東京ミッドタウン内のデザインハブで、8月17日から9月26日まで「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」の作品展が開催される。日本のデザインの水準を示すこの賞の受賞作品は、長年人々に愛され支持されてきたデザインばかりで、歳月を経ても色あせることがなく輝き続けており、無限の魅力を感じさせる。展覧会では、これまでに受賞した20点あまりの作品が展示されると同時に、デザインを手がけたデザイナーやメーカーのインタビュー映像も上映される。
今回の展覧会では、これまでの受賞作品を三つの大きなグループに分けている。一つ目は「日本から世界に広がるロングライフデザイン」で、その代表的な作品には、白山陶器の「醤油注」、大日本除虫菊の蚊取り線香「金鳥の渦巻」、日清食品のインスタント麺「カップヌードル」、リコーのカメラ「RICOH GRシリーズ」、ボスのエフェクター「BOSSコンパクト・エフェクター・シリーズ」などである。二番目は「産業を支えるロングライフデザイン」で、ニコンの生物顕微鏡「エクリプスE200」、兼古製作所のドライバー「アネックスドライバーNo.6000 No.6300シリーズ」トプコンの測量機「オートレベルAT-G6」などである。三番目は「質の高い公共性をもたらすロングライフデザイン」で、トヨタ自動車の「クラウンコンフォート」、東洋佐々木ガラスの「強化グラス・スタックタンブラー」、愛知のスタッキングチェア「テクス(デイライト)」などである。
今年の10月1日に発表される最新のロングライフデザイン賞候補作も、初めて公開される。展覧会への来場者は、自分の支持する作品にコメントを書き込むことができ、そのコメントが今後の審査に反映される。コメントを書き込めるのは8月31日までである。これは来場者参加型の展覧会であり、新しいロングライフデザイン賞の決定は来場者の感性にかかっているかもしれない。これもまた、本イベントが注目される点である。(ff執筆)
東京ミッドタウン・デザインハブ 第35回企画展 「わたしたちのロングライフデザイン」展
会期:8月17日〜9月26日 休館日:9月10日(月)
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ 東京都港区赤坂9−7−1ミッドタウン・タワー5F 入場料:無料
主催:東京ミッドタウン・デザインハブ 企画・運営:公益財団法人日本デザイン振興会