2006年2月8日第5号(通巻第21号) 毎週水曜日発行 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

日本人は中国のパンダに夢中

「おいら、こぱんだ。いやー、みんな毎日見てくれちゃってありがとさん。……」これは、笑いを誘うブログ「となりのこぱんだ」に登場する生後 5 ヶ月の「網網(ワンワン)」のつぶやきである。このパンダは、去年12月15日にSo−netが運営する女性向けサイト「Cara Carina」に登場したところ、あっという間に日本全国のOLたちの心をつかんでしまった。

Cara Carina は去年8月、四川臥龍中国パンダ保護研究センターと共同でセンター内にネットワークカメラを設置し、パンダの子どもが毎日生長する様子を日本の女性たちに向けて送信するという初めての試みを行なった。またネット上で子パンダの名前も募集した。母親である「毛毛(マオマオ)」に「網網」が甘える様子は、本当に愛らしい。さらに面白いのは、ブログが、パンダがしゃべりそうな言葉で書かれていることである。担当者は、「パンダの心の声を聞きながらブログを更新しています(笑)」と言う。寒い冬の夜も、片手にコーヒーを持って片手でブログをクリックすれば、心の底から温かくなってきそうだ。

So−netはこのサービスを開始する前に、まず日本パンダ保護協会が代理で行っている「パンダ里親制度」に加入してパンダの「里親」になった。この制度の主旨は、飼育費と医療費を払うことによってパンダを絶滅の危機から救おうというものである。毎年5万円で誰でもパンダの里親になることができ、様々なパンダ関連のイベントに参加できるほか、パンダの命名をもでき、生後6ヶ月以後になったパンダを四川に行ってだっこすることもできる(毎年10回機会がある)。

超人気ブログ「となりのこぱんだ」は、今年の秋まで公開される。しばらくの間、日本の女性たちのホットな話題は、可愛いパンダの「網網」を離れることはないだろう。
(C)2006 Sony Communication Network Corporation
となりのこぱんだ  http://www.so-net.ne.jp/beauty/kopanda/
 
家電製品・IT情報

電池で有人飛行機を飛ばそう

松下電器は1月16日、東京工業大学との共同研究プロジェクトとして、新世代電池の「オキシライド乾電池」で有人飛行機を飛ばすという計画を発表した。今年の夏には実現させ、飛行会を開催する予定である。

製造予定の飛行機は100本のオキシライド乾電池単3形を動力源とし、プロペラ式であり、パイロットは成人である。機体は、毎年日本で開催される「鳥人間コンテスト」で優勝した東京工業大学機械科のサークルである「Meister(マイスター)」と共同設計したものである。松下電器は、この世界初の試みでその電池の威力を証明しようとしている。

オキシライド乾電池は松下が特許を取得して2004年から販売している未来型乾電池である。今回の計画発表と同時に、新製品のオキシライド乾電池とアルカリ電池が4月10日から発売されるとのニュースも話題を呼んでいる。

松下電器はかつて、オキシライド乾電池の宣伝のため、たった2本の電池で走る電動車輌「オキシビークル」を発表したこともある。今回の有人飛行計画がもし成功すれば、一段と大きな話題になるだろう。

(C)2006 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.

「オキシライド乾電池」有人飛行機プロジェクト
 
http://national.jp/product/conveni/battery/oxyride/lab/hikouki/index.html
 
先端技術・出版・雑学

IT での新ワークスタイル

大きなガラスの扉を開けると、真っ白な壁に飾られた色鮮やかな花の絵と自動演奏のピアノが目に飛び込む。一瞬パリの画廊かカフェにいるような錯覚を覚えるのは、アラヤ本社オフィス(東京都目黒区)だ。同社はこの春、創立三年目を迎える翻訳会社である。

インテリアコーディネーター齋藤志乃氏が意識したのは、創造力をかきたて、かつ安らげる空間。決して広くはないが、社員の表情は生き生きとして明るい。彼らの向かうパソコンにはキリル文字など見慣れない文字がびっしり。同社のオフィスからは、日本有数の家電メーカーなどの海外向け製品マニュアルなどが次々と生み出されている。


アラヤの翻訳者と校正者は、世界各地に散らばっている。無料インターネット電話ソフト「スカイプ」の導入で、国内だけではなく海外で働く社外スタッフとも、隣の席にいるかのようにリアルタイムでコミュニケーションをとることが可能となった。

オフィスの片隅に並んだ日本、ニューヨーク、そして支社のあるドイツの時間を示す時計は、代官山の小さなオフィスがグローバルなビジネスシーンへと広がっていることを物語っている。 (永井亜希執筆・撮影)

(「日本経済新聞」 2006 年 1 月 30 日により)
(C) 2006 ALAYA INC.
アラヤ株式会社公式サイト http://www.alaya.co.jp
 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

外国人は最多

法務省の統計によれば、2004年末の外国人登録者数は197万3747人(前年より5万8717人増加)に達し、これは史上最高で、日本の総人口の1.55%である。登録者は1979年から26年間増加し続けている。 

喫煙者は最少

日本たばこ産業(JT)が一昨年10月に発表した調査結果によると、成人男女の喫煙者の割合は29.4%で前年より0.9%減少し、連続9年の減少となった。1965年の調査開始以来、初めて30%を割った。 

貯蓄率は最低

2004年度に日本の各家庭で実際収入から貯蓄にまわした額は2.8%であり、1955年度に統計を開始して以来最低の水準となった。内閣府の国民経済統計によれば、所得から税金と保険を控除した後に自由に使える収入は、前年度に比べて0.2%減少した。
華人の見た日本

精緻な日本の風景 (上海)包素萍

東京の街や大阪のビジネス街を歩いていると、上海と大して変わらないように思える。しかし、同じアジアでありながら、日本の風景には独特の面がある。それは「精緻」ということである。

富士山は日本の象徴だ。桜の花に覆われた富士山も、紅葉が燃え立つ富士山も、我々に堂々とした美しさを感じさせる。なぜか多くの日本の男性作家の作品では、風景や細部の描写に女性的なきめ細かさが見られる。例えば川端康成の「古都」や渡辺淳一の作品における男女関係と風景の融合などであり、言ってみれば婉約派(注:中国の宋詞の流派。抒情的なものの代名詞。)の風格であろうか。日本国民の性格には、自然に親しいという面があるのかもしれない。京都の西陣織会館を見学したとき、男性職人たちが絵を描いているのを見たが、細かく美しく描かれる風景と男性たちを結びつけるのが困難に思えた。

山について言えば、たくさんの名山や大河を持つ中国に比べ、日本の山はかなり遜色がある。しかし、日本の山の独特の緑の美しさと整えられて清潔であることは、どこでも見られるというものではない。日本は資源の乏しい国だから、一木一草にも特別な愛情を注いで保護しているのかもしれない。大涌谷が火山の火口に近いために長い間草が乏しいのを除けば、理由もなく草木の生えていない土地はどこにも見られなかった。

中国と同じように箸を使う国であるが、日本の箸はみな輸入品であると聞いた。わが国の一部の地方で植被の破壊のため水害がしばしば起こったり砂塵に襲われたりすることを思い出し、心配な気持ちになった。貧しいのは恐くないが、おろかなのは恐ろしい。

中国の昔の人は、万里の道を行き、万巻の書を読むことを重んじた。名山や大河を遍歴するのも情緒を養い、知識を深めるためである。日本から帰ってきて思い返すと、今最も印象に残るのは風景の精緻さである。

「新民晩報」 より(本編集部で一部削除した)
日本人の見た華人

上海の路上経済 (日本) tnkoumei

上海の街を歩けば、朝から夜まで、とにかくあちらこちらで屋台が商売をしていることにすぐ気付くだろう。こうした屋台で売っている食べ物は、一般的に【小吃 (シャオチー)】と呼ばれる。「おやつ」とか「間食」といった意味だが、そうした訳ではこの言葉の持つ独特の雰囲気を表せていないように思う。

屋台の規模は小さく、基本的に1屋台1品となっている。自転車付きのリヤカーに炭火のコンロを設置しているのやら、時代劇に出てくる魚売りのように天秤を担いでいるのやら、形態はさまざま。上海に来た頃は「やたらと多いな」くらいにしか捉えていなかったが、上海生活に慣れてくるにつれ、「小吃」はひとつの文化であり、これなくして上海人の生活は成り立たないのではないかとさえ考えるようになった。衛生的には問題あるかもしれないが、街を歩いて小腹が空いたら気軽につまめるし、出勤前後の【白領(ホワイトカラー)】が腹ごしらえに立ち寄る姿もよく見かける。

上海の路上経済は、こうした「小吃」に留まらない。CD&DVDやパソコンソフト、ウォッチやバック、ベルトなどの海賊版の品々も路上で売っている。こうした輩は、自転車の荷台の置かれたスーツケースの中に海賊版を並べ、あちこち移動しながら商売をしていることが多い。いざとなれば、すばやく逃げることもできる。また多くの外国人が訪れる観光地には、「ロレックス6つで1000元よ!」などと日本語で売り込みに来る迷惑な輩が多い。

どこで手に入れたかは知らないが、花瓶やカップ、財布などの小物やバック、靴やサンダル、CDケースなどを、歩道に大きな風呂敷を広げて売る露店もある。私の彼女は、グッチの小銭入れを5元で (!) 買った。中古や売れ行きのよくなかったのを集めて売っているのか、それともたんなる海賊版なのか、“リヤカー書店”もあちこちで見かける。狐やら虎やらの毛皮を売り歩いている輩もいる。

「中国見聞録 〜上海駐在生活日記〜」 サイトより(本編集部で一部削除した)
読者からのお便り

→「東京流行通訊」は非常に優れた電子刊行物です。その斬新なスタイルと豊富なコンテンツ内容に大変興味を持っています。目覚しい成績を上げて、中国語圏の読者に日本を理解する窓口を提供してくださるように願っています。【珈琲日本語 史錦暉】

→豊富な情報を届けていただいて感謝しています。新春に当たって、貴メルマガの新しい一年の発展を祈ります。また、日本語学習に関する内容を増やしていただけるように希望します。【台湾  fang63409898 】

→子どもの頃に日本語学習番組を見てから、日本に深い愛着を持っています。「東京流行通訊」が大好きです。「星」の欄をもっと充実させてください。【香港 夢】

→貴メルマガの内容はたいへんすばらしいですが、発行回数を増やすか、あるいは特集号を発行してほしいです。紹介されている流行の商品にはほしいものもありますが、日本語がわからないので注文できなくて残念です。【中国  lijian 】
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ゲーム・キャラクター

クレパスの島国慕情

突然ですが、問題です。あなたが最後にクレヨンかクレパスを使ったのは何歳のときですか?……様々な色に対する好奇心、心の中の情景を無心に描いたあの日々……童心を取り戻して、現代人のためのちょっと変わったクレパスを使ってみませんか?

日本全国12ヵ所(北海道、仙台、東京、横浜、鎌倉、金沢、名古屋、大阪、神戸、博多、長崎、沖縄)の景色や名物が配された6色のクレパス、そしてこれら6色で描き出した景色のイラストと物語が楽しめるミニ・ブックを組み合わせた「色彩紀行」が、イラストレーターの黒田征太郎、コピーライターの日暮真三、そしてサクラクレパスのコラボレーションで製作され、日本で大人気を博している。


クレパスの名称はすべて詩情溢れるものになっている。例えば、「札幌焼きとうもろこしの黄」「渋谷センター街茶髪の茶」「山下公園カモメの白」「鎌倉大仏さまの緑」「首里城守礼門の赤」などである。各地の色の名称を見ているだけでも面白い。また、それぞれのボックスにつけられた「金沢逍遥」「大阪慕情」「神戸洗練」「鎌倉散歩」などの名前を見ていると、想像の翼が広がりそうである。

  クレパス「色彩紀行」は一箱450円、全部で12箱あり、バラでも購入できる。
(C)2006 TAITO corporation.
Web Gallery さいたさいた  http://www.saita.jp/info/cray-pas_top.html
 
世相・若者の生き方

さあ記念日を制定しよう

商品の宣伝のために記念日を作る日本企業が最近増えている。例えばお菓子の「トッポの日」(10月10日)、「ポッキー&プリッツの日」(11月11日)、ダースの日(12月12日)、「キョロちゃんの日」(9月6日)、おもちゃの「レゴの日」(5月5日)、「チョロQの日」(9月9日)などである。これらはみな「日本記念日協会」に登録された記念日だ。

日本のテレビのバラエティ番組などでは「今日は何の日?」という話題が出ることが多く、次第に記念日が注目されるようになったのだ。企業は「記念日」を定めることで長期的な商品の販売促進を図ったり、話題性を作ったり、店に専用のカウンターを設けたりしている。「記念日」を設定することで会社内部の雰囲気も盛り上がり、社員のやる気を引き出すという効果もあがっている。


「記念日」の申請方法は極めて簡単だ。専用の用紙に記念日の名称と日付と理由を記入し、提出して審査してもらうだけである。審査は週一回行われるが、政治的、宗教的、社会的目的のあるものはもちろん却下される。審査に合格すると、登録費として5万円支払えば、自分の「記念日」を持つことができる。

現在すでに登録されているものには下記のような面白い記念日もある。
回転寿司の日(11月22日)――回転寿司を発明した白石義明さんの誕生日。
いい5世代家族の日(11月5日)――「いい」のシャレで11、5世代の5。
空を見る日(10月10日)――10時10分に日本中で空を見上げて美しさを語り合おうと提唱。
五つ子誕生の日(1月31日)――1975年に日本初の五つ子が生まれた日。

(本文は雑誌「R25」の関連する文章をリライトしたものである)

(C) 日本記念日協会

日本記念日協会公式サイト  http://www.kinenbi.gr.jp
 
編集後記

詩人の友人が日本に留学して、何年か働きながら苦学の日々を重ねた。その後、学業を終えて決然と帰国し、文壇に飛び込んで現在はかなり名のある作家になっている。題材には日本に関わるものが多く、闊達な表現でたいへん魅力的な作品を生み出している。この島国の風情から多くの創作のインスピレーションを得て、現在は「東京の女性」と題した長編大作に取り組んでいる。

留学にせよ、観光にせよ、日本に来る華人が最も深く感じ入るのは、日本女性の全体的な美しい気質である。一方、中国に留学や観光に行った日本の友人たちは、戻ってくるとみな感嘆して言う。「中国の女性は美しいなあ。」

日本女性は総体的にたいへん早熟なようで、子役だった安達祐美もあっという間にセクシーな美女に変身してしまったし、林明日香の豊かで太い声を聞いて彼女が未成年だとは誰も思わないだろう。また、ちまたの「美少女写真集」の氾濫を見ていると、オタクたちがアニメの虚構世界に住むアイドルに情熱を傾けていることが、一部の日本男性の晩熟というなんともしがたい状況をいくらか反映しているように思う。

しかし、成熟した日本女性の美は、往々にして非常に長い間継続する。国民的歌手である美空ひばりが典型であるが、他にも中国人にもおなじみの吉永小百合、松坂慶子、松田聖子などなど、無情の歳月も彼女たちの優雅で清純な気質を損なうことはできないかのようで、まさにここに「若々しさをいつまでも失わない」ことの真の意味を見ることができる。

一方故郷を振り返ると、中国の女性は清水から芙蓉が咲き出したようで、天性の美しさは飾ることを必要とせず、自然の美を青春の日々の中に発揮している。しかし多くの中国女性は中年になると外観も内面も急激に変化し、あまり身なりにかまわなくなるのが普通である。年配の女性たちが化粧や服装に気をつかうと、かえって年取っているのに色気を出してとそしられかねない。

願わくば、日本の女性たちには、自分の青春を厚化粧で覆わないで、陽光に向かって自然な美しい笑顔を輝かせてほしいと思う。また、中国の女性たちには、青春は永遠であると考えて、たとえ時は過ぎ去っても心の中に容姿に気を配る気持ちを残して、決してあきらめないでほしいと思う。

そうなったら、かの詩人も心の中にある女性の美に対して、もっと違った感じ方と解釈を持つことだろう。