日本の代表的な文化のシンボルと言ったら、みなさんは何を思いつかれるだろうか?伝統的なものなら和服、鳥居、相撲、現代的なものなら村上春樹、ドラえもん、AKB48など、特に日本に詳しくない人でも数え上げることができるだろう。しかしどんなに深く日本を知っている人が千個の名詞を挙げたとしても、この有名な日本女性の名前は挙がらないに違いない。というのも、彼女は有名ではあるが、ちょっと異色の存在だからだ。長い髪が顔を覆い、テレビから這い出してくる白衣の女性と言ったら、きっとおわかりだろう。そう、今日お話しするのは、あの「貞子」なのである。
貞子の物語は50年以上にわたって続いており、毎回の改編やリメイクによって、各時代の要素が付け加えられている。このことは、ファッションブランドが常に新しい手法を打ち出しているのと非常に似ているのではないだろうか。今年の5月には、3D映画技術を用いた「貞子3D」が上映された。映画のプロモーション期間に、貞子は野球の試合の始球式を行ったり、数十人の「姉妹」が連れ立って渋谷の街を歩き回ったりした。また、ハローキティやケロロ軍曹にも、貞子版が登場している。21世紀の貞子は、ホラー映画の恐ろしい怪物から、流行文化のシンボルへと変身してしまったと言えそうである。新しい表現として、彼女にぴったりの「逆萌え」という言葉も生まれている。
逆萌えの貞子が、今また新しい趣向を打ち出した。「貞子3D」はまもなくDVDとブルーレイが発売されるが、販売会社では「貞子の呪い箱」という名前の限定版を同時に発売する。この中には100分にもおよぶ特典映像が入っているが、最も注目されるのは「貞子の休日」という写真集がついていることだ。この写真集の中の一部の写真はすでにネットで公開され、あちこちの掲示板で熱い話題になっている。例えば、青空の下で芝生の上に寝ている貞子、原宿の街でウィンドウショッピングをしている貞子、ゲームセンターでクレーンで人形を取ろうとしている貞子、街でしゃがんで犬をなでている貞子、さらには美容院で髪を切っている貞子まである。これらの写真の貞子は、まったく怖くないどころか、可愛いとさえ言えるものになっている。32ページのこの写真集には、他にどんな面白い内容が含まれているのだろうか?10月31日の発売日になれば、すべてが大公開される。「貞子の呪い箱」は限定4444個の販売だ。実に「縁起がいい」数字である!(凱特執筆)