2006年6月7日第21号(通巻第37号) 毎週水曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

ニキ・ド・サンファル回顧展 

ニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle)というアーティストはパリのポンピドーセンターの前のど派手なインスタレーションで有名だ。

本名はCatherine Marie-Agnes Fal de Saint Phalleという由緒正しそうなお名前。女優をしていて、美術関連の教育は受けていなかったそうだ。25歳の頃、マドリッドを旅行してガウディの建築「理想宮殿」に出会い、神の啓示のごとく自分の製作の未来を予感し突如1957年に絵を描き始め、自分の彫刻公園の設計を決心するというから天才は違う。絵といっても、絵の具の袋を埋め込んだ石膏レリーフを本物のライフルで撃ち、絵の具を飛び散らせて仕上げるというシュールな手法の「射撃絵画」。しかし見ているとパワフルで、しかも一貫したスタイルを持ち、絵画でも彫刻でもオブジェでも、一目見れば彼女の作品とわかるアイデンティティを確立していた。2002年に亡くなって以降日本初の回顧展が2006年5月11日(木) から22日(月) まで東京八重洲の大丸ミュージアムで開かれた。20世紀の現代アートの旗手はすでにスタンダードとなっている。

栃木の那須高原にはニキ美術館があり、いつでもこの芸術家の世界に浸ることができる。西岡珠実執筆)
ニキ美術館 http://www.niki-museum.jp/
 
家電製品・IT情報

ワールドカップ関連の電気製品

ワールドカップノート PC東芝のdynabook TX/870LSFIFAは、2006年ワールドカップに当たって特別にデザインされたパソコンで、限定600台が販売される。パソコンの天面は、優勝国に与えられるワールドカップトロフィーを模した金色で、中央に描かれたトロフィーの左右に歴代のワールドカップの大会名と優勝国が刻まれている。トロフィーの下には専用プレートを入れる場所が用意されており、今年の優勝国が決定した後で、優勝国名とオーナーネームを刻印したシリアルナンバー入りオリジナルプレートが送られてくる。また、世界のスター選手などの18種のオリジナル壁紙と、歴代の公式ボールやマスコットを使ったスクリーンセーバー5種も入っている。マウスポインタやアイコンなども、すべてオリジナルである。

サッカーボール型CDプレーヤーCDプレーヤーもサッカーボールの形になった!これを見たら、誰もが欲しくなるだろう。この斬新な「BEARMAXサッカーボール型CDプレーヤー」は、ボールが二つの半球に分かれる構造で、AM/FMチューナとアンプが内蔵され、二つの小さな半球型スピーカがついている。本体にフロントカバーを取り付けると美しいサッカーボールの形になる。この製品は4年あまり前に発売され、国際大会や国内大会があるたびに大いに販売量を伸ばしている。

サッカーボール型エアバルーンスピーカオリジナリティ溢れる商品のオンラインストアとして有名な「上海問屋」では、空気でふくらませて使うユニークなスピーカを4種発売しているが、その中でサッカーボール型のものが最も人気がある。このスピーカは「エアバルーン構造」を採用しているため、360度全方向の空気に反響させることができる。使わないときは空気を抜けば場所を取らない。また、L/R の2チャネル構成で、セパレート型アンプを備えており、パソコンにつなげばなかなかおしゃれである。

 
観光スポット・グルメ

梅雨を吹き飛ばす楽しいイベント「横浜フランス月間2006」

九州南部はすでに梅雨入り。うっとうしい季節の到来だ。そんな中、「横浜フランス月間」が今年も始まる。これは、「6月の1ヶ月間をフランスの文化や物で溢れた街にしよう!」という官・民一体となって街を盛り上げる新しい試みとして、2005年にスタート。2年目を迎える今年は会期も7月中半まで拡大し、参加企画数も大幅に増加した。テーマは「飲む 食べる」「見る 聞く 学ぶ」「買う 旅する」。

「飲む 食べる」では、市内のフランス料理店等が大同団結し、「マイビーフシチュー」として、フランスの家庭料理であるビーフシチューを競い合う。また、「マイフレンチフルコース」として、アペリティフ、オードブル、魚料理、肉料理など、週代わりで各メニューにスポットを当て、フランス料理を楽しむ。

「見る 聞く 学ぶ」では、フルートアンサンブル、フランス料理講習、シャンソン・ライヴ、フランス語初級者向け無料レッスン、ピアノコンサート、写真展、現代美術インスタレーション、フレンチクラフトのカルトナージュの体験講習など楽しい企画がたくさんある。

グルメとカルチャーとショッピング、横浜に遊びに行ってみよう。 (嶋田千里提供・ Nyanya執筆)

「横浜フランス月間 2006」公式サイト http://www.welcome.city.yokohama.jp/france/index.html

 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

最大の交通祈願カエル像

長野県千曲市の信濃陸送株式会社は、昨年8月、本社敷地内に、「交通安全」、「家内安全」、「商売繁盛」を祈願した大蛙を設置した。この大蛙は、中国福建省の約55トンの天然御影石から削りだされ、大きさは、長さ4.3×巾2.1×高さ2.45メートル。

一日のヘアーカット数日本一

埼玉県幸手市中でアビン美容室を経営している松沼義雄 (1958年生まれ) は、3月21日、午前7時30分から午後9時までの13時間30分で、老若男女112人のヘアーカットを行なった。ヘアーカットした髪の重さは2.1キログラム。客は新聞やポスターなどで集め、カット料金は 幸手市 社会福祉協議会へ全額寄附した。

日本一の芋煮会

東北地方の名物料理「芋煮」を直径6メートルの大鍋で作り、3万食を振る舞う「日本一の芋煮会フェスティバル」が昨年9月4日、 山形市 の馬見ケ崎河川敷で開かれた。巨大鍋には約6トンの湯を張り、中にサトイモ3トンやこんにゃく3500枚、牛肉1.2トンなどを入れ、しょうゆで味付け。完成した芋煮は2台のショベルカーで小分けされ、300円以上の協賛金を払った人々に配られた。

【お知らせ】国際交流基金日中交流センターが事業シンボルマークを公募しています!10日間の訪日旅行の懸賞つきです。応募資格は中国国内に居住し中国国籍を有する方。年齢や職業は問いません。アマチュア、学生の応募も可能です。賞品として2006年度内(〜 2007年3月)に、10日間の訪日旅行が提供されます。

→「東京流行通訊」は日本人なのに知らない情報ばかりで、とてもおもしろく読みました。情報源としてとても役立っています。ねんドルの岡田ひとみさんの臨時増刊号もまたおもしろかったです!インタビューを読んでいると、かなりユニークな方だったみたいですね。【日本  J-Life 編集部 村上充

→一人ではつまらないから、一緒に日本語を勉強しましょう。5月27日から28日まで、私たちは上海と天津で日本語友達作りパーティを開催しました。【中国  EachOne 外語交友中心

→自由な世界は、二人で一緒に作り出すものだ。これはある日本のドラマの台詞です。私はこの言葉に深く感動しました。誰もが幸せであることを願っています。このメルマガに出会ったのも、一つの幸せです。【台湾  気泡

→「東京流行通訊」を、楽しく拝見させて頂いております。貴誌では、メルマガの広告を掲載する事は可能でしょうか?【日本  伊藤晋治
配信サイト
ALAYA
先端技術・出版・雑学

「ミニ地球」の住み心地

面積50平方メートルで、トイレ、浴室、テーブル、ベッド、パソコン、電話、テレビ……というのは、一般のアパートと大して変わらない。

だが、入り口はかなり分厚いドアで外気と遮断されている。この部屋は、小松原修さんと篠原正典さんの実験室である。酸素と水と食料は外部から供給されることがなく、完全に密封された空間内で自分たちの力だけで4ヶ月生活するのが実験の目標である。2001年10月、応募者51人の中から厳選された2人は、健康診断と心理テストを行なった後、去年からこの「ミニ地球」の住人になった。

正式名称「閉鎖型生態系実験施設」で、通称「ミニ地球」と呼ばれるこの部屋は、青森県の財団法人環境科学技術研究所に設置されている。この研究所では、放射性物質が生物によってどのように吸収され、排出され、再蓄積されるのかを専門に研究しているが、この実験からは、どのようにしたら宇宙空間で長期生存できるかについてのヒントも得られるのだそうだ。

ミニ地球の居住区はかなり狭いが、植物栽培区、動物飼育区、海洋を模した大型水槽のある水圏実験施設、二酸化炭素を酸素に転化する物質循環処理施設などを備え、全面積は6000平方メートルである。

生活に必要な食べ物はすべて自分で栽培する。とうもろこし、大豆、さつまいもなど30種を育てるが、肉はなく、火も使用しない。飼育しているヤギはミルクを提供する。二人の排泄物と食べられない食品は施設内で分解して植物の肥料にし、繊維は紙に再生してトイレで使用する。水槽の魚は実験用だが、運がよければ海鮮にありつけることもあるかもしれない。酒とタバコは環境に影響する可能性があるので、厳禁である。だが、テレビ、電話、パソコン、Eメールは自由に使える。家族や友人と面会することもできるが、ガラスを隔ててマイクで対話しなければならない。

この実験は、2009年4月まで続く。
(C)2006 Institute for Environmental Sciences
財団法人環境科学技術研究所  http://www.ies.or.jp/
 
世相・若者の生き方

イタリアワインの第一人者によるワインセミナー開催中

西麻布のワインバー「ヴィーノ デッラ パーチェ」の支配人兼ソムリエの内藤和雄氏によるイタリアワインのセミナーが都内某所でシリーズで開かれている。第一回はピエモンテ地方、第二回はトスカナ地方を特集していた。ワインの魅力はなんといっても、色と香りのデリカシーに尽きるのだと実感した。

日本では、高度成長時代のライフスタイルのターニングポイントを契機に起こった第1次ワインブーム(1972年頃〜)に始まり、低価格ワインや輸入ワインブーム、ボージョレ・ヌーボーブームを経て、本格的なワインへの関心と情報の拡大による第5次ワインブーム(1994年〜)の後、ワインを巡る動きはますます多様化している。1996年の社団法人日本ソムリエ協会によるワインエキスパート呼称資格認定試験の導入は、レストランでワインをサービスするソムリエ資格、ワインの輸入・販売にかかわるワインアドバイザー資格とは別に、一般のワイン好きの消費者が受けられる呼称資格試験として好事家のワイン熱を煽る結果となったようだ。ワインにうるさいオジサンが増え、最近は若い女性がグラスを片手にウンチクを傾ける図も珍しくなくなった。健康ブームとリンクして、ポリフェノール入りのワインへの傾倒は当分続きそうである。

以前はワインといえばフランスだったが、だんだんイタリア、スペイン、カリフォルニア、チリ、アルゼンチン、オーストラリアなど、様々な国のワインが紹介されて選択肢が大きく広がっている。また、週刊モーニング連載のコミック「神の雫」で、大衆化が進んだ。レストランやワインバーでワインを語る人口が増え、ワインセミナーも日常化している。

アジア、特に中国では最近の経済成長に伴う富裕層の成長を受け、ワイン需要が急激に伸びているそうだ。日本に続いて中国が、あるいはアジアの国々がワインの有力な消費国となり、ワイン市場のグローバリゼーションが広がっていくかどうか楽しみである。 (グローバルファンタジスト執筆)
日本ソムリエ協会 http://www.sommelier.jp/index.html
 
編集後記

柔らかな新芽の緑が、日一日とその色を深くする六月。日本にしとしとと雨の降る季節がやってくる。

気温と湿度がやや高めになって、はっきりとした、あるいは何となくといった程度の体の不調が、日常生活の表面に現れ始める。だが、ちょっと気をつけてみれば、「梅雨」がもたらすものが憂鬱と煩わしさだけではないことが発見できる。

「梅雨」という名前は、もともと梅の実が成る時期に降る喜ばしい雨ということから来ているのだそうだ。この季節に収穫した梅は青く渋くて食べられないが、家々で作る「自家製梅酒」のためにすばらしい材料を提供する。テレビコマーシャルの「うめ〜しゅ!」の台詞も、趣があって耳に心地よい。

静かな山間の渓流では、アユ釣りを楽しむ人々の姿が眺められる。アユは日本人が大好きな川魚で、六月に釣れたものは特に香りがよいため、たいへん珍重されている。その香り高さのために、アユのことを「香魚」ともいう。山の中の旅館に滞在すれば、とれたてのアユの塩焼きを楽しむことができる。

いつの頃からか、「六月の花嫁は幸せになれる」という西洋の言い伝えが日本にも伝わり、「六月の花嫁」に憧れる女性も多い。あでやかな和服や、美しく柔らかなウエディングドレス。婚礼の席を飾る色とりどりの花や祝いの鐘の中を羽ばたく鳩の群れ……たとえ行きずりの人であっても、誰もがその幸福な気分のおすそ分けに預かって雨の日の憂鬱を忘れる。

六月は、祝日もなく、雨が降ってばかりの季節だが、この美しい島国には独特の行事や風情がある。さあ、折り畳み傘を携えて、街に出て、あるいは山や川に出かけて、何かを探し、何かを発見しようではないか。