2006年5月24日第19号(通巻第35号) 毎週水曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

街角ファッショントレンド

初夏の季節には、白とブルーが爽やかだ。マリンルックが、今シーズン再登場している。例えば素足にブルーのパンプスを履いて、パリジェンヌを気取ってみてはいかがだろうか?マリンルックと言えば白とブルーのストライプやトリコロールを連想するが、今年流行のマリンはさらにゴージャスな工夫を凝らしている。シルエットはあくまで柔らかく優雅で、質感も軽くソフィスティケートされた印象である。ゴールドや黒と組み合わせてゴージャスで華麗に着こなすのが今年流だ。さあ、大人のマリンを試してみよう。

夏の海辺にはサンダルが欠かせないが、今年はストラップのない新感覚の「ヌードサンダル」が登場している。ヌードサンダルは、水をベースにした特殊な構造で足にぴったり張り付き、走っても脱げることがない。また脱いだ後、接着物が足に残るようなこともない。まるで「履き物のオープンカー」といった履き心地である。その接着機能は一年間持続し、洗っても効力はなくならないそうだ。

さてほっそりした足元は、どうやって美しく輝かせようか?ペディキュアを塗るのもいいけれど、新登場のトウ・リング(toe ring)も大人気だ。赤い花、蝶、数字、国旗など、様々なデザインがあなたの美しい足に様々な表情を与えてくれるだろう。トウ・リングはもともとハリウッドのスターやセレブたちの愛用品だったものだ。今年は特に恋人用のペアリングも登場し、初夏の華やかな季節にロマンチックなムードを添えている。 (鈴木聡美 ・嶋田千里提供)
STYLE INDEX 公式サイト http://www.style-index.co.jp/
 
家電製品・IT情報

マインスイーパー自動処理マシーン

Windowsに付録としてついているゲームの「マインスイーパー」で遊んだことのない人は手を挙げて!
数年前、マイクロソフトWindowsが快進撃を始めた頃は、誰もがこのゲームをやっていたものだ。だが今ではオンラインゲームがやりきれないほどたくさんあって、マインスイーパーには誰も見向きもしなくなった。それに、地雷を一つ一つ探していく作業も何だか面倒だ。
そこに「私があなたの代わりにゲームをします!」という人が現れた。彼こそ、「マインスイーパー自動処理マシーン」の開発者である。

この処理マシーンを開発したのは、達人のプログラマだ。彼は以前マインスイーパーにはまっていたが、マウスで地雷を探しているうちに突然「俺は何でこんな作業的なことをしているんだ。プログラマならこういう作業はPCにやらせるべきじゃないか」と思い立ったのだそうだ。その結果、彼はこの抱腹絶倒の処理マシーンを作り上げてしまったのだ。この処理機がどんなにすごいかは、ネットでアクセスしてもらえばわかるだろう。

さて、このプログラムに対するみんなの感想はどうだろう?――「すごい、今までやってたのがバカみたいに思える。」「初級、中級の爆弾処理成功率90%以上。」「見てるだけで楽しい。こういうことできるヒトって尊敬します。」「以前の睡眠不足を全部取り返した気分です。」 (河上晃一郎提供)

面白いフリーソフト http://www.frgm.org

 
観光スポット・グルメ

英国&アジアのフュージョン

新緑の季節、横浜の山下公園や中華街辺りを散歩することがあったら是非立ち寄りたいお店を見つけた。「インカル横浜店」と「ブラマーカフェ」。一度で二度美味しい・・・その訳は?

みなとみらい線 の日本大通駅 から2分ほどのビルの1階の歩道脇テラスに、センスのいい東南アジアのインテリアグッズが並んでいる。角を曲がると、テーブルと椅子が並んでいてスタイリッシュなカフェになっている。どうなっているのかと、中へ入ると、半分はアジアの輸入品のお店、もう半分はイギリスの紅茶と珈琲の博物館兼カフェになっており、中間のスペースは真っ赤なクラシックカーが置かれていた。インドネシアやタイなどからのインテリアも質が良い物ばかりで手にとって眺めていると何故か安らぐ。カフェのほうは、Edward Bramah氏によってロンドンのSouthwark Streetに設立された紅茶・珈琲博物館の日本館とのこと。

風通しの良い明るい店内で、アジアのインテリアを眺めながらお茶をするのもいいし、外のテーブルに座って風に当たりながらぼんやりするのも気持ちよさそうだ。英国式にポットでサービスされる紅茶は約12種類、ケーキセットもある。また、日本紅茶協会インストラクターによる紅茶の楽しみ方セミナーが、5月18日(木)・27日(土)に開かれる。 (Nyanya執筆並びに写真撮影

「インカル横浜店」・「ブラマーカフェ」
住所:中区山下町41-3グリフィン横浜山下公園弐番館1F
電話:045-212-2301 定休日:日曜・祝祭日

「インカル横浜店」と「ブラマーカフェ」公式サイト http://www.incul.net/

 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

面白い
インターネットサイト

次の文を読んでみてください。

「璽遮璽射磁偲磁識痔汐屡偲痔射嫉磁痔鹿痔蕊治爾璽」

何これ?甲骨文じゃないの?――いやいや、そんな複雑なものではない。ある人がYAHOOの掲示板に「Do You Like Music? I Love Music.」と書き込もうとしたところ、上記のように文字化けしてしまったのである。彼はいっそのことと、この文字列を表題にして「文字バケコレクション」というサイトを開設してしまった。このサイトでは様々な面白い文字化けを収集すると共に、来訪者が文字化けについて討論する場を提供して、冗談を言ったり文句を言い合ったりしている。文字化けも、腹立たしいだけでなく、楽しみのネタにもなるというわけである。

彼は、文字化けを熱心に研究する理由についてこう語っている。「見事なバケ方には感心させられてしまう。何語にも翻訳しがたい強烈なバケ文字のウラにはどのようなメッセージが隠されているのか?ということを考えてみると結構楽しいものである。」物好きな人がメールで彼の年齢と職業を尋ねたところ、こんな返事が返ってきたそうだ。「年齢:?潺垢箸。職業:逍篁鬢」

→「週刊東京流行通訊」を愛読しています。私は東京が好きです!貴メルマガの紹介記事も好きです!がんばってください!!!【台湾  気泡

→偶然、「東京流行通訊」のブログを見つけましたが、すばらしいです。私のブログも是非見てください。私が収集したり作ったりした日本の フィギュア が載せてあります。【台湾  藍大侠

→こんにちは。ブログを拝見し、デザイン・フェスタの存在を知ってもらいたくて、トラックバックさせていただきました。よろしかったらデザイン・フェスタのブログにも遊びに来てください。【東京  デザイン・フェスタ スタッフのタムラ

→最新の「貫通日本語」が発行されました!貴メルマガには、たくさんの流行情報を提供していただき、ありがとうございました。【東京  青島
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男性トイレを清潔に

関西国際空港の男性トイレでは、小便器の中に3cmの「的」型シールが貼ってある。これは、的があるとつい狙いたくなる人間の心理をたくみに利用して、トイレの美化効果を上げたものだ。この空港では、毎年12億5千万円の清掃費用がかかっていたが、すべての小便器に計3000枚のシールを貼るのには6万5千円しかかからず、少ない費用で効果は高い優れものなのである。

こうした「的」を利用する方法は、オランダでも大成功したそうだ。日本でよく利用されている場所は、小学校などの教育機関や美術館などの施設である。トイレや浴室などの設備メーカーである東陶機器(TOTO)では、「ターゲットマーク」「ハエ」「サッカーボール」「炎のマーク」などの変わったシールをデザインしている。通常の小便器の場合、1万円を追加すれば陶器の便器に直接デザインを焼きつけて半永久的に使用できるようにすることも可能だ。

もちろん「的」を貼り付ける以外にも、小便器本体の開口部を広げる(より近くに立てるようになる)、防臭加工をする(心穏やかに用を足せる)などの設計上の開発や改善も行われている。我々の知らないところで、トイレも静かに進化を遂げているのである。 (本記事は雑誌「R25」の記事を元にリライトした)
東京トイレマップ http://www.asahi-net.or.jp/~AD8Y-HYS/
 
芸能・ドラマ・音楽

伝統は創造なり 

今、伝統的な日本の食生活へ回帰しようとする動きがあちこちで起こっている。一つには高齢化の中での健康ブームから、もう一つは子供の情操教育という社会活動からのアプローチである。

辰巳芳子さんという料理研究家がいる。NHKのお料理番組でお馴染みだが、今、料理の作り方はさることながら、その料理哲学で各方面のマスコミで脚光を浴びている。父親の介護の経験からスープのレシピを多数考案し、料理教室「スープの会」を毎月一回鎌倉の自宅で開いているが、これは高齢化という現代社会にマッチしている。他方、手のひら1杯の大豆を子供たちに与えて、土に蒔いて育て、収穫して加工し感謝して食する「大豆100粒運動」を行っている。これは食育の活動として捉えられる

彼女の料理に対する真摯な姿勢は見た人に感銘を与える。例えば、対象に向かうとき我を捨て自分を引っ込めることによって物事を成すことができる、と彼女は言う。武道の達人のような言葉だと思った人は多いだろう。おそらく、芸術でも学問でも、およそ人間が何かを作り出すときには同じような自己と対象の真空状態を感じるのだと思う。ぴったり重なったとき、創造が起こるのだ。永く社会経験を積んだ81歳の女性が行う活動が現代社会を牽引するというのは意外なようで当然のことなのだ。素材を見極め、伝統を大切に、未来を見据える素敵な白髪の料理人から当分目が離せない。 (西岡珠実執筆)
辰巳芳子家庭料理をささえる大黒柱 http://www5.ocn.ne.jp/~monika/
 
編集後記

18年前、日本に来たばかりのある月の美しい夜、通りすがりの小さな本屋のショーケースにあった真っ青な表紙と「RAKUEN (楽園)」という夢のような題名に引かれて立ち止まった。その写真集を開いた瞬間、碧海と銀砂の世界が目に飛び込んできて、私は地球最後の楽園、モルディブに引き込まれてしまった。その時以来、高校生の頃早くもニコンサロンでプロとしての写真展を開いたというカメラマン三好和義氏の名前が、写真集の中で輝いていた夜光貝のように、私の記憶の深いところに浮かぶようになったのだった。

その後、ニコンF3HPを背負って、後に引けない気持ちで写真学校に飛び込んだ。卒業式の時には、胸の前にずっしり重い「優秀生」のメダルをなでながら、心の中で「RAKUENだ。すべてはRAKUENのためなんだ」とつぶやいていた。月日は夢のように過ぎ去り、南の島々はその後しばしば私の生活に入り込んできた。福建の東山島、沖縄の離島、サイパンのマニャガハ島 ……それら一つ一つを目にするたびに、夢の中で心にかかり続けているRAKUENの方がなぜか真実であるように思えてならなかった。三好和義先生は、世界の豪華ホテルを撮影した作品を次々に発表し、さらに中国の世界遺産の撮影を開始したという話も聞いたが、私の心の中には言葉では言いがたいこだわりの信念があった。三好和義すなわちRAKUENであり、すなわちモルディブであるという信念である。

18年経った今、私は新宿のタカシマヤでゴールデンウィークの期間中、三好先生の最新の個展の世界を逍遥していた。あの天を衝いて立ち、見る者に呼吸することを忘れさせ、その中に溶け込まされる、限りなく透明に近い巨大なブルーの写真の前で、私は涙が溢れそうだった。海岸に絶え間なく打ち付ける波濤、音もなく滑っていく白い帆、湾曲して高い空を斜めに衝く椰子の木、水上の小屋を照らすぼんやりした月の光……それらが出口のところに腰を下ろして訪れた人々のためにサインをする三好先生に凝縮されている。……思っていたより小柄な方だ。短い丸刈りのヘアスタイル、ゆったりとした白いシャツ、水のように静かな微笑み……

忙しい先生に声をかけることもなく、遠くからただ黙って見つめていた。真のRAKUEN、これこそ真の RAKUENだ。私は一人つぶやいていた。何年も前に話に聞いたように、モルディブは近い将来広々とした波濤に永遠に没してしまうのかもしれない。だが、RAKUENは、この最後の楽園は永遠に私の胸の中にある。この心が躍動し続ける限り……