東京の繁華街と言えば、すぐに浮かぶのは銀座、新宿、渋谷などであろう。しかし江戸時代には、浅草や上野を初めとする下町こそが最も繁華な地域であった。現在の下町には往時の繁栄は見られず、住宅地になってしまっているが、生活の息吹や人情味に満ちており、昔の東京の風情を残しているため、多くの観光客を惹きつけている。東京の東部にある葛飾区も下町に属しており、ここには葛飾区から生まれた三人の「イメージ大使」がいる。
まず最初に、寅さんを紹介しなければならない。寅さんは、松竹の製作した長編映画「男はつらいよ」の主人公である。最初の1968年のテレビドラマから1997年の最後の映画まで、29年の長きにわたり、さらには現在に至るまで人気が衰えない。寅さんは葛飾区柴又に住み、いつも柴又駅でヒロインと出会って恋に落ちる。現在では、柴又の駅を出ると寅さんの銅像が見られるが、まるでヒロインを待っているかのようである。
二番目は、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」に登場する「両さん」である。つながった太い眉毛の警察官「両さん」は、物事に無頓着で、商店街の人々にいつも面倒をかけているが、彼の人助けが好きな性格とナンセンスな表現が、日本中の子供たち、さらには大人たちの人気を集めている。JR亀有駅のそばには、両さんと彼の仲間たちの銅像が14体もある。アニメファンではなくても、親と子が一緒に回れる銅像の散歩道は、なかなかの人気である。
三番目の銅像は、2013年春に建てられる予定だ。それは、アニメで一世を風靡した「キャプテン翼」の大空翼である。翼は楽観的で明るく、積極的に向上しようとする少年で、サッカーの技は一流である。どんなに多くの少年たちが、彼のようなドライブシュートを打ちたいと夢見たことだろうか。銅像は、作者の故郷である葛飾区四木公園に建てられることになっている。
この他、「アニメ王国」葛飾区では、寅さんや翼の絵がついたナンバープレートも発行している。みなさんも手に入れたいと思われるのではないだろうか?(秋桜執筆)