだ。ボールは美しい弧を描いて、相手のDFの人垣を越えてゴールに入る。実は中村のサッカー人生も、この弧のように紆余曲折を経ている。

子供の頃から「天才」と言われた中村だが、これまでに何度も壁にぶち当たってきた。早くからそのテクニックが注目されてJリーグ横浜のジュニアユースに入ったが、身長が伸びなかったためチームに残ることができなかった。19歳の時にはアピールする機会もないままに、当時人気の小野伸二との対比で代表選手に落選した。2002年には、誰もが認める、チームに不可欠な選手に成長していたが、監督との相性が悪く、最終的に代表選手には選ばれず、日本中をがっかりさせた。そのとき、 100 人あまりの報道陣に囲まれて、中村は誓った。「ワールドカップを経験した人よりも強くなっていたい。出なくてよかったと言えるように、次の4年間は努力したい。」

5月15日は、彼にとって特別な日になった。中村は、ついに23名の代表選手の一人に選ばれたのだ。「イタリアからスコットランドまで、すべての努力は無駄ではなかった!」天性の素質に加えて、一人の選手として彼のテクニックは日を追って成熟している。それによって彼は自信をつけ、ついに機が熟したのだ。

4年間待ったチャンスが、とうとう巡ってきた。背番号10をつけた中村は、「初めてのワールドカップ参加で、日本チームの中で特別な存在になるようがんばる。」と心に誓う。これが27歳の中村の覚悟であり、彼に期待するすべてのファンに対する暗黙の約束なのだ。
中村俊輔公式サイト http://shunsuke.com
 
世相・若者の生き方

成分解析ブーム

単語を入力すると、例えば「人生の 82%は憎らしさでできています」「株式の57%は人の世の無常でできています」などの「成分」を解析してくれる。ネット上にあるこんな珍しい無料ソフトが、今ブームになっており、日本のブログの人気の話題ランクでも上位に名を連ねている。

このソフトを開発したClockでは、その反響の大きさに喜びを抑えきれない。「入力した文字列を特殊な計算式で数値化して、成分と比率を決定します。恐ろしいほど正確なんだそうです。私は、みなさんが楽しんでくださればそれでいいと思っています。」

この「成分解析」ソフトの Web版は、mixiなどのSNSを通じて情報が次々に伝わり、現在毎日30万もの人がダウンロードしている。また、このソフトをまねた「戦国武将解析」「萌えフィギュア解析」などのソフトも相次いで作られ、人々を驚かせている。

ところで、「東京流行通訊」を入力してみたらどうなるだろうか?結果は、「東京流行通訊の 76%は電力でできています(確かにメールマガジンは電力が必要だ)。8%は赤い何かでできています(画面は確かに赤が多い)。3%はお菓子でできています(徹夜で編集するときのおやつだろうか)。2%は成功の鍵でできています(なんとまるで宣伝文句だ)。1%は理論でできています(たった1%しかないから読みやすいのかな)。」となった。

ネット上のこんなに単純でありながら人の気持ちを和ませる「遊び心」の産物が、往々にして大きな話題になるものだ。ここに何か有用なビジネスチャンスが隠れていないだろうか?(本文は雑誌「 R25」の関連する文章をリライトしたものである)
成分解析公式サイト http://seibun.nosv.org
 
編集後記

あたりはしんと静まりかえっている。漆黒の暗闇の中で目を開く。時計を見るまでもなく、明け方の3時30分だとわかっている。

意識の深層にある記憶がゆっくりと浮かび上がってくる。朝刊のインクのかすかな香りが漂ってきたように感じた。

二年間。新聞配達を二年間続けた。毎日3時30分きっかりに起床し、トラックが運んでくる新聞を整理し、自転車に乗って夜が明ける前に家々に配りに行く。

その頃から、明け方に目が覚める習慣がついた。

写真という孤高の芸術を選ぶということは、高い学費や高価な器材、研鑽の孤独と修練の疲労を受け入れるということを意味していた。一人の異郷にさすらう留学生にとって、現実はまるで安っぽい SF映画のように思いとはかけ離れたものだった。しかし、「新聞奨学生」の募集広告を見てから、理想は発芽するための土壌を得た。人生の中で、今までとは違う新しい挿話がその序章の幕を開けたのだ。

暴風雨で全身がずぶぬれになったとしても、新聞には一滴の水もつけてはならない。突然の大雪にタイヤが一歩も進めなくなったときは、自転車をかついで一歩一歩雪の中をよろけながら歩いた。地震のためにエレベーターが停止したときは、十数階のビルの階段を駆け上がって配った。……そんなこんなの二年間だった。

それからもう十五年近くになるが、今でもそのときのことをはっきり覚えている。あの新聞配達の日々が今でもとても懐かしいというのが、偽らざる気持ちである。あの生活のおかげで、衣食住などの生活の基本的保証が得られただけでなく、撮影スタジオや暗室で充実した時間を過ごすことができた。また、毎日無我夢中で走り回っているうちに、ひ弱だった体も鍛えられた。だが最も重要なことは、この二年間で一人の若者が強靭な気力と不屈の意志を身につけることができたことだった。

先日、たまたま五木寛之のエッセイ集「風に吹かれて」を読んで、あの高名な作家も以前新聞配達をして苦労した時期があったことを知った。実に、新聞配達というものは常人にとって高らかに歌い上げることの難しい人生の難曲だ。だが、一旦その青春の門をくぐりぬければ、そこには新しい未来を指し示す光がさしているのである。