2006年4月12日第14号(通巻第30号) 毎週水曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

食生活を美しく

貝印株式会社は、家庭用品の生産・販売に携わる日本屈指の企業であり、アメリカ、ドイツ、香港などに独自の販売網を持ち、アメリカと中国の上海、広東に工場を擁している。

また貝印は、「Kitchen Design Movement」というイベントを開催して台所用品を中心とする優れた商品を紹介し、その独特な空間デザインによって、豊かで美しさに溢れた新しい生活を提案している。貝印が開発したたくさんの楽しい台所用品から、いくつかご紹介しよう。

● BOYA (LITTLE BAKER)は、梶本博司デザインの「お菓子作りの道具セット」で、ボール、泡だて器、木べら、動物のクッキー抜き型などすべての道具が、可愛い緑色のボーヤ(人型の収納器)に収められてスタンバイしている。

● BIRD (KICHEN SCISSORS)は、梶本博司デザインのキッチンバサミである。刃先を清潔に保つために分解して洗えるようになっており、可愛い小鳥のような形をしている。

● HERB CIRCUS (Herb Mill)は、三浦秀彦デザインの「多機能すり鉢」である。卵型のすりこ木で、様々なハーブをすりつぶすことができる。

● MIDORI-NO-KOE (緑の声)とSORA-NO-AO(空の青)は、早川貴章デザインのスプラウト・プレートである。料理を盛り付けることもできるし、かいわれ大根などのスプラウトを栽培することもできる。これがあれば、生活が楽しくなること間違いなしだ。

(C)Kai Corporation.

貝印グループ公式サイト http://www.kai-group.com
 
観光スポット・グルメ

東京の珍しい博物館

ペン・ステーション

京橋の万年筆メーカー、パイロットコーポレーションが運営する筆記具ミュージアムである。一階はカフェで、二階の展示スペースでは筆記具の歴史や万年筆の種類などを見ることができる。ここにはエジプトのロゼッタストーンのレプリカ、パピルスや古文書、昔のタイプライター、そしてアイロン(これも筆記用具だろうか?)まで展示されている。また万年筆の構造の進化も見ることができ、その製造方法や機器発展の歴史も学べる。宣伝広告の歴史についても、横書きの文字を右から左に書いた時代から、テレビコマーシャルの時代まで紹介している。大橋巨泉の「はっぱふみふみ」の広告などは、その年代を知っている人にとってはたいへん懐かしい。一方で、大正、昭和初期の英国ダンヒル社との提携による蒔絵の万年筆シリーズ「ダンヒル・ナミキ」のコーナーでは、蒔絵の作り方の解説が興味をひく。 (Nyanya 執筆)

切手の博物館

切手の博物館は 豊島区 目白にある。毎年バレンタインデーの頃には、来館するカップルに無料でハート型の「ばらの切手」を配っており、チョコレートの香りのついた「愛の切手」を買うこともできる。希望すれば、それぞれの手のひらにハート型のLOVE消印を押してもらって愛の証にすることもできる。切手の博物館では、珍しい切手の鑑定も行なっており、鑑定委員会の認定を受けると正式な鑑定書が発行される。また、自分の写真を撮って、世界でたった一つの「自画像切手」を作って大切な人に送ることもできる。

 

 
先端技術・出版・雑学

アリアンツ・アリーナの秘密

あと約2ヶ月(6月9日)で、2006年サッカーワールドカップドイツ大会が開幕する。準備作業が着々と進む中、アリアンツ・アリーナが注目の的になっている。

投資金額約370億円、6万6千人の観衆を収容できるこのスタジアムのフルネームは、「ミュンヘン・アリアンツ・アリーナ」。その外装は独特で、空気を満たした透明な材料で作られ、中には発光システムが組み込まれている。行われる試合の種類によって外壁から発する光が赤、青、白に変化する。

宇宙船を連想させるこの巨大な建築物の外装には、日本の旭硝子が開発した Fluon(R)ETFEの独特な技術が採用されている。Fluon(R)ETFEはフッ素樹脂フィルムであり、軽くて丈夫であるばかりか、通光性も耐水性も非常に優れている。アリアンツ・アリーナは「世界で最も美しいスタジアム」と呼ばれているが、その美しい独特の曲線を実現するためにFluon(R)ETFEが力を発揮していると言えるだろう。

彼女と一緒にワールドカップを見に行くのなら、この秘密を彼女に教えるのを忘れないように!
(C)ASAHI GLASS CO., LTD.

旭硝子Fluon公式サイト http://www.fluon.jp/fluon/

 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

人と蛇が共存する島

沖縄の本部半島から西に約7キロの海上に、面積わずか0.54平方キロの馬蹄形の平坦な島がある。その名は水納島。全部で13戸、46人が住んでおり、農業で自給自足し、小さな旅館(民宿)が3軒ある。

この美しいサンゴ礁の島は、まるでイヤリングのように沖縄の端にかかっており、本島から高速船に乗れば15分で到着する。ところが、島の柔らかな砂浜に降り立とうとした瞬間、島のおばあさんが耳元でこう尋ねる。「懐中電灯は持ってる?」――そう、ここには何と1000匹もの毒蛇が住んでいるのだ。どの家でも、塀の上には30cmの高さの漁網をつけて、毒蛇の進入を防いでいる。

水納島は東西500m、南北は一番広いところで200mしかない。海辺の内側には防風林と亜熱帯植物が植えられている。人間は林の中の毒蛇に囲まれて暮らしているわけで、いったん咬まれたら2時間で命を失うこともある。だが、毎年夏には7、8万の観光客がやって来るのに、被害者が出たことがない。それは、島民が科学的な管理と防御措置を講じて、捕獲を行うと共に、小さな島を第一生活圏(住宅と商工業)、第二生活圏(農耕地)、第三生活圏(森林と原野)に分ける居住方式を採用しているおかげなのである。第一、第二生活圏の外部には石や用水路や廃車を使って障壁を作り、空き地や公園には安全ネットを備え、第三生活圏の自然状態をできるだけ保持するように努めている。そして、旅行客や住民が第三生活圏に入るときは、用心に用心を重ねるようにしているのだ。

水納島という蛇が人より多い小島では、生態系のバランスが絶妙に図られているのである。

編集部からのお知らせ

「東京流行通訊」のブログが4月1日に公開されました。このメールマガジンに掲載されている話題のほかに、ブログ独自のコンテンツも続々登場いたします。どうぞ、お早めにアクセス

→このメルマガが大好きです。中国語がわかる日本の女性とペンフレンドになって、日本文化についてもっと理解したいです。【香港  LINXKK

→「東京流行通訊」の読者が日増しに増えていると聞いて、たいへん喜んでいます。私は貴メルマガの熱狂的ファンの一人です。これからもますます発展しますように。【新疆 浅白色

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→ Your Mailmagazine is very interesting. I would like to have some 太鼓 news, hope you can include one day. 【シンガーポール  Jenny Lim
配信サイト
ALAYA
先端技術・出版・雑学

「はこでん」で少年の日の夢を

文具メーカーのコクヨが発売した段ボール製のミニチュア列車「はこでん」が、文具店やコンビニで話題になっている。旧国鉄や JR の人気車両の先頭車と中間車を、実際の百分の一のサイズに縮小したもので、実物そっくりに再現されている。

「はこでん」は一昨年の年末に発売になり、この一年余りで新幹線の「のぞみ」「はやて」「つばさ」など十種余り、全部で20万個が販売された。新商品の「D51」はそれを超えた売れ行きになりそうだ。

しかし、このような紙の玩具がどうしてこんなにもてはやされているのだろう?コクヨの開発者によれば、値段も安く、はさみも使わないで簡単に楽しく作ることができるので、子供から大人まで年齢層を超えて人気を博しているのだそうだ。

もともとは電車好きの子供たちのために開発されたものだが、JR各社が監修しているため、鉄道マニアにも注目されることになり、大人からも思いがけない好評を集めているのだ。

よく見ると、車体も窓も、実に細かく精巧に作られているのに驚かされる。きっと各家のコレクションに加わり、大切な宝物になっていくことだろう。 (中嶌重富提供)
(C)KOKUYO S&T Co., Ltd.
はこでん公式サイト http://www.kokuyo.co.jp/stationery/hako/hakoden/
 
世相・若者の生き方

超豪華な結婚式

近年、企業家を中心とする若い超富裕層が日本にも増えてきており、日本最大の旅行会社の一つであるJTBの関連企業で富裕層向け商品の顧客を調べたところ、三年前と比べて20代が10%、30代が22%に増加していた。そこでこの企業は、超豪華な結婚式プラン「ロイヤルロード・ウェディングデスク」を企画することにした。

●ヨーロッパでロマンチックウェディング

新郎新婦はプライベートジェットで南仏のリゾート地に直行。結婚式に参加する親族や友人の航空券や招待状も手配してくれる。式は美しい海を見下ろす豪華な邸宅で行われ、ハネムーンは超豪華なメガクルーザーで地中海巡りへ。世界の有名デザイナーがウェディングドレスと指輪のデザインを担当。必要な費用は、8000万円である。

●世界一周のフォトセッションツアー

新郎新婦が選んだ各国の有名スポットを、プライベートジェットで周遊する。現地では車とコーディネーターが迎えてくれる。フォトグラファーは日本から帯同してもいいし、現地でアレンジすることも可能である。必要な費用は、6000万円である。

●宇宙で行うスペースウェディング(計画中)

全世界初の宇宙結婚式は、ギネスブックにも申請可能だ。無重力でも美しい姿を披露できる特製宇宙用ウェディングドレスは、すでにデザインを開始している。漆黒の宇宙から青い地球を背景に、随行した神父様の前で永遠の愛を誓う最高にロマンチックな結婚式。必要な費用は、70億円である。
(C)2006 JTB‐Royal Road Ginza
ROYAL ROAD GINZA公式サイト http://www.royalroad.jp/
 
編集後記

暖かい風と共に、四月が静かに訪れた。

目黒川沿いの桜も満開の花を咲かせ、遠くから見るとピンク色の綿毛のように見える。桜の花の雲が、ゆったりと楽しそうに揺れている。

日本では桜の開花と共に、若者たちが新しい一歩を踏み出す大切な季節を迎えている。入学試験の難関を突破した新入生は、晴れやかな表情で高校や大学の門をくぐる。会社の新人たちは、胸いっぱいの希望を抱いて、真剣な表情で入社式に臨む。

夕方や休日は、桜の花の下がたくさんの人々でにぎわう。老若男女や犬を連れた人たちなどが楽しそうに花見をしている光景は、この平和な島国の豊かさを感じさせる一幅の絵のようだ。

日本人がよく言う「花より団子」そのままに、飲み食いして泥酔している人もいるが、いずれにしてもこの春の活気に満ちた雰囲気に包まれた幸せな時間を過ごすのは、日本人にとって特別に喜ばしいことなのであろう。

五分咲き、八分咲き、満開……日を追って美しさを増す桜と共に、新社会人たちは胸を張ってまだ通いなれない通勤の道を歩き、小学校に上がったばかりの少女たちが大きな赤いランドセルを背負って飛び跳ねながら彼らを追い越していく。すでに引退したお年寄りたちの中には、優しいまなざしで満開の夜桜を見上げて、厳しい冬を越えた草木の生命力の強さを思い、自分の夢のような人生を感慨深く思い返す人もいるだろう。

花見の席では、杯を挙げて声高らかに歌う者もあり、酔って歓談する者もあり、エイプリル・フールにかこつけて他愛のない冗談を飛ばす者もある。あるいは、これこそ桜の本当の楽しみ方なのかもしれない。

人々が新しい人生の一歩を踏み出す四月は、実にすてきな季節なのである。