2006年1月11日第1号(通巻第17号) 毎週水曜日発行 中文簡体 中文繁体
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変幻自在のスカーフ

ナジャスカをご存知だろうか?「魔法のスカーフ」とも呼ばれるこの流行ファッション(?)が、昨年末から日本で大流行している。東京の街を闊歩する美女たちを観察してみると、誰も彼もがナジャスカを身につけているのに目を奪われる。

ナジャスカというのは、光沢のある伸縮自在なスカーフで、100%ナイロンでできており、色の品ぞろえもたいへん豊富である。長さは約 55cm 、幅は約 22cmである。この小さなスカーフ一つで無限のアレンジが楽しめるため、アメリカのセレブの女性たちが真っ先にブームを引き起こし、それが日本にも伝わった。ある若者向けの週刊情報誌では、一本のナジャスカでできる20種類のバリエーションを提案している。おかげで日本の女性は、ほとんど一ヶ月はファッションに悩まないで済みそうだ。

例えば、黒いナジャスカを胸に巻き付ければ、セクシーで「へそ出しルック」にもぴったりだし、頭から肩にたらせば、他にアクセサリーをつけなくても女らしく色気たっぷりになる。足に巻き付ければルーズソックス代わりにもなるし、腰に巻けばジーンズやハイヒールにもマッチする。もちろん、首や頭に華やかに巻き付ければ、みんなの中で目立つこと間違いなしだ。スカートにもできるし、服にもできる。その色彩や質感や造形によって、今までとは違うもう一人の「私」が演出できるだろう!

ナジャスカは渋谷のLOFTや東急ハンズで買うことができる。全部で24色あり一本約2940円である。是非買って使ってみてはどうだろうか。新年に当たって、一本のナジャスカで「変身」してみよう! (中嶌重富提供)
冬のファッション特集 http://www.tsukashin.co.jp/topics/topics_051204/
 

新しいASIMOとQRIO

HONDAは去年の12月3日に、進化した二足歩行ロボット「ASIMO」の最新作を発表した。

見た目は一昨年のものと似ているが、新しい「ASIMO」は独特の IC 通信カードを備えており、それによって人を「認識」することができるし、頭部にはアイカメラ、手には力覚センサーがあり、トレイを運んだり受け渡したりの動作が可能である。IC通信カードを持ったお客様が来ると、ASIMOは彼を所定の場所まで連れていくことができるし、お客様がPDAに入力した飲み物を運んでくることもできる。もちろん「いらっしゃいませ」などの挨拶もいろいろできる。また、お客様がすぐについてこない場合は、ASIMOは立ち止まって待っている。何と細かい心遣いだろう。

10キロ以下のものなら、ワゴンに乗せて運ぶことができる。また、ASIMOの走る速度は、以前の時速 3キロから倍になり、さらに体をわずかに旋回するように傾斜させ、足を前後に交差させて走ることができる。新しい ASIMOは、ますます人間に近づいたと言えよう。

一方SONYは、去年の12月17日から 18日にかけて最近の研究成果についての展示会を行い、新しい「QRIO」ロボットを発表した。頭部に新開発の広角カメラを搭載しているので、180度の範囲にいる人の顔や物体の移動などを認識することができるほか、物を運ぶ新機能も搭載している。新しい「QRIO」は、カメラを利用して4つの積み木を見つけ、腰を曲げてそれを拾い、事前に決めてあった目的地まで運び、さらに積み木を一つ一つ積んでみせた。これをするのかかった時間は10分間で、少々失敗もしたが、最後に成功したときには会場から盛んな拍手が起こった。

「QRIO」は、顔の方向も認識でき、彼に手を振ると、振った人の前まで移動してあいさつをしてくれる。
(C)Honda motor co.,ltd 2006
(C)2006 Sony corporation.
ASIMO 公式サイト http://www.honda.co.jp/ASIMO/
 QRIO 公式サイト http://www.sony.co.jp/SonyInfo/QRIO/
 

人の心を読む 20Q (トゥエンティキュー)

「ワレワレハ ヒトノココロガヨメルノダ!」こんなふうに傲慢に宣言しているのは、去年の 11月 20日に日本で発売された電子玩具「20Q」である。20Qの出す20個の質問に対して「はい」「いいえ」「ときどき」「わからない」の四つのボタンで答えると、こちらが考えているものを当てることができる。

このてのひら大のプラスチックボールのようなゲーム機をあなどってはいけない。一昨年の 1月にアメリカで発売されて以来、「正解率」があまりに高いため、すでに200万個も売れているのだ。日本では発売前に、ネット上で実験的に公開され、8日で80万人がアクセスし、100万件以上のサンプル資料が得られた。これを土台に改良して作られた日本版 20Q は、英語版より高い76 %の正解率で人々を驚かせている。

「犬」「猫」などの簡単な答えはもちろん、「隕石」「水道管」などの特殊な言葉も百発百中である。正解を出すと、「ヨユウデスネ」という文字が点滅する。実際、20Q が固有名詞を当てる能力は想像を超えている。「TOKYO−FASHION」を問題にしてやってみたところ、「ソレハザッシデスネ!」という答が出た。そして「ワタシノカチ!」と得意になってみせた。

無論、正確な答を出すというだけなら、コンピュータの方が優れているだろう。しかし、20Q の魅力は、時々ミスをしてみせることなのである。例えば「日本」という問題に対する答は「コノヨニナイモノ」、「人生」という問題に対する答は「ユメ」である。まるでユーモアたっぷりの皮肉屋のようだ。同僚との宴会や飲み会の席できっと喜ばれるにちがいない。ただし、無防備に遊んでいると、そこには危険が潜んでいるかもしれない。例えば、「上司」の答が「オニ」だったり、「恋人」の答が「オモチャ」だったりしたら、やっかいなことになるだろう。

「20Q」はゲームメーカー「バンダイ」が開発した商品で、値段は2100円である。(本文は雑誌「R25」掲載の関連する文章をリライトしたものである)
(C)2006 BANDAI CO.,LTD
20Q 公式サイト http://catalog.bandai.co.jp/item/4543112363329000.html
 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

百歳以上の高齢者は最多

厚生労働省は 2005年9月13日、2005年の「長寿番付」を発表した。日本国内の百歳以上の高齢者は 9月末で 2万5554人となり、これは史上最多である。そのうち女性は 85%を占め、2万人を突破した。最高齢者は 福岡県赤池町 の皆川ヨ子さん、112歳である。男性は、 鹿児島市 の徳田二次郎さん、110歳で、全国第13位である。百歳以上の高齢者に対する調査は 1963年に始まり、当時は 153人だったが、1981年には1000人に達し、1998 年には1万人を超えた。最近10年間は前年の10%を超える増加率を記録している。

平均出産数は最低

2004年5月31日に厚生労働省が行なった2004年人口動態統計の結果によれば、一人の日本女性が生涯に産む子供の数は 1.29人で、2003年に比べてさらに減少し、4年連続最低値を更新した。予測を超えたスピードで進む少子化は、過去には2007年に来ると予測された「人口減少時代」がすでにそこまで来ていることを人々に認識させている。

総人口は初の減少

2004年10月18日の総務省の推算によれば、日本の総人口は 2004年5月1日現在、前年の同時期と比べて約 5万人減少した。前年の同時期より人口が減少したのは、1950年以来初めてである。推算人口は、5年に一回実施される国勢調査とは異なり、人口の推移を詳細に把握するために行われる統計である。前回の国勢調査のデータを土台として、最新の出生数と死亡数、および海外旅行を含む入出国数などによって算出する。

時間を守り細部を完璧に (中国)鄭琳

日本は人口過密な島国であり、特に東京はそれが甚だしい。だが、混乱する場面はあまり見かけない。トイレではみなきちんと並ぶし、地下鉄のエスカレーターでは自主的に左に寄って整列し、右は急いでいる人のために空けておく。地下鉄のドアが開くと、みなドアの両側にさっと二本の列を作り、降りる人が済んでからぞろぞろと乗り込む。北京の地下鉄のピーク時のような、乗る人が殺到して降りる人が降りられなくなりそうになるというあの混乱は見られない。交差点では人も車も交通規則を厳格に守り、争いは起きない。深夜で車が走っていなくても、歩行者は青信号になるのを待って道を渡る。

ある時、東京の街角で 20 歳ぐらいの女性がコーラの入った紙コップを引っくり返してしまったのを見かけた。服がコーラだらけになった彼女は、まず地面に散乱した氷を拾い、ティッシュを出して地面を拭き、すっかりきれいになった後で立ち上がって自分の服の汚れを拭き始めた。またある時、東京ディズニーランドで子どもがポップコーンの袋を開けて、地面にぶちまけてしまった。子どもの母親は、しきりに周囲の人に「すみません、すみません」と謝りながら、地面に落ちたポップコーンを拾い、遠くまで転がっていった小さなかけらまで拾っていた。

日本の街では、大きな声で話したり争ったりする人をほとんど見かけない。携帯を持っている人は多いが、着メロは耳にしないので、私は日本の携帯は全部バイブレーション方式なのかと思っていた。日本人の家庭を訪ねたとき携帯の着メロを耳にし、それについて質問したときに初めて、彼らが公共の場所で着メロを鳴らすのは迷惑だと考えて、家に帰ってからマナーモードを解除するのだということを知った。

我々が日本の若者と討論会を行なった時、日本人は中国側の発言が一言もわからないのに、真剣に発言者を見つめ続けていた。中国のように通訳が訳すときになってからようやく真剣に聞くということはしなかった。討論会の司会者は発言者にマイクを渡す責任があるが、日本側の司会者は一人の発言が終わると、いつもマイクを持って次の発言者のところまで走っていくのであった。

日本で感銘を受けたことは他にもある。例えば完璧な立体交通や、東京の地下鉄が都市全体に張り巡らされていること。都市と田舎の差が少なく、僻地の農民と東京のホワイトカラーの生活があまり違わないこと。自動化が進んでおり、自動券売機や自動販売機があちこちにあること。裸の土地がほとんどなく、緑化できるところはすべて緑化していること。しかし、私にとって最も印象深かったのは、やはりあの、まず地面を拭いてから自分の服を拭いた女性であり、あのマイクを持って走った、姿はちょっと滑稽だったものの、発言者を尊重する気持ちが十分に表れていた司会者なのである。経済の発展は、数十年あれば奇跡を起こすことができるかもしれないが、国民の素養を全体的に向上させるには、もっと長い時間ともっと深い努力が必要となろう。

「中国青年報」 より(本編集部で一部削除した)

言葉を学ぶということ (日本)うっちぃ

大連では毎年「キヤノン杯日本語弁論大会」というのが開かれていて、多くの参加者を集めているらしい。

私はこの大会があることはネットで情報を得ていて知っていたが、先日、教え子である男子学生から「参加するので指導してほしい」と言われ、その意欲をとても嬉しく思っていた。今日授業が終わった午後、教員室の私のところに自分自身で書いた原稿を持ってやってきたのは、彼と女子学生5名のあわせて6名だ。皆同じクラスなのだが、日本語を始めた時期も異なり、レベルにも相当の開きがある。政治家の演説顔負けのしっかりした文章を持ってきた学生もいれば、意味が通りにくく相当手直ししなければならなかったものもいた。

しかしその原稿をに目を通すとどの文章からも、日本や日本語に対してものすごく関心を持っていて熱心に取り組んでいるのが伝わってきた。私もまずこの態度を見習って、中国語を習得できるように勉強しなければなるまいと肝に銘じた。彼らがやってきたとき、私は机でうとうとと昼寝をしていたのだから ( 笑 )

今日は学生が書いた原稿を、弁論用としてこなれた文章になるように手を加えて返し、何回も発音の練習をするように言っておいた。数日たって時間があれば発音の指導もしたいと思う。この大会はもちろん、外国人の日本語弁論大会をほとんど聴いたことが無いのでレベルは分からないが、2次へ進むにはアクセントなどの正確さも要求されるであろう。

1次予選は今週末にヒルトンで行われる。見に行けるかまだわからないが、観覧できるのであればぜひ、彼らの檜舞台を陰から見守りたい。きっと彼らにとって意義深い経験となると思う。

「アカシアの街にて」 サイトより (本編集部で一部削除した)

→今年は更にメルマガを広めるために一緒に協力し合えればいいと思っています。今年もよろしくお願いいたします。【日本  富樫史生

→街角の写真だけではなく、街角の映像配信はどうでしょうか?最近のサイトに、よくウェブカムで「今のニューヨークの映像」なんていうのも公開されているので、日本もどうかなと思いました。【ドイツ  片桐朋子

→情報量が多く、分野も様々なのが良いと感じました。少し字が多い印象もあります。【イギリス  mys_st0601

→中国語圏の読者を対象としているためか、いかんせん記事の視点が中国から日本のテクノロジーや進んだ文化への憧れや羨望を彷彿させるようになっています。中国語圏以外に配信していこうというのであればターゲットを明確にする必要があると思います。【カナダ  室田泰成
配信サイト
ALAYA

独身男女の結婚観

ヤフージャパンが少し前に、日本の若い独身男女に対して行った結婚観についての調査で、次のような面白い結果が出た。

●結婚の利点
1. 精神的なやすらぎの場が得られる 72.0%
2. 自分の子どもや家族をもてる 44.3%
3. 愛情を感じている人と暮らせる 20.4%

●独身の利点
1. 行動や生き方が自由 82.6%
2. 金銭的に裕福 42.4%
3. 家族を養う責任感がなく気楽 22.9%

●男女別で見た結婚の利点
1. 性的な充実が得られる 男6.5% 女0.5%
2. 親から独立できる 男2.3% 女6.2%
3. 経済的に余裕がもてる 男2.3% 女19.0%

●「愛情を感じている人と暮らせる」を利点として挙げた人の年齢
1. 29 歳以下 26.7%
2. 30 〜 34 歳 21.7%
3. 35 歳以上 16.5%

●「結婚情報サービス」への抵抗感
1. 男性 非常にある6.6% ある33% あまりない52.3% ない8.1%
2. 女性 非常にある11.7% ある44.1% あまりない39.6% ない4.5%

(C)2006 Yahoo Japan Corporation.
独身生活向上委員会 http://www.singlesmeeting.net
 

緑の信号がなぜ「青信号」なのか?

日本語には色を示す言葉が多い。意外なことに、大昔の日本語には色を示す言葉はたったの四つしかなかった。「あか」、「あお、」「しろ」、「くろ」、この四つだけである。三原色の一つである黄色ですら、奈良時代の文献では赤の一種とされている。

黄色と赤は平安時代からはっきり区別されるようになったが、青と緑はつい最近まで区別されていなかった。というより、言葉によっては、今も「みどり」は「あお」の一種と考えられ区別されていない。「青葉」や「青信号」がその例で、どうみたって緑である。そのため、「あお」といったのではブルーなのか、グリーンなのかがはっきりしないので、こういった外来語が急速にひろまっている。これは、外来語が単なる見栄で取り入れられるのではなく、それなりの理由がある例だといえよう。しかし、「ブルー」を取り入れるのはいいとしても、「みどり」を「グリーン」という必要はない。ところで、「みどり」とは、本来は草木の若い芽のことであった。こんなもとの意味はもうとっくに忘れられているため、「みどりの黒髪」という表現が不思議な印象を与えてしまう。しかし、これは単に「若々しい黒髪」ということなのである。「みどりご」というのも、幼い子供を草木の若い芽にたとえた表現である。

「あかの反対は何か」と聞くと、小学校低学年の子はよく「しろ」と答えるが、これは運動会の影響であろう。高学年になるほど「あお」と答える子が多くなるという。これには、「あか」も「あお」も「あ」で始まるということも影響しているのだろう。 「言葉の散歩道」 サイトより (本編集部で一部削除した)

(C)信太一郎
「言葉の散歩道」 http://homepage1.nifty.com/forty-sixer/kotoba.htm
 
編集後記

まるで新しい一年に対する人々の信念や自信に試練を与えるかのように、去年12月の東西日本の月平均気温は、1946年に統計を開始して以来最低の水準を記録した。年の瀬は、ほぼ日本全国が降雪に見舞われ、ここ二十年で最も寒い冬となった。

だが、元旦になると、各地の神社や寺院に初詣に向かう人の流れは、例年通り賑やかなものだった。

浅草寺の雷門から観音堂に向かう参拝者の波にもまれながら、ふと見ると、両側には日本風のお土産を売る店や食べ物屋が軒を並べている。そして耳には、聞きなれた日本語に混ざって、ちょっとなじみが薄れた故郷の言葉が聞こえてきた。ゆるゆると歩きながら耳を澄まして聞き分けてみると、ああ、あれは?南語、それに広東語、上海語……、四川語まであるではないか!見知らぬ人たちではあるが、こんなにたくさんの同郷の人々が、私と同じように、新年の寒風をついて、東京の片隅で世界の平和と人々の幸福を祈っている。これは何とも不思議な感覚である。

ふと、わがささやかなメールマガジンに思いが及んだ。一年前、我々は「創刊宣言」を発信したが、その一年後には、「世界中に友がいる」という喜びを感じている。たくさんの読者の熱心な支持を得て、「週刊東京流行通訊」は東京から世界に向けて発信されている。読者はますます増え、内容はさらに充実して……。

新年に当たり、我々はこの新しい誌面から、みなさんとみなさんの友人たちにこの心からの願いを捧げたい。

我々が共に手を携え、努力と奮闘を続ける2006年に、「週刊東京流行通訊」を完全に一新し、さらに高い境地へと高めることができますように!